西やん中洲にいます。

西やん67歳、日々の出来事独り言

今日のいろいろ1164 【日航機・海保機衝突事故】

2024-01-04 20:22:42 | 今日のいろいろ
こんばんは。

今日から仕事が始まりました。
通勤時も人は少なく、仕事場でも出勤した人は少しでした。
おそらく、明日も同じくらいだろうと思います。
正月明けで2日休めば3連休ですから、休む人が多いでしょう。

【日航機・海保機衝突事故】
2日の午後6時前に発生した、「日航機・海保機衝突事故」は、各放送局が設置していたカメラに衝突の瞬間が映っていたという生々しいものでした。

ただ、日航機側の乗客、乗務員379人全員が脱出できたことは諸外国からも称賛されています。
これには2つの要素があったということで。
(1) CAなど乗務員の適切な判断。
  日航機のエアバスA350には、L1~L4、R1~R4の左右4か所のドアがあるそうですが、今回、脱出に使用されたのは、最前方左右のL1、R1と左側最後部のL4の3か所ということです。
  その他のドアに関してはCAが外を目視して火災などの発生で使用できないとの判断を行い、使用しなかったとのことで、短時間でこの判断を行い、乗客を案内したのは日ごろの訓練の成果といえるとのことです。
(2) 適切な乗客の非難
  多くの場合、特に、国際線などではパスポートなどを無くしたくないという想いから、荷物をもって出ようとしたり、荷物から取り出そうとしたりすることがあり、それが乗客の避難を妨げる原因となるとのことです。
  それが、今回は乗客が荷物を持たず避難したことで、短い時間で全員が避難できたのだろうということです。

日航機側に死者が重傷者が出なかったのは「奇跡」と報道されているとのことです。

ただ、私の個人的見解ですが。
日航機にとっての「奇跡」か「幸運」は、その前の衝突した時点からあったと思います。
まず、日航機の機種がエアバスA350というワイドボディ機で大型機であったこと。それに対して、海保機がボンバルティアDHC-8 Dash 8(海保ではMA722)という双発プロペラ機であったことです。
この機体の大きさの違いにより、日航機A350の損傷が最低限で済んだと思われます。

衝突時に大きな爆発的な炎が上がったのは、A350の前輪がMA722の主翼に衝突し、主翼内の燃料に引火したのではないかと思います。また、その時にA350の前輪が脱落したと思われます。

ただ、機体の大きさ(高さ)の関係で、大きなエンジンを主翼下に配置しているA350は、主翼をMA722にぶつけず、損傷がない、または、少ない状態で通過したと思われます。

また、日航機は千歳発-羽田行の便で、着陸時であったため、燃料を消耗し、少ない状態であり、逆に海保機は出発前で燃料を多く積んでいたはずです。
なので、燃料が入っている主翼の損傷を免れたことは、日航機側が爆発、炎上するという最悪の事態を避けられた要因だと思います。

これが、もし日航機側が、ボーイング737やエアバスA320といったナローボディ(通路が1本の飛行機)であったとすると、A350よりはかなり小さく、高さもないため、衝突時の影響は大きかったと思われます。

原因が何であるかは、今後の調査の結果を待たないといけませんが。
管制塔の交信記録では、海保機にC滑走路手前の待機位置まで進むことを指示し、海保機からも「C滑走路手当待機位置」と復唱していたようですが、私が気になったのは、その後の「一番でありがとう」という部分。
C滑走路手前で待機する場合、他の離陸機もいる訳で、海保機が1番最初とは管制側は言っていません。順番は別の離陸機が先かもしれませんが、何故、ここで「1番でありがとう」と言ったのかです。

管制塔の記録と、海保機の機長の主張が全然違っているのですが、この「1番でありがとう」は、海保機が「離陸許可」と勘違いしていたのではないかと想定することができるのではないかと思われます。
ただ、海保機のブラックボックスは回収されているとのことで、ボイスレコーダーを解析すれば、海保機内での副機長との会話なども録音されているので、状況が明確になるのではないかと思います。

では、仮に海保機が「離陸許可」を受けたと解釈し、C滑走路に入ったのですが、NHKが映像解析をした結果、海保機はC滑走路上に40秒程度止まっていたとのことです。

通常、私たちが飛行機に乗った場合なども、滑走路上に機体が入ると、一時停止して、その後(すぐに)エンジン音が高鳴り、滑走路を走行しはじめて離陸するということで、滑走路上で30秒とか長い時間停止したままということは基本的にありません。
場合によっては、誘導路から滑走路に入り、停止しないでそのままエンジンの
パワーを上げて滑走、離陸という場合もあります。

何故、滑走途上で30~40秒も停止していたのか。
ある識者は、海保機が滑走路上で停止していたため、余計、日航機からは視認しずらかったのではないか。動いている途中であれば気づいた可能性もあったかもしれないとのことでした。
出発前のチェックがまだ済んでいなかったのかも知れません。その時の状況はは割りませんが、これもボイスレコーダーで分かるかも知れません。

ただ、海保機がC滑走路に入っても、即座に離陸体制に入り滑走を始めていたら、大変危険で「インシデント」として扱われる可能性は大きいですが、衝突は回避できたかも知れません。

また、明るい時間帯であれば、日航機から海保機が視認でき、ゴーアラウンドできた可能性は高いと思われます。

何を言っても、後の祭りではありますが。
現在の報道を観ていると、残念ながら海保機側に問題があった可能性が高いと思われます。その場合、海保機の機長はつらい立場に置かれるかもしれません。

何が原因でこうなったのか。
運輸安全委員会の調査結果を待たないと、正確なことは分かりません。
羽田空港には4本の滑走路がありますが、風向きなどの関係で、4本同時に使用できる訳ではありません。
そもそも、過密であることは間違いなく、管制官の負担というものも相当大きなものだと思います。

飛行機や管制の技術が上がっても、離着陸に関しては管制官とパイロットの無線交信でのコミュニケーションのみ。そこに、ヒューマンエラーが入り込むリスクはあるとのことです。

原因を特定し、今後、同様の事故が起きないよう、具体的な対策をとっていただきたいと思います。
センサー技術や、画像解析技術は相当発達しています。管制官を補佐し、空港内の航空機、および、離発着機のスピード、距離などで、危険と思われる場合に「アラーム」を発するようなシステム。必要なのかも知れません。

では、また。