Trapped in me.

韓国漫画「Cheese in the trap」の解釈ブログです。
*ネタバレ含みます&二次使用と転載禁止*

風向き

2015-11-01 01:00:00 | 雪3年4部(鍵の行方~多大なる勘違い)
プルム館にてランチ中、柳楓がこう言った。

「ぶっちゃけ俺、佐藤のこと見直したわ!」



突然の褒め言葉に、佐藤広隆はゴホゴホと咽る。

「今まではプライドばっか高くて鼻持ちならねーヤツだと思ってたんだけどなー」



柳はクククと笑いながらも、尚も佐藤を褒めた。周りも柳と同意見らしい。

「秘めたる闘志!意外にも中身はイケメンなんだな」「だよな。俺も驚いた」



「褒めてんのかけなしてんのか‥」と呟く佐藤。

彼の目の前で、紅一点の雪が皆の意見を肯定する。

「そうですよー。佐藤先輩はイケメンです」



かぁぁ‥



みるみるうちに、佐藤の顔が赤くなった。

なんという微笑ましい純情さ‥。

う‥もうヤメテ



佐藤は真っ赤になって俯く。

すると”イケメン”に反応したのか、柳が急に格好つけ出した。

「問題になってる過去問、俺が個人的に淳に頼んで一度見せてもらおうか?

貰えると思うんだけどね‥。俺も一度くらいは脚光浴びたいぜ‥




そんな柳の突然のイケメンキャラからの‥

「貰ったら見せてくれよ」

「金取んぞ」



バッサリ守銭奴。

柳のイケメンキャラ定着せず‥

すると佐藤はウンザリとした顔で、今学科を賑わせている過去問について言及した。

「もういいよ。そんなの無くたって自分でなんとかすればいいんだ」



「手に入れられなきゃ勉強を頑張りゃいいし、

貰いたければ人脈でも何でも駆使して、貰えるよう努力すればいい。

けど健太先輩と糸井は変に皆を煽って、ストレスを増加させてるだけだ」




佐藤は今の経営学科の皆の状況をそう解釈していた。

同期の中には「それでも過去問を持ってればそれに越したことはないけど‥」と返す人間も居たが、

柳は佐藤の意見に、サムズアップで同意する。

「っかー!これぞ佐藤!そのプライドの高さも今じゃイケて見えるぜ~~惚れちゃう

 

そう言って肩を組む柳に、佐藤は「うおっ」と言って仰け反った。

雪は昼食を食べながら、そんな二人のことを見つめている。

打倒・柳瀬健太! 打倒って何するんだよ?そんなことより就活を頑張れ、就活を!



今までどちらかと言えば不仲だった佐藤と柳。

しかし知らぬ間に風向きは変わり、今二人はこうして肩を組んでいる‥。





「あら、雪ちゃん!」



すると不意に、後方から声を掛けられた。

振り向くと、そこには品川さんをはじめとした助手さん達の姿がある。

「こっちこっち」



品川さん達は雪の座るテーブルの方へと歩いて来た。

「ここでランチしてるの?」「こんにちは」

「久しぶり~」



雪と彼女らは、夏休みに共に仕事をしたメンバーだが、

柳や佐藤らは助手達に対して、少々苦手意識があるらしい。

「助手さん達か‥ちょっと気まじぃな」「プルム館に結構来るみたいだよ」

「一緒に食べましょ~」「はい、どうぞ!」



しかし柳は立場上NOとは言えず、彼らは共にテーブルを囲むことになった。




「あー、夏休みに一緒に仕事してたから親しくなったんすね」

「そうそう」



雪と品川さん達が親しい理由を聞いて、柳は納得した。

しかしこの二人は、並ぶとなぜか同族拒否感‥。

「そうだ柳君、あなたロッカーの鍵返却してよ。使用料払ってないじゃない!」

「うわ~‥とりあえず見逃して下さいよ~すぐに払いますから!」



学生と助手との関係は、やはり学生同士とは違って少し距離がある。

しかし夏休み、同じ空間で同じ時を過ごした雪と彼女らは、まるで友達同士のように会話が弾む。

「あーなんだかますます寒くなったわよね。遠藤君から貰ったビタミン剤は飲んでる?」

「はい、もうほとんどなくなりましたけど」「えー?何の話ー?」



そして昼食休憩が終わる時間まで、彼らは暫しお喋りに興じた。

彼らの話し声が、ガヤガヤと喧騒に溶けて行く‥。











同じ頃。

都内某スタジオにて、撮影はまだ続けられていた。

「残りあと一セット!」「OK」



テキパキと仕事をこなす萌菜。

すると視線の端に、彼女の姿が映った。



ビクッ!



不意に萌菜と目が合った聡美の身体が、思わずビクッと強張った。

聡美は青い顔をしながら、分かりやすく目を逸らす。



瞼の裏に、先ほど目にした光景が焼き付いていた。

萌菜の耳で光っていたのは、自分が欲しがっていたあのピアスー‥。







嫌な予感が拭えない。

ずっとソワソワと落ち着かない。

そんな聡美の様子を見て、萌菜は「へぇ‥」と声を漏らした。



萌菜は聡美の方へと近付くと、彼女に声を掛けた。ポンポンと軽く肩を叩きながら。

「見てると面白いでしょ?」「はい?えぇ‥」「なーによかしこまっちゃって」



すると萌菜は「あっ!」と何かに気づき、小走りで駆けて行く。

「太一!ちょっと待った!」



「後ろ、しわになっちゃってるじゃん」

「スンマセン」



萌菜が駆けて行った先には、太一の姿があった。

しかし‥気のせいだろうか。

二人の距離が、前より近くなっている気がするのは。



そして聡美は、何よりも先程萌菜が口にした彼の呼び名が気になっていた。

「た‥”太一”‥?」



まるで彼氏を呼ぶように、自然に呼び捨てた。

聡美は二人から視線を逸らせない。



萌菜がコソコソと耳元で、太一に向かって何かを話すと、

二人は目を見合わせてクスクスと笑った。



そう、まるで、恋人同士のように‥。





スポットライトに当たる二人と、それを影から見ている自分。

心の声が、延々と漏れ続ける。

「あ‥あああ‥ああ‥」



風向きはいつから変わっていたのだろうか?

彼の心を開ける鍵が、風に吹かれて遠ざかって行く‥。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<風向き>でした。

遠藤さんと佐藤先輩‥同族嫌悪なんですねw 確かに二人だけじゃ全然話が弾まなさそう‥笑

そして遠藤さんからビタミン剤貰ったのとか‥懐かしすぎる。



物語の中では三、四ヶ月前でしょうが、読者的には三年前です‥ゴーン‥。


次回は<それぞれの役割>です。


人気ブログランキングに参加しました
人気ブログランキングへ

引き続きキャラ人気投票も行っています~!

最新の画像もっと見る

3 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
ビタミン剤 (和花)
2015-11-02 20:21:56
物語の中はたった3、4ヵ月前ですか~
雪ちゃんの毎日、濃すぎですね・・・

モナ&太一はヤキモチ作戦だといいな~
返信する
和花さん (Yukkanen)
2015-11-06 09:59:37
実感湧きませんよねー‥2部とかもう遠い昔のことのようです‥
返信する
ナイスメガネショット (ちょ)
2018-12-07 20:49:18
ビタミン剤はいつだっけ、雪が顔に怪我してるから香織とのキャットファイトの後?と思いきや修ちゃんは関わりなかった
そういや階段落ちの怪我もあった、短期間に連続して顔にキズつくる子ですな
お中元みたいなハムといっしょにくれたんでした

佐藤先輩と修ちゃんは想い人にイラついちゃうけど惹かれてるとこも似てます
どちらもすごくお世話焼いてくれそう
返信する

post a comment