風の記憶

≪記憶の葉っぱをそよがせる、風の言葉を見つけたい……小さな試みのブログです≫

いまは春を待つばかり

2020年03月17日 | 「新エッセイ集2020」
寒かったり暖かかったりの季節に惑わされているうち、 ふと気がつけば既に3月だった。
エッセイ集を本にする予定の3月だった。
第1集も第2集も3月には本になっていた。
なのに今回の第3集は、いまだに原稿の編集段階でもたついている。この調子だと本が出来上がるのはいつになるかわからない。

最初の第1集はどんな物ができるかと、どきどきわくわくしながら作った。第2集は前回のデータを活用できたので、楽しみながらスムーズに作業できた。
今回はマンネリになっているのか、このところ制作意欲が低下している。修正や加筆をしていても、自分の書いた文章がしっかり立ち上がってこない。意識や感覚と文章との間に隙間を感じて、すぐに投げ出したくなってしまう。

本を作ることにも葛藤がある。
誰かに読んでもらえるという当てもない。勝手に知人に本を送付しても、かえって迷惑かもしれないし、などとあれこれ考え始めた。
ただ記録として残すということであれば、とりあえずページを埋めればそれでもいい。だが自己満足だけで作ることに躊躇いもある。創作する喜びだけでも満たされたい。いずれにせよ気力が充実してこなければ、喜びも湧いてこないだろう。

なんでこんなに低調なんだか。
季節のせいか体調のせいか、それとも周りで吹き荒れている、目に見えない春の嵐のせいだろうか。
もうすこし暖かくなって、花の便りが届いて心浮き立つのを待つか。
幸いにして締め切りはないから、出来上がりも未定のままでおれる。いまは、これでいいとしようか。







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