ベンジャミン・バトン 数奇な人生 特別版(2枚組) [DVD]
プラッド・ピット / ケイト・ブランシェット
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配信でたまたま見た映画ですが、3時間近い長さにもかかわらず、引き込まれてしまいました。 生まれた時は”肉体的に80歳の老人の赤ん坊”だった人が、そこから年を取るたびに若返っていくという、あまりに不思議なお話です。 (原作は『華麗なるギャッツビー』などで有名なスコット・フィッツジェラルドの短編小説)
ベンジャミンは、「肉体的に老人」の醜い赤ん坊であったために、親に捨てられる。彼は10代になっても、外見は(肉体的には)背の小さな老人。 ベンジャミンとデイジーは初めて出会った子供の時から、惹かれあい、たぶん恋していたにもかかわらず、二人がやっと本当に向き合うことができたのは、彼の外見が彼女の外見にある程度近づいた頃。 そして、そんな時間も長くは続かない。ベンジャミンは、やがて自分が「子供」になり「赤ん坊」になることを知っている。
逆の方向に年をとる二人を通して、「過ぎ去るもの」と「変わらないもの」が強烈に浮き彫りになってしまう、切ない不思議なお話です。
背景に、常に”過ぎ去っていく時間”が描かれているようで、今生きている「この時」を、人の「生死」という大きな場所から見せてもらったような気がする、素晴らしい映画でした。