ブックオフでまた河出書房の世界音楽全集のうち「新世界より」を108円で買ってしまいました。このシリーズには変な魅力があります。音悪いのに。
17センチLP2枚組みで全曲収録。シルヴェストリ指揮フランス国立管弦楽団。
「レコードのできるまで」という小冊子が挟まっていました。
↑ 「東芝がその名誉にかけて、レコードを製作」。がんばれ東芝!
↑ レコードができるまでをわかりやすくした図。
↑ レコーディングスタジオ。いったんテープに録音されます。
↑ カッティング・マシン。金属ドラムの上に黒く光っているラッカー盤(アルミニウムの板の上にラッカーを塗って乾燥させたもの)の皮膜に音溝が特殊な加熱切削針で切りこまれていく。ラッカー盤はこのままでは傷つきやすいので銀メッキされる。
↑ 銀メッキの上にさらにニッケルの厚メッキをしてベコベコしないがっちりしたメッキ層にしてラッカー盤から剥がす。これがマスターと呼ばれるもので、大切に保存される。(音溝が逆の山になっている。)
このマスターを種版として、マスターの表面にニッケルメッキをして(そのままメッキをしたのでは後で剥がれなくなってしまうので剥離処理を行っておく)剥がす。
このマスターから剥がしてできたものをマザーといい、普通、原盤と呼ばれる。マザーは針をかけて聴くことができる。
このマザーに再び離液処理を行ってから、0.25ミリの厚いニッケルメッキをしてから剥がし、さらに表面にクロムメッキをして丈夫にしたのがスタンパー。
↑ スタンパーはレコードをプレスするときの押し型で、プレス機の上下にスタンパーを取り付け、そのスタンパーの中心にそれぞれの面のレーベルを置き、あらかじめ熱して柔らかくしてある材料を下のレーベルにのせて、プレス機を運転して加熱、加圧、冷却による圧縮成形を行う。
プレスされたレコードを取り出すと、余分な材料がまわりに付いているので、これを切り落とすと出来上がり!
↑ さらに厳密な検査が行われる。何故かみんな女性。200枚ごとに1枚のレコードが抜き取られ試聴される。もし不良が発見されると、その200枚はすべて廃棄される。
↑ このほか、音溝検査、反りの検査、雑音測定、外観、寸法、偏心などの検査が行われる。
。。。一枚のレコードがこんな工程を経ていたとは!でも、できれば「マザー」で聴きたいですね~
最後に、「レコードのかけかた」。レコードが再び見直されているいま、参考にしたいです。
貴重な資料UP、ありがとうございます。
東芝EMIの前進ですね?今はEMIミュージック(ユニバーサル系)。
今現在、国内のプレス工場は1箇所のみ。(東洋○○とかいう会社らしいですね。)山下達郎氏が自らのラジオ番組で、あまり品質が良くないと言ってました。未だにアマチュアバンドなどは、自費制作でCDはもちろんの事、レコードを作っておられる方がいるようです。しかもアメリカでプレス。ある程度の数であれば請け負うらしいです。取次ぎを商売としている店がそこそこ有るようです。
1980年代の録音・プレスが最高だったのでしょうね?最近のハイレゾなんかには全く興味がなく、CDどまり。ましてやここ1年レコード盤に回帰、真空管ステレオばかりいじってました。
この前話題にのぼっていた、東芝ポータブルステレオ“河出”(これはトランジスタですが)を再整備したりと、IC搭載以前のオーディオが好きです。
先日、我が家の本棚を見てみたら、河出出版の本モーツァルト1,2とショパン1,2の合計4冊が出てきました。ただの音楽本だと思っていましたが、レコード2枚付でした。“エンジェル盤”なる言葉を初めて知り、初めて見ました。
自分は最近Bluetoothのプレーヤーでレコードの魅力を発見しました。(さすがに1万円ちょっとの機械なので音の悪さにだんだん満足できなくなってきています)
アナログはCDやシリコンより数倍深くて喜びも大きそうだけど底なし沼的な怖さもあるのでは?今の自分は良いプレーヤーを買いたくてもお金も置き場所もないから逆に幸せ。。。なのか?
> 今現在、国内のプレス工場は1箇所のみ。
そうなんですか!レコードの需要が増えているときいていたので意外です。しかも品質が悪さは残念。かつて日本は超高品質なレコードを生産していたんでしょうから。
やっぱりアナログは楽しそう。レオ貴さまは真空管とか、かなり深いところまで行かれていますね!これからもよろしくお願いいたします。
ところで、これからの人生においてレコード鑑賞を趣味として続けていくのであれば、1台(とりあえず1台)しっかりとしたレコードプレーヤーを所有されることをお勧めいたします。私個人の主観ではありますが、日本製、70年代半ば~80年代後半ごろのもの(勿論中古)、ユーザーの好みによって①フルオート、②セミオート、③マニュアル等、リニアトラッキングというのもありますが?。a・ダイレクトモーター、b・ベルトドライブ、c・アイドラードライブ等。注:色々手を出すと私みたいに粗大ごみの部屋に。w 中古店で買うと、整備済み・保証付きで安くても5~6万円。私はオクでポンコツを買って修理。送料を入れて4~5千円くらいで1台入手。中古店で1台買う予算で10台買える。w 修理部品代別。直らず仕舞いのものも有り。
とにかく、1台しっかりした物を・・・10Kg前後の重い作りの物が良い。自分のお気に入りは、①パイオニアPL-1200A(ダイレクトドライブ・マニュアル)②ビクターJL-B33H(ベルトドライブ・マニュアル)両方面倒なマニュアル操作ですが、安定感・音質の良さが決め手です。重くてデカいです。MMカートリッジですが、充分良い音で聴けます。(違いの分からない男と笑われるかもしれませんが)
正直、レコード鑑賞よりプレーヤーいじりの方が趣味なのかもしれません。
データ録音出来る、最近の物も1台ありますが、最初の1週間使っただけで箱に入ったまま2年以上です。
「レコード鑑賞」って真面目かつ奥深そうな響きですね。
まず、どっしりとしたプレーヤーを得ることが大切なんですね。
自分の家には10キロのデカいものを置くスペースが見当たりませんが。。
> a・ダイレクトモーター、b・ベルトドライブ、c・アイドラードライブ等
アイドラードライブというのは知りませんでした。調べてみます。
うちの物置には昔のLPがけっこうあり、そのうちCD化されていないものを良い音で聴いてみたいと思っています。
いいプレーヤーを買ってしまうときっと次はいいアンプといいスピーカーも欲しくなってしまいますよね。。
実は、私はどちらかというとビートルズファンでして、
赤レコード時代の東芝の川口工場に興味を持って検索したところ
ここにたどり着きました。
英EMIのレコード工場の資料写真は
ビートルズをあさるとそこそこ出てきますが、
東芝音工川口工場の資料写真は初めて見ました。
興味深く楽しませていただきました。