田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

150827 政治の本当の対立軸とウソの対立軸(3年前の日記公開)

2015年08月27日 11時13分41秒 | 時評

ほとんどのマスコミ、特にNHLは政治をショウとしてとらえている。テレビ局はスポーツゲームのように、虚構の対立軸をつくって『政局』報道を行い、視聴率競争(新聞購読者拡張競争)を行う。国民生活のいろいろな問題が政治に持ち出され、政治はそれを処理する役割を持つが、現代は政治が生活と結びつかず、貧困化や原発への不安など大部分の生活者が陥っている課題に対応できない。消費税大増税問題では、『決断できない政治』と巨大マスコミは揃っての異常な扇動をしている。にもかかわらず国民の5-6割がこの半年一貫して反対し、これがすこしも変わらない。しかし野田首相は、マニフェストを見て投票した国民の選択にさからい、その反対のことを政治生命をかけてやる、そのために多数派工作(野合)をするという異常なことになっている。国民の意見が沸騰している問題に対して、この両者の意見、すなわち与野党の意見を紹介し冷静に意見を戦わせ、コンセンサスに導くのが議会主義だが、これは死んでいる。これを批判すべきマスコミも、小沢がどうした、橋下がどうしたなどと、国民が向き合い、戦っている課題と離れたところで、虚構の対立軸をもてあそび国民の批判の目を封じる役柄をになっている。これに乗っては未来はもっと暗くなってしまう(おそらくファシズム)のは明らかだが、まだ警鐘を鳴らす声は小さい。これからの政治の基本的な対立軸はエネルギー問題(原発の処置)と安全保障問題(アジアの安全保障と対等な日米関係)であると私は診断しているが、この二つに連なっているのは実は核兵器問題だ。核を持ち続けるのか、捨てるのか、これが、生活、生命、社会、経済、国際関係などあらゆる所での対立軸となる。どちらも国民的議論が沸騰すると、現在の政治的な力学は機能喪失に陥るだろう。その時期は意外に早く来るかも知れない。それを妨げるのが、虚構の対立軸を作り出して、無知、無関心な民を囲い込もうとする政治勢力(おそらくは、ファシズムに繋がる)だろう。


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