まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

『私たちの幸せな時間』―映画と本

2007年08月23日 | その他
 この映画は、その原作が韓国でベストセラー、映画でも大ヒットした作品からの興味というより、原作の翻訳を柏崎出身者である北朝鮮拉致被害者の蓮池薫さんがやられているというTVニュースを観たことからのものでした。

3人を殺した男性死刑因と3回自殺未遂を重ねた女性の刑務所での面会を舞台に、死刑を目前に罪と正面から向かい合い謝罪と生きる希望を持つようになる、自殺原因である強姦と正面から向かい合い相手を許すようになる二つの自己回復・愛が主テーマです。

 前の時間の観客の方が出口から出てくる時、ほとんどのひとが目に涙を浮かべ、映画が観てよかったという表情をしていることに、どんな映画なんだろう、わくわくしながら座席につきました。そして、席を立つとき、その意味がよくわかりました。

 さっそく、翻訳された『私たちの幸せな時間』(コン・ジヨン著)を買いました。まだ読んでいる途中ですが、当然ながら映画の脚本と原作はかなりの部分で変更されています。感動する場面の違いもあります。しかし、人間の愛とは何かに重く迫っています。

 今日の夕刊各紙で長勢法相下での10人の死刑執行の見出しを見て、思わず映画の最後の死刑執行の場面が浮かんできました。国家による殺人、この制度で殺人がなくなるのか。とにかく観て欲しい映画です。読んで欲しい本です。