足しげくこちら母屋へ通う孫娘

明日から一週間日中、留守になることを知っているからだ。

何か用事を見つけてはやってくる。お絵かき。栗きんとんを作りたい。人形を忘れた。

丁度、作っていた焼きナスを見つけて食べて
「美味しい」「もっと頂戴」とうなって食べる。

野菜嫌いの両親から、これ程野菜好きの子が育つのは不思議である。

我々の影響も多少はあるのかもしれない。肉と魚が嫌いなので、蛋白源に気をつけねばならない。

下校時が今週中心配だから、念のため、小門の鍵と私の名刺を渡しておく。

朝から書類の完成

目録、キャプション、他をチェック。午後車に積み込んだ。

セダンだが中々入るものだと感心する。途中9時に約束で作品を受け取り、会場へ10時には着きたい。

大作の置き場から移動に、バンを持つ役員が車を回してくれる。

毎年、貢献してくれる男性役員だが、アーティストではない賛助会員で、東京時代からの古い付き合いである。

今時稀な好人物である。こちらが甘えすぎはあるのだが、連絡を忘れていると、何ヶ月も前から予定を組んで、勤務を空けて待ってくれる。

金儲けではない我々の行動は、このような善意の人によって成り立っているのである。

人間国宝の先生も東京からの大先生も皆、手弁当で協力して下さる。いかに儲けるかではなくて、いかに赤字を少なくするかが問題なのであるる