ある日、岐阜県の片田舎からやってきた近所の老人(男性)と散歩の足を止めて話し込んでしまった。巨人ファンの彼、勝った翌日はやけに饒舌になるから話が弾む。私は阪神ファンだから彼のコトバにシニカルな笑いで応酬する。
彼の話題はどこにでも飛ぶ。話題が豊富で経験に裏打ちされている。どんなことでも話を合わせてくる。昔は大変苦労した人らしいと思われるが、いま自由人、もっとも生き生きとしている。今日は故郷談義。農業の話題になると彼の声が沈む。故郷の人々はみんな散っていまい、お墓もなくなり、今は荒れ果てた山になったと嘆く。
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