田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

子どもたちに美しい地球を贈ろう(4)アトピー、アレルギー、小児喘息のなかった時代

2008年01月14日 11時45分28秒 | 時評
藤田紘一郎さんというドクターがいます。「笑うカイチュウ」「パラサイトの教え」など、大衆向きの本を出している寄生虫学者ですが、彼の講演を聴きました。正確にはお伝えできませんが、彼は次のような事実を語ってくれました。インドネシアのカリマンタン島にはアトピー、ぜんそく、花粉症がないこと。そこの子供たちは、裸で汚い川で終日泳いでいるのに、肌は黒光りしてすべすべし、皮膚病にかかっている子供な少ないということです。トイレからでる屎尿と生活排水が流れる川で、洗濯をし、炊事をし、泳いでいる生活と考えると直ちに重い伝染病にかかると思ってしまいますが、そうはならない不思議があるようです。彼らは全員カイチュウ症にっかかっていたそうです。このことは驚くに値しないことで、40年前の日本の、下水道の普及しない田舎では、人々はすべてカイチュウを体の中に飼っていました。アレルギーは現代病であるというゆえんです。藤田博士はそこから、カイチュウやサナダムシの研究に入りました。その研究目的は、寄生虫にもしかしてアレルギーを抑える物質があるのではないかということでした。博士は永年の苦労の末、ついに寄生虫の分泌排泄管のなかに、アレルギーを抑える物質があることをたしかめました。寄生虫のウンコのなかに、その物質(タンパク質の一種)があることを見つけ出し、日本アレルギー学会に報告したのです。今この物質はアメリカでは製薬化し認可されているようですが日本では、副作用などの調べなければならない問題もあり、まだ世に出ていないようです。過ぎたるは及ばざるがごとし、神様から見れば人間も寄生虫とそれほど離れていない生き物です。「一緒に暮らせ」と神様は言っているのかもし得ません。清潔にしなければとやたら昆虫や微生物を目の敵にして殺したり、遠ざけたりしていると、かえって病気を増やすことになるのかも知れません。

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