新聞の広告欄に、上野千鶴子 『男おひとりさま道』 法研というのがあった。購入するのも図書館に予約するのも面倒なので、インターネットを覗いてみた。
1.朝日新聞の記事 [掲載]2009年11月29日より; [文]依田彰 上野千鶴子さん(61)
■老いから見直す社会の仕組み
・・・ ところがそこに、「死ぬまで治らないと思うこともしばしば」と笑う「男というビョーキ」が横たわる。それは弱音を吐けない男のオレ様的生き方を指すが、上野さんは「死ぬに死ねない今日の超高齢社会では人生は長く、前半の上り坂のスキルは後半の下り坂では使えない」ときっぱり。だが「生き方は生活習慣。生活習慣はクセだから、むずかしいけど治せます」と男性の意識転換をうながす。
2.Amazonの書評欄より;
・・・男はひたすら「社縁」にすがってきたわけだけど、定年退職によってその社縁も断ち切れてしまったら本当に孤独になってしまう。定年後に生き生き暮らすには、「社縁」以外の人間関係が重要だそうだ。
著者によると、「カネ持ちより人持ち」ということで、老後のおひとりさまを支えてくれるのは、「ユル友(ユルく、淡くつながっている)ネットワーク」だという。・・・「ユル友ネットワーク」を築くように努力しつつ、やっぱりひとりで生きていける「おひとり力」も身につけないとなあ・・・。
3.中日新聞記事 上野千鶴子教授指南の『男おひとりさま道』 『ひとり楽しめない』派は弱さ認めて女性グループへ 2009年12月9日より;
・・・では、男性が「おひとりさま」を、豊かに過ごすにはどうしたらいいのだろう? 「処方せんは二つある」と上野教授。
「一つは、一人でいることが苦にならない男性の場合は、周りの視線を気にせず、ひとりを楽しむやり方」だ。登山などアウトドア派などにこのタイプの男性が多いという。
一人暮らしに孤独を感じてしまう男性には、もうひとつの方法として「男性は同性に弱みを見せられなくても、異性には見せられる」と女性グループに入り、居場所の一つにすることを挙げる。
男性同士だと現役でも定年後でも互いに値踏みし合い、パワーゲームになりがちだからだ。・・・上野教授は「男性が下心なしにすり寄ったらいい。女性は排他的ではないし、面白がってくれる」と言う。困り事も気軽に相談できる居心地のいいつながりができるそうだ。
ただし、このつながりを続けるために自分の弱さを認める姿勢、「『弱さの情報公開』が大切」で、男性がやりがちな経歴やスキルの自慢などは、「女性はその場でやり過ごしても、結果的にその男性を外していく」ので要注意だ。・・・その上でこうエールを送る。「ひとに弱みをみせられる、かわいげのある『男おひとりさま』になって、機嫌良く生きてほしい」
4.ある女性のブログより;
・・・それにしても、「男の七戒」がよかったです。
1)自分と相手の前歴は言わない、聞かない
2)家族のことは言わない、聞かない
3)自分と相手の学歴を言わない、聞かない
4)おカネの貸し借りはしない
5)お互いに「センセイ」や「役職名」で呼び合わない
6)上から目線でものを言わない、その場を仕切ろうとしない
7)特技やノウハウは相手から要求があったときにだけ発揮する
それにしても、かわいげのある『男おひとりさま』になる「男の七戒」というのは、なんと易しいことだろうかと思ったのだった。
ただ小生は「ひとりを楽しむ」方に属するようであいにくと「男の七戒」が必要ないようである。