河北新報より転載
サンマの町で初水揚げ・女川
魚体を銀色に輝かせ、次々と水揚げされるサンマ=3日午前7時30分ごろ、女川魚市場
全国有数のサンマ水揚げを誇る女川町の女川魚市場で3日、今季初のサンマの水揚げがあった。東日本大震災で被災した施設の復旧が進み、今季は受け入れ目標を震災前の8割に設定。入札では昨年の倍近い高値が付き、「サンマの町」復活に向けて好スタートを切った。
北海道船籍の「第68福神丸」(199トン)が午前6時から、根室沖で捕った67トンを水揚げした。最高で1キロ当たり510円で取引され、昨年(283円)を大きく上回った。
浅野正二漁労長(52)=南三陸町=は「8月のサンマ漁解禁直後は不漁だったが、ここ数日で群れが見えてきた。魚体も大きく、今後に期待したい」と語った。
女川魚市場は震災で地盤沈下した岸壁の復旧工事が本年度内に完了する予定。背後地の水産加工団地では工場再建が進み、魚市場の加藤実専務は「1日最大1000トンを受け入れたい」と意気込んでいる。