『白秋・修・喬』朔日短歌会 朔日叢書第117篇 ¥1.000.-
1994年創刊の結社「朔日」(主宰外塚喬)の系譜である北原白秋、木俣修、
そして外塚喬の作品を朔日会員が鑑賞した文章をまとめた一冊である。
外塚喬の「序」の一節
この一冊はあくまでも会員の歌に対しての関心を高めるものであって、
短歌界を意識したものではない
実に清清しい主宰の思いである。
印象に残った作品を紹介する。
薔薇の木に薔薇の花咲くあなかしこ何の不思議もないけれどなも(『雲母集』北原白秋)
梅雨あけて星のよき夜となりにけり庭の杏の熟れ匂ひつつ(『みちのく』木俣修)
待たるるに倍するほどの待つといふ濃き時間あり節目節目に(『草隠れ』外塚喬)