チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

音楽霊媒師、ローズマリー・ブラウンの奇跡!?

2021-10-31 00:37:05 | どうでもいいコーナー

さっきNHKで放映された、立花隆さんの臨死体験の番組を見て思い出しました。ローズマリー・ブラウン(Rosemary Brown, 1916-2001)というイギリスの「音楽霊媒師」が1970年に発売したレコードはかなりの話題になったそうなんです。

A Musical Seance 「音楽の降霊術会」ちゃんとフィリップスから出ています。YouTubeで全部聴けます。

 

なんと、有名な作曲家の霊が次から次へとブラウンさんに乗り移り、ピアノのレッスンをしてくれたらしいんです。

A面にはイギリスのプロのピアニスト、ピーター・ケイティン(Peter Roy Katin, 1930-2015)が演奏する大作曲家の作品、B面にはピアノはド素人だったけど霊たちのレッスンによってメキメキ上達したブラウンさんの演奏が入っており、両者を比較してもらおうという趣向らしいです。(イマイチ意味がわかりませんけど。。霊たちが作曲し、ブラウンさんが書き取ったという曲も入っているんだと思います。ちなみにブラウン版ベートーヴェン第10交響曲とかもありますよね。)

ブラウンさん自身によるライナーノーツにはこんなことが書いてあります。

「作曲家たちはそれぞれ違ったやり方で私に教えてくれます。リストは私に手を添えて教え、それを私が書き取るのです。ショパンはピアノに向かっていくつかの音符を示し、私の手を正しいキーに押しつけます。シューベルトは歌おうとします。でも彼の声はあまりいい方ではありません。ベートーヴェンとバッハは私をテーブルに向かわせ、紙と鉛筆をとらせ、音符とテンポを示して書き取らせます。ブラームスは私に指を広げる練習をつけてくれました。ラフマニノフは私にピアノのテクニックをずいぶん指導してくれました。私が関わりあいたい作曲家を自分で決めることはできません。彼らの側でそれは決められてしまうようで、多分それはリストが決めているのだと思います。」(はぁ?)

ブラウンさんが会った作曲家たちの印象はというと。。。

【リスト】
私が初めてリストの亡霊を見たのは子供の頃でした。でも私は小さかったので彼がリストだということがわかりませんでした。彼は私が大きくなったら音楽の贈り物をしようと言って消えました。彼は白い長い髪で黒い僧衣をまとった老人でした。でも今は、彼はずっと若返って現れます。彼はとても忍耐強く親切で、非常に精神的で教養の高い人だと思います。そして自分はもっと静かで愛らしい作品を書きたかったのだと言っています。

【バッハ】
バッハは正直に言って、私にとって魅力とは感じられない交感者の一人です。彼がやってきた時は驚きました。けれど彼は私が彼の音楽の価値を受けとめるには教育が足りないだけだと思ったようです。

【ベートーヴェン】
ベートーヴェンと一緒だと少しじれったくなります。彼は多分3曲か4曲の作品を同時に書いているのでしょう。彼はこうして少しずつ完成させてゆくので完成するまではすべてバラバラなのです。彼は35歳くらいに見えます。とても元気そうで、あんなに気難しい顔はしていません。

【ショパン】
ショパンはある時、バス・ルームが水浸しになるのを助けてくれました。私はショパンと仕事をしていたのですが、彼は急に私に音楽を教えるのを止めてフランス語でしゃべり出したのです。そのうち私はやっと、彼がお風呂が水浸しになる、と言っているのだとわかりました。私はバス・ルームに急ぎ、水がバスの縁ギリギリになっているのをみつけたのです。

【ドビュッシー】
ドビュッシーは現代に生きても困らないと思います。とてもモダンで、着ているものも俗に言うヒッピー風な感じです。今では音楽よりも絵画の方を多く手がけているそうで、いくつかの絵を見せてくれましたが、印象派風のブルーの色彩が混ざり合っただけのきれいなものでした。そしてよく目を凝らすと、中央に女性の顔がほのかに認められました。彼はこの絵は「青の女」という絵だと言いました。

【モーツァルト】
私がモーツァルトを見たのは2、3回です。でもリストは彼が戻ってきて私にもっと音楽を教えてくれるだろうと言っています。

【シューベルト】
私は未完成交響曲の結末を聴きました。あんな美しい曲は聴いたことがありません。でも書きとめておかなかったので忘れてしまいました。彼はまた繰り返しやってくれることでしょう。彼との交感はとても楽です。

【ラフマニノフ】
彼は控え目だったので最初私はかたくなってしまいました。彼は壁があると言いました。でも彼を知ってみると、彼はとても忍耐強くて親切な人です。

(音楽の友1976年4月号より)


。。。立花さんの番組では死後の世界があるかどうか結論が出されませんでしたが、これはもう、あの世は完全に存在してます!

【2014年9月の記事を一部変更しました】


古いオーディオの広告2つ

2021-10-10 22:22:22 | オーディオ

古い雑誌からオーディオの広告2つです。

まずは1929(昭和4)年のアサヒグラフからコロムビア蓄音機No. 114です。価格100円。

きれいなかたですね。有名な女優さんか何かでしょうか。

 

 

次に、ちょうど30年後、『週刊公論』1959(昭和34)年新年特大号。

表紙がそのままナショナルのステレオの広告になっています。

↑ 名女優・高峰秀子(1924-2010)。『二十四の瞳』の頃ですね。草月会館にて。犬がちょろちょろ動いたりして撮影には3時間半もかかったそうです。撮影は中村正也氏(なかむら まさや、1926-2001)。

ファッションデザイナー中林洋子さん(なかばやし なみこ、1920‐2001)。上のステレオ(HE-1000)、当時80万円もしたんですね。1959年の消費者物価指数(17.2)で割り返すと2020年で460万円!

 

。。。気に入ったステレオの広告があればここに追加します。