がんに克つ

父のがんを治すためにがんを研究しました。がんは意外と簡単に治ることを知ってもらえたら、亡き父も喜んでくれると思います。

最近読んだ本のご紹介 その3

2021-06-30 14:26:42 | 健康・病気

今回は、『世界中の医学研究を徹底的に比較してわかった最高のがん治療』(津川友介・勝俣範之・大須賀覚:共著、ダイヤモンド社:2020年刊)という本をご紹介します。

この本は、アマゾンの書評を見ると、星5つが62%という高評価を獲得していて、がんに最も効果が期待できる治療法は「標準治療」(手術、抗がん剤、放射線)であると力説しています。

しかし、私には、胃や腸、子宮や乳房を切除する処置を「最高のがん治療」であると公言する人たちの精神構造がよく理解できません。

例えば、手首が急に痛くなって病院に行ったところ、医者から「治し方が分からないので肘から切断しましょう。」と言われたらどうしますか?

常識のある人なら、そんな医者は頼りにならないと判断して、別の病院に行くでしょう。

がんの場合も同じで、手術でがんを切除するのは、がんの治し方を知らない者がやる愚行です。(抗がん剤や放射線も同様です。詳しくは本ブログの「手術について」、「抗がん剤について」、「放射線治療について」を参照してください。)

ただし、この本は、代替医療は標準治療よりも生存率が低いことを指摘し、効果が期待できない食事法を具体的に列挙して説明しているので、代替医療を選択したいと思っている人にはお勧めの一冊です。

というのも、この世界には、がんに関する情報があまりにも多く、代替医療を選択したくても、初心者が正解にたどり着くことは非常に困難だからです。

この本では、がんを治す「食事法」はないと断言していますが、実は私も同じ意見で、がんの治療に物理療法は欠かせませんし、心の問題も大切だと思っていますので、この本をしっかり読んで、食事療法だけの代替医療を選択肢から排除することが賢明だと思います。

また、この本には、前立腺がんや甲状腺がんなど、進行の遅いがん(すなわち、治療の必要がないがん)が存在し、それらが過剰な検査によって発見される問題が明記されています。

例えば、韓国では、1990年代後半からがん検診を推進し、その結果、2011年には甲状腺がんと診断された人が検診開始前と比べて約15倍に達したそうですが、結局死亡率は改善されなかったそうです。

こういった過剰な検査は、過剰な治療を発生させ、患者に不利益を与えますから、この本をよく読んで、がん検診についても知識を得ておくことをお勧めします

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