今まで何冊かのヒトラーの本を読んできましたが、この本の描くヒトラー像はかなりユニークでした。
それは「今日の世界はそれが気に入ろうがいるまいがヒトラーがつくった社会である」という言葉にあらわされるように、ヒトラーの政治を糾弾することに重点を置く従来の本とは視点を異にして、今日の世界政治の基がヒトラーにあることを描いたことでしょう。だからと言ってヒトラーの行為を承認するわけではありません。
むしろ今まで無視されてきたヒトラーのもう一つの側面を表に出して「この男の本当の怖さをしっていますか?」という問いかけのようにヒトラーの性格や思想が行動に直結して、ユダヤ人を虐殺したその刃が自国民にも向けられていたということをも示したことでしょうか。
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『そして、メデイアは日本を戦争に導いた』その①2017 10 10
半藤一利 保阪正康 著 文春文庫 2016年
2013年単行本(東洋済新報社)
昨日は2017年10月10日衆議院議員選挙の告示日である。安倍首相によるご都合解散とか、疑惑隠し解散とか、はたまた憲法違反解散とかいわれ、実に大義のない解散が行われてしまっている。そのために600億円と言う途方もない費用が使われることになる。北朝鮮の脅威をことさらに理由にする首相の姿や、都知事の名まえがTVや新聞に乱舞する様を見るにつけ、冷静に言っている事と彼らの来歴を比べたいと思う。そんなおり、TVが無かった時代ではあるが新聞・ラジオが中心の時代のメディアがどのようにして国民を戦争に導いてしまったのかを振り返るのも大事なことかもしれない。
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本の帯には「若者たちの政治参加とその可能性を考える」とあり、240万票の10代の票を無視できないという。
序章のタイトルからは、政治についての日本の大きな課題が見えてきます。選挙のたびに若者の低投票率にがっかりしたり、格差や貧困、ブラックバイトなど毎日の生活が政治に直結しているのにという気持ちにさせられる大人が多いのではないでしょうか。しかし、(以下本文) . . . 本文を読む
安倍首相の強硬な右翼的路線が民主主義を壊しつつある中、そのバックボーンになっている日本会議のことが注目されています。あの森友学園問題でも、幼稚園での教育勅語の暗唱などをさせていた籠池氏も同会会員とわかり、その思想の一端が知られ始めています。その日本会議についての本がいくつか出ていますが、この本の歴史的な背景やインタビューに基づいた鋭い批判に共感しました。本の帯ではその日本最大と言われる「草の根右翼組織」日本会議の素顔を反骨のジャーナリストがあぶりだすと、かなり大胆です。アマゾンランキング第一位にもなっています(2016年8月)
安倍政権の閣僚の多くが同会会員の長右翼政権に率いられている現状を理解するのに良い本と思います。 . . . 本文を読む
先日『でっちあげ』-福岡「殺人教師」事件の真相―(新潮社文庫平成28年9刷))という本を読みました。ストレートなタイトルですが、いじめというローカルなニュースであったものがいかにして全国版になって、「史上最悪の殺人教師」ということに至ったのか丹念に検証して書いています。 . . . 本文を読む
「非正規公務員という問題」上林陽治著 岩波ブックレット
2013年第3版 500円 63ページ
この本を読むまで知らなかったことがいっぱいありました。
次のようなことは、皆さんは知っていましたか?
①地方公務員の 三人に一人は非正規公務員であること。
②非正規公務員は、賃金は生活できない水準で、常に雇止めの危機にさらされている不安定雇用であること。(いわゆるブラック企業で働く労働者とあまり変わらないこと)
③住民の多くは、この事に気付いていない。なぜか?非正規公務員が上記のような無理をしながら、その質と量を提供しつづけているからである。
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句会とは別にいろいろチャレンジしてみました。写真を写してそれに俳句を添える、あるいは逆に俳句を先行させるという写真俳句。作家の森村誠一氏が本を書いたり、ホームページで作成して広めていました。まねし小僧の私もというわけで、最初の3,4句です。 . . . 本文を読む
過日NHKの特報首都圏で「いのちの被災地図・東京大空襲69年の真実」が放送されました。生き残った人による話の再現と、「東京大空襲」の著者の早乙女勝元さんの話がありました。
10日未明からの東京大空襲では、死者10万人という悲惨な結果をもたらしました。
テレビと本から戦争を考える。 . . . 本文を読む
みなさんは「ワトソン君、ちょっと来てくれないか」と電話に向かって言った人を知っていますか?
「シャーロックホームズが助手を呼んだ!」・・・残念、違います。
1876年3月10日、こう呼びかけたのはアレグザンダー・グラハム・ベルで、歴史上初めて電話を発明し、助手に呼びかけた電話の第一声だそうです。
発明王エジソンと同じように有名な発明家、電話を発明したベルの名前だけは知っていました。
でも、次のようなことは本(後記)を読んで初めて知りました。みなさんはどうでしょうか。
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