河北新報より転載
自・民・公・社は内堀氏相乗り 福島県知事選
任期満了に伴う福島県知事選(10月9日告示、26日投開票)で、県内各政党の支持動向が24日、ほぼ固まった。自民、民主、公明、社民4党が内堀雅雄前副知事支援で相乗りし、共産党と新党改革は元宮古市長の医師熊坂義裕氏を支援する。東日本大震災と福島第1原発事故後初の知事選は、今期限りで引退する佐藤雄平知事(66)の路線を継承するかどうかが最大の焦点となる。
前双葉町長の井戸川克隆氏ら新人5人も無所属での立候補を表明している。
佐藤氏の2期8年を副知事として支えた内堀氏は「佐藤県政を継承し、発展させる」と訴え、佐藤氏も事実上、後継指名した。熊坂氏ら新人6人は「県政刷新」を訴え、内堀氏への対決姿勢を鮮明にしている。
内堀氏に対しては、福島第1、第2原発が立地する双葉郡8町村の町村会をはじめ、県町村会、連合福島などが立候補を要請。共産を除く県議会5会派が、近く支援する会を立ち上げるなど盤石の態勢を敷く。
自民党は、独自候補を擁立した県連に対し、敗北による安倍晋三政権への影響や原発が争点化することへの懸念から擁立断念に追い込み、内堀氏への相乗りを指示した。
共産党県委員会や福島県労連、県農民連などでつくる「みんなで新しい県政をつくる会」は24日、「原発ゼロや再稼働反対の姿勢が明確だ」として熊坂氏支援を決めた。
共産党県委員会の久保田仁委員長は、自民党本部が内堀氏支援を決めた経緯に触れ、「原発再稼働を進める安倍政権が知事選に乗り込んできた以上、(熊坂氏支援を)政治判断した」と述べた。
内堀、熊坂、井戸川の各氏は福島第1、第2原発計10基の全基廃炉で一致。県外の原発再稼働については内堀氏が明言を避ける一方、熊坂、井戸川両氏は反対している。
◇福島県知事選立候補予定者
内堀 雅雄50 前副知事 無新
熊坂 義裕62 元宮古市長 無新
井戸川克隆68 前双葉町長 無新
五十嵐義隆36 牧師 無新
伊関 明子59 コンビニ店長 無新
金子 芳尚58 建設会社社長 無新
高嶋 努51 接客業 無新
2014年09月25日木曜日