ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

ビルに囲まれた境内。見どころいっぱいの「六角堂」。聖徳太子創建で、生け花発祥の地

2015-01-31 | 寺社仏閣

雨上がりの午後。ミモロは、町に買い物に。「その前に、ここに参拝したいの~」と、烏丸御池の駅から、トコトコ、六角通にある「六角堂」を訪れました。
「さぁお詣りしよう…」  
「六角堂」は、その名が示すように、六角形をした建物で、屋根の先端に、金色の宝珠を頂いています。正式には、「紫雲山 頂法寺」で、ご本尊は、秘仏の如意輪観音さま、天台宗の単立寺院です。でも、その形から、京都の人は、昔から「六角堂」とか「六角さん」と呼んでいます。

京都の通りでも、高層ビルが並ぶ烏丸通。「六角堂」も周囲を高いビルが取り囲んでいます。

「ビルの谷間にあって、ここだけ別世界って感じ…」境内には、大きなしだれ桜や柳が、枝を垂らし、春になったらさぞや美しい景色だろうと想像できます。

まずは、手水でお清めを…。
「キャ冷たい…」。冬のお清めは、身も心もいっそう引き締まります。

本堂の前には、お線香を建てる大きな香炉が…。鬼がそれを支えています。
「ヨイショ…」ミモロもちょっとお手伝い…。

さて、「六角堂」の創建は、587年で聖徳太子によるものと伝えられます。京都には、聖徳太子ゆかりの場所がいろいろあります。弘仁13年(822)に嵯峨天皇の勅願所となり、建仁元年[1201)には、比叡山の僧であった親鸞が100日間、ここに籠り、後の浄土真宗を開く契機になったと伝えられます。そして、生け花の池坊は、代々この寺に花を供える役割を担い、池坊の家元は、代々、この寺の住職を兼ねています。室町時代に立花の理論と技術を体系化、ここが生け花の発祥の地と言われる所以に。


「中が暗くてよく見えない…ご本尊様どこかな~」と、中を覗きこむミモロ。でも、薄暗い堂内はよく見えません。

裏側に回ると、内陣に秘仏のご本尊、如意輪観音像、そして脇に毘沙門天と不動明王の立像があることが、記されていました。
 
「やっぱり、ここからもなんにも見えない…」裏側からも、中は見られませんでした。

現在の本堂の建物は、明治10年(1877)に建立されたもの。町中にある「六角堂」は、天治2年(1125)は、江戸時代末期までに、応仁の乱をはじめ、さまざまな災害や火災に18回も見舞われたとか。そのたびに民衆の力で復興されてきたのです。
「多くの人の信仰を集めていたんだね~」とミモロは、いっそうこのお寺を、崇敬のまなざしで見上げます。

境内には、お詣りする場所がほかにもいろいろ。
「なんか小さな仏様がたくさんいらっしゃる~」と、本堂の右側を見つめます。
「十六羅漢」です。
お寺の説明によると、「羅漢」とは、仏の教えを伝えることができる優れたお坊さんたちに与えられた名前だとか。
「なんか可愛らしいお顔だね~」と、どこかあどけない表情の羅漢様たちが、岩の上にさまざまなお姿で立っています。微笑むようなその表情は、「和顔愛語」(わがんあいご)という教えをしめしているもの。いつも優しい顔つきで、穏やかに話をするように心がければ、必ずいい報いがあるという教えです。
「素敵な教えだね~。ミモロも心がけよう…」と。心に刻みたい教えです。
「あ、この子、ちょっとすねてるみたい…」穏やかなお顔の羅漢様たちの間に、ときどき、すねた表情の像が交じっています。これは、邪鬼。仏教の教えを理解せずに、ひねくれている鬼です。でも、改心して、自ら重い香炉を背負う邪鬼もいるそう。
「あ、さっきの鬼さんだ~」本堂の香炉を支えていた鬼を思い出したミモロです。

次に参拝したのは、聖徳太子の自作と伝えられる聖徳太子2歳の時の姿、南無仏の像を安置する「太子堂」です。
「この中に聖徳太子の像があるの?」
中を覗いても、はっきりお姿を拝むことはできませんでした。

「あ、池がある…」太子堂の周囲には、たっぷりと水をたたえた池が。この池は、聖徳太子が沐浴した伝えられる池で、このそばに、僧侶が住まう住坊を建てたことから「池坊」という名が…。
「あれ白鳥がいる…こんにちは~ミモロでーす」と呼びかけますが、白鳥は全くミモロに関心なし。「なんか体格がいい白鳥だね~。よっぽど住み心地がいいんだね~ここは…」大きな白鳥が数羽住んでいるようです。そばの表示に「噛みつきますから、白鳥に近づかないでください」と書かれていました。おとなしそうに見えて、なかなか気が強い白鳥なのでしょう。

また、境内の東には、「親鸞堂」があり、その前には、親鸞さまの像が、参拝者を見守っています。
 
お堂の中には、お座りになっている「夢想之像」と、親鸞の自作を伝えられる「草鞋の御影像」の2体が安置されています。

「なんか、まだ見どころがあるみたい…」境内をゆっくり見て回る

*「六角堂」の詳しい情報は、ホームページでどうぞ…。

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ミモロの冬のガーデニング。寒さに耐えるプランターの植物。しおれかけたシクラメン…

2015-01-30 | 癒し

京都は、朝から冷たい雨が降っています。「今日は、お出かけできないね~」と、ミモロは、外を眺めて、ポツリ。午後になると、雪が降ると、天気予報が伝えています。
「今日は、おうちのことやろう…」と、襟巻を首に巻くと、ベランダに…。寒いのになにするの?「プランターのお花のチェック…」。お花の世話をするのが好きなミモロです。
ベランダに並ぶプランターを、ひとつひとつ見てゆきます。
「あ~ない~!」と突然大きな声を…。
「わ~んひどい…」
「あれ~こっちも…」
「ない~!」
ミモロが、育てて、やっと昨年の暮れから赤い実をつけ始めた、「千両」と「万両」。12月には、確かに小さな赤い実がついていて、ミモロは、それを見るのを楽しみにしていたのです。
いつからなくなったのでしょう…「きっと鳥が食べちゃったんだ~。わ~ん、ヒドイ…プンプン」と、ミモロは、がっかりしたと同時に怒っています。ミモロの家の近所には、「平安神宮」や「南禅寺」など、大きくて立派なお庭がたくさんあり、そこには、ミモロが育てるより、何倍も大きな「千両」と「万両」が、赤い実をたわわにつけています。「それなのに~どうして、ミモロの小さな実食べるかなぁ~もう!他のいっぱいある実を食べればいいのに~」と。
確かに、ミモロのいう通り…。

ベランダには、なぜかよくスズメがやってきます。朝、チュンチュンとさえずる声が聞こえることも度々。ミモロのベランダが、スズメたちはお気に入りのようです。

おそらく、そこに稔った赤い実は、スズメには、美味しそうに見えたのかも…。また、小さな実でしたらか、小さな口にはぴったりだったのかもしれません。
「う~でも~」と、なかなか納得できない様子のミモロ。「だって、せっかくやっと実をつけたんだよ~」と、ミモロの落胆もわかります。

でもね、冬は、きっと食べ物探すの大変なんじゃない。寒いから、遠くまで飛ぶのもきっと辛いんじゃない?
ミモロは、温かい室内で、いつもお腹いっぱい食べてるじゃない…。「うん、食べ過ぎるくらい…最近、太っちゃった~」と、お腹をさすります。
ほかの実もあるけれど、きっと目の前にあった実が美味しそうに見えて、我慢できなかったんじゃないの?
「まぁ、美味しそうなものが目の前にあると、我慢できない気持ちはよくわかる…」とミモロ。

しばらくして、やっと怒りが収まったのか、ミモロは、ベランダに立って、「美味しそうなものがあったら、食べたくなるのわかるから、許してあげる…また、遊びに来てね~」と、姿が見えないスズメに向かって呼びかけました。


さぁ、ほかの植物もチェックしましょ。
「あ、つぼみができてる…」
ミカンの木の根元に芽をだし、育っている水仙です。これは、以前、伊豆の旅館でもらった球根を植えて、そのままにしていたもの。毎年、葉っぱは出るのですが、蕾をつけたのは、今年が初。「温かい伊豆なら、もうお花を咲かせている時期だよね~。京都は寒いからまだ大きくなってない…」「ちゃんと咲いてくれるといいなぁ~」と、ミモロは、祈るようなまなざしで水仙の蕾を見つめます。

水仙の上に茂っているのは、種から育てたミカンと、小さな苗を植えた月桂樹です。
「なんかよく育ってる~」。京都の厳しい寒さにも耐えて、葉を茂らす温暖気候が好みの植物たち。月桂樹は、上の階のベランダに届きそうな大きさに。

「わ~これも育ってるよ~」と、青々とした葉を茂らせているのは、なんとジャガイモです。
 
これは、昨年、台所で、芽を出してしまったジャガイモを、カットして、土の中においたもの。「まさか、こんなに芽が出て、葉っぱが茂るとは思わなかった…」と、ミモロもビックリ。この時期に植えて、ジャガイモができるかはわかりませんが、せっかく葉っぱが育っているので、そのまま見守ることに…。
「土の中で、ジャガイモできてるといいなぁ~」とミモロ。初めて植えたので、実るのかよくわかりません。
「ジャガイモできたら、肉じゃが作るんだ~」と、楽しみに…。

「あ、こっちは元気がない…寒いんだよね…」
 
葉っぱの厚い「金のなる木」は、寒さに弱く、葉っぱの水分が凍結するのか、縮れてしまい、葉をポロポロと落とします。実は、昨年の冬も同じように外に出したままでしたが、このように葉っぱが傷むことはありませんでした。つまり、今年の冬が、昨年より、かなり寒いという証です。
白い花が愛らしい「スノーボール」も、寒さに縮こまっています。「もう、少しの辛抱だからね~」と励ますミモロ。このプランターには、チューリップの球根も植えています。「春になったら、芽が出て、お花が咲くの~。今は我慢、我慢、がんばれ~」と、声をかけます。チューリップの球根は、一度、寒さに当たらないと、大きく育ちません。「やっぱり何でも、厳しい試練が、成長させるんだね~。勉強になるね~」とミモロ。

「さすが全然変化がない…」と、ローズマリーの苗。
「花もある~」
こちらも、どちらかというと、温かい土地の植物ですが、もともとあまり表情がないローズマリーは、雪が降っても変わりません。「これも、10センチくらいの大きさの苗だったのに…」と、その成長ぶりは、目を見張るものが…。このまま育つと、木になりそうな感じで、ベランダから枝を伸ばしています。

外のプランターのチェックを終えたミモロ…「あ、こっちの子のお世話しなくちゃ~」


今、ミモロの悩みのひとつが、元気のないシクラメン。クリスマスに買った赤いシクラメンは、花が垂れ下がり、葉っぱも黄色くなってしまいました。
「どうしたの~。しっかりして~」と、いつも励ましているんのですが、いっこうに元気になりません。
クリスマスは、こんなに立派だったのに~。

そこでミモロは、インターネットで、シクラメンの育て方を学ぶことに…。
「う~なるほど…そうだったんだ~」
真剣なまなざしで画面を…。

ミモロの失敗は、シクラメンをリビングに置いていたこと。エアコンで室温が25度くらいになっているリビングは、シクラメンにとって暑すぎたのです。シクラメンが元気なのは、気温5度から20度なのだそう。
ミモロは、シクラメンをかわいがり過ぎたのです。「スポイルすると、ダメになっちゃうんだ~」と知ったミモロ。過度な愛情が、かえって、苦しめてしまったのでした。「気をつけなくちゃ…」と反省。

そこで、シクラメンの鉢植えを、和室の窓際に移動。
ここは、暖房をほとんどつけない部屋。「ここなら、気持ちいいかも…元気になりますように…」ミモロの願いが、シクラメンにも届きますように…。

シクラメンの水やりは、球根にかからないように…。
いろいろ学んだミモロです。

はい、お疲れ様~おやつどうぞ…
「干し柿…」ミモロの好物のひとつです。豪華なケーキもいいけれど、この素朴な甘さがたまらない味。お茶といただくティータイム。

「あ、スズメ~」ベランダには、スズメが遊びに来ました。寒さの中、エサを求めて来たのでしょう。暖かい部屋で、大好物の干し柿を食べるミモロ…「ごめんね~ミモロばっかり食べてて…」。ちょっと申し訳なさそうな表情をしながらも、パクリと干し柿を…。京都の厳しい寒さは、まだまだ続きそう。でも、ミモロのプランターの中では、春への準備が、確実に進んでいるのです。




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三条小橋のそばにある、創業明暦2年の有職京人形、京雛 五月人形の「小刀屋忠兵衛」

2015-01-29 | 老舗

江戸の日本橋から続く東海道は、京都の三条大橋まで至ります。
「弥次さんと喜多さんの像だって~」とミモロ。鴨川にかかる三条大橋の脇には、旅姿の像が…。「ホント、よくみんな歩いて、行ったり来たりしたよね~」と。今や新幹線で2時間半弱の東京ー京都間。「お昼寝してると、着いちゃうの」。江戸時代の人には、信じられない時代です。

今や昔の面影を見つけることが難しい三条大橋周辺。昔は、京にやってきた旅人で、もしかしたら、今以上に賑わっていたのかも知れません。

そんな三条通は、ビルが立ち並ぶ通りに…。高瀬川にかかる「三条小橋」から河原町通までの間に、1軒の古い町家が…。
 
このお店の前を通るたびに、必ず足を止めるミモロです。
「わ~いつもカワイイお人形がいろいろ並んでるんだ~。あ、今日は、お雛様…春を感じるね~ここだけ…」

みぞれ交じりの寒い京都…でも、お雛様を見ると、春を感じます。
「もっとお雛様見せてもらおう…」と、ミモロは、お店の中へ。
ガラスケースの中には、さまざまな京都らしい、どこか雅な雰囲気の小さな人形がズラリと並んでいます。
「干支のお人形でしょ、それからおめでたい宝船なんかもあるよ~」
 

京都らしい人形と言えば、ずらりと並ぶ祇園祭の山鉾と八坂神社の3基の神輿。
  
ここには、祇園祭に登場する、すべての山鉾が、手の込んだミニチュアになっています。
「あ、大船鉾もある~」昨年、150年ぶりに復活した、山鉾巡行の最後を飾る「大船鉾」も作られています。
「去年、乗ったよね~」と、多くの人で賑わった後祭を思い出します。「ミモロ、粽授与お手伝いしたんです。御神輿もたくさん見物しました」と、ご店主に。「へぇ、そんなんですか~」と、十五代目のご店主の大西弘太郎さん。「この三条大橋は、八坂さんから御旅所に入る神輿が、必ずわたるんですよ…。昔は、橋のそばの町内の人たちが、橋の修理や管理をしてたんですよ。何しろ、今のような丈夫な橋ではなかったから、3基の神輿が通るということは、1000人以上の人たちが渡ることになりますから、気をつけないと…」と。

ここ「小刀屋忠兵衛」は、創業明暦2年、1656年というのですから、江戸初期から商いをしていることに。初めは、橋のそばの旅籠として開業し、明治時代は、呉服商を営み、京人形のお店になったのは、戦後から。
「どうして、京人形のお店になったんですか?」とミモロ。
「この辺りは、旅館が多く、また修学旅行生も急増して、京都らしい品が求められたんです。それで戦後に父親が始めました」とご店主。ここに並ぶ人形は、昔からお付き合いのある人形師さんの作品。ご店主の好みで、選ばれた品は、いずれも丁寧な仕事と、そこに京都らしい華やかさ、そして、思わず微笑んでしまう愛らしさもたたえたものです。
「よくあるお土産屋さんの品とは違う…」とミモロは感じているよう。

「これ知ってますか」とミモロに見せてくれたのは、昔使われていた品々です。「ここにお金を並べて数えたんですよ」

「こっちは、明治時代に、三条通にゆかりのある人達…」
古い記録には、新島穣や八重、山本覚馬などの名も記されています。「それから、これは、江戸時代のガイドブック。京都のお店が紹介されているんですよ。ほら、ここにこのお店も出てるでしょ。『みすや針』『原了郭』の名もあるでしょ」。今も続く老舗がズラリとならんでいました。歴史に詳しいご店主…ミモロは、お話しを伺うのが楽しくてなりません。お店を見渡すと、いろいろなところに歴史を物語る品々が…「ここって、まるで資料館みたい…」。

「あの~ここに住んでるんですか?」とミモロ。「はい、ここが自宅です。昔は、この辺りにも住んでいる人が多かったんですが、今は、たぶん住んでいるのは、3軒くらいしかないと思いますよ。みんなビルになったり、相続税が払えなくて、商売が続けられないところもありました。まじめに商売をやっていても、商売が続けられないのは困ったものです」と。町の繁華街の三条通、その地価の高さも相当なもので、その相続税は、相続人に重くのしかかります。

昔から商売をしているお店が消えるのは、跡継ぎがいないだけでなく、相続税が問題に…。京都には、そういうお店が少なくないそう。

いろいろなお話しを聞いた後、ミモロは、さらにお店の奥へ
店の一番奥に、品格漂う京雛が。「あ、お雛様…」。そこには、品格漂うお雛様が並んでいました。
「やさしいお顔のお雛様~」 
「お雛様欲しいなぁ~」と、女の子のミモロは、お雛様が大好き。「でも、こんなりっぱなお雛様飾るところ、おうちにないから…」と、よく事情がわかっているミモロです。こっちに小さなお雛様があるわよ~。「え?どこ?」
ガラスケースの中に、手のひらに乗るくらいの大きさのお雛様が…。
 
「カワイイ…小さいから、ミモロのおうちにも飾れる…」と、お雛様の前から動かなくなったミモロ。そんなに欲しいの?「うん…このお雛様飾って、お雛祭りしたいよ~」と。じゃ、小さいのね…。
「これにする~」と、ミモロは、小さなお雛様を選びました。
ミモロの大きさから、お雛様のサイズがわかります。2000円以内で買えたお雛様。まぁ、この程度なら、なんとか…。「ねぇ、ぼんぼりや菱餅もあるよ~。お雛道具もいろいろある…」とミモロ。それは、少しずつ揃えましょうね。その方が、楽しいから…。「じゃ、来年ね~」。来年になったら、忘れてるといいんだけど…。でも、結構、ミモロは、しっかり覚えてるんだよねーこういうことは…。家には、ミモロの品々が、年々増えてゆくばかりです。

お雛様を包んでいただき、うれしそうなミモロ。「また、お話し聞きに来ていいですか?」「はい、またいらしてください…」

みぞれが降る中、「あかりをつけましょ、ぼんぼりに~」と、歌いながら家路をたどるミモロです。まだ、春の訪れには、しばらく時間がかかりそう…。

(店内は、許可なく撮影は禁止です。今回は、事前にご許可をいただきました)

*「小刀屋忠兵衛」京都市中京区三条通河原町東入ル中島町87 075-221-6349 11:00~21:00 月・火曜休み


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「京の冬の旅」。美しい「月の庭」が公開された清水寺の成就院。勤王の僧、月照上人が住職だった寺。

2015-01-28 | 寺社仏閣

3月18日まで行われる「京の冬の旅」非公開文化財特別公開で、2つ目のお寺を訪ねたミモロ。それは清水寺の塔頭寺院「成就院」です。
いつ訪れても、観光客がいっぱいの「清水寺」。この日も、大勢の中国人観光客の姿が…。「清水寺」の北側にある塔頭の「成就院」は、ちょっと脇にずれただけなのに、ひっそりとした静けさに包まれていました。

「きっと外国の観光客の人たち、『京の冬の旅』っていうの、知らないんだと思う…」とミモロ。さすが、旅行のスケジュールにまで、組み込まれていないようです。
まずは、手水場でお清め…。非公開文化財特別公開と言っても、訪れるのは寺院。文化財を見学する前に、参拝を忘れてはいけません。

なだらかな坂を下った先に、目指す「成就院」があります。
 
「山に抱かれた静かなお寺だね~」とミモロは感じました。


ここは、寺院の中をはじめ、あの有名な「月の庭」の写真撮影も禁止。お見せできないのが残念です。寺によって、屋内は撮影禁止でも、庭はOKというところが多い中で、ここは全面禁止です。

ここ「成就院」は、室町時代、応仁の乱で焼失した清水寺の再建の折りに、創建されました。その後、幾度となく火災に見舞われ、現在の建物は、徳川家光が建立したものです。このお寺で、有名なのが「月の庭」と呼ばれる小堀遠州が作庭した、周囲の山を借景に取り込んだ名園。北に位置する庭の中心にある池に、月を映して眺めるもの。そこには、さぞや幻想的な世界が広がることでしょう。

なかなか変化に富んだ庭園で、ぜひ実際にご覧ください。

さて、このお寺でミモロが、関心を抱いたのは、住職であった月照上人です。
「え~あの月照上人って、このお寺の人だったんだ~」。NHKの大河ドラマ「篤姫」をご覧になった方は覚えていらっしゃるかも…。西郷隆盛と共に、鹿児島の錦江湾に入水し、命を落とした勤王の僧侶です。
この「成就院」で、月照上人と西郷隆盛は、親交を深め、尊王攘夷へと時代を進めてゆくのです。記録によると、月照上人は、眉目秀麗という、今でいう美坊主で、その姿から、自ずと人を惹きつけたといわれます。

すでに幕府方に、その行動を危険視されていた月照上人は、安政の大獄で、京都を追われ、鹿児島、薩摩藩に身を置きますが、西郷隆盛と共に、島流しされます。その途中、死を覚悟した二人は、錦江湾に身を投げます。月照上人、享年46歳。その弟である信海上人も捕えられ、獄死したと伝えられます。西郷隆盛は、一命を取り留め、その後、薩摩に戻され、幕府打倒へと、その力を注ぎます。

「きっとこのお寺で西郷隆盛と月照上人は、お月様を見たのかも…」とミモロ。
寺には、月照上人と信海上人をお祀りしている部屋があります。ミモロは、その前で、深々と頭を下げました。

「お寺の門のところに、辞世の句を刻んだ石碑がありますよ」と、お寺の説明をしてくださるガイドの方に聞いたミモロは、さっそくそこへ。

境内の一角にある大きな慰霊碑には、月照上人の辞世の句
「大君のためにはなにかをしからん 薩摩の追門に身は沈むとも」

また、信海上人は、
「西の海 あずまのそらとかはれども こころはおなじ君が代のため」と詠んでいます。
 
その傍らには、二人の死を悼んだ西郷隆盛の漢詩が刻まれています。


「幕末の京都って、すごい緊張感あったんだろうね~」。現在の穏やかな京都は、想像できないほどの緊張感に包まれていたのかもしれません。

さぁ、そろそろおうちに帰りましょ!「うん…」特別公開は、16時で受付終了。すでに帰り支度をしたガイド役の方々の姿が…。

境内の斜面に、おびただしい数の石仏が…。
「なんだろ?これ…」とミモロ。先ほど、お寺の説明をしてくださった方が、「これは、廃仏毀釈などで放置された石仏なんです」と。色とりどりの前掛けをされて、今は、安住の地を得た石仏たちです。

「さぁ、帰ろう…」と、トコトコとミモロは、清水寺のある山を下ります。


「また、特別公開のお寺、行こうね~」とやけに熱心なミモロ。「あと一か所訪ねて、スタンプもらうと、抹茶とお菓子や、コーヒーが無料で接待されるんだよ」と。なんだやはりお菓子狙いだったんだ~。

「え?そんなことないよ~」と、言いながら、足早に歩くミモロです。

*「成就院」は、清水寺の塔頭です。特別公開は、3月18日まで。公開時間は、10:00から16:00(受付終了) 拝観料は、一か所600円



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広島熊野町から、京都寺町通へ。昨年10月オープンの「筆」の専門店「白鳳堂」の京都店。

2015-01-27 | 美容

ミモロおすすめの大人の散歩道「二条寺町」。歩道のある通り沿いには、骨董店、老舗茶店、紙屋、書店、美術商などをはじめ、ケーキショップ、ファッション雑貨店など、上質の品々を扱うお店が並ぶ通りです。

ミモロのブログでも何度も訪れているこの通り、最近、また新しいお店を見つけました。
それは、まるでギャラリーのようなモダンなお店。
  
「ここなんのお店だろ?」と、ミモロは、思い切って中へ。
「いらっしゃいませ~」と、ホテルのフロントのような雰囲気のところに、スタッフの方。「あの~見てもいいですか?」
「はい、どうぞごゆっくり~」

ミモロの前には、整然と並ぶ化粧筆が…
 「ここ筆の美術館?」とミモロ。
「ここは、広島に本社をもつ筆の専門店なんです」とスタッフの方。

このお店「白鳳堂」は、日本の筆の産地である広島市熊野町に1974年に創業した筆の専門店。創業の歴史は、京都の老舗とは比べ物になりませんが、月産約50万本の筆を自社工場で生産。伝統技術を応用した工程の細分化などにより、機械化ではなく、職人による筆づくりをしているのだそう。
国内外の有名化粧品メーカーのコスメブラシも生産。また、プロのメークアップアーティストが愛用する筆としても知られます。

   
素材となるリス、イタチ、馬、ヤギなど、さまざまの動物の毛を、用途に合わせ使用し、最適な筆に。

パウダーブラシ、眉ブラシ、紅筆など、さまざまな用途の筆が見事にそろっているのです。
  

アイシャドウやチークなど、小さな付属の筆よりは、数段美しく仕上がる本格的な化粧筆。
「ここに来れば、自分が使いやすい筆を見つけられるね~」とミモロ。
「わ~ソフトな肌ざわりで気持ちいい~」
化粧品をつけることはできませんが、肌触りは試せます。

すでに東京の青山にもお店がある「白鳳堂」ですが、昨年10月に京都の寺町通に「京都店」をオープンしました。寺町通りには、一昨年、漆器の専門店「象彦」が岡崎から移転。寺町通は、さらに上質の品々が揃う通りになりました。
この一帯には、「リッツカールトン ホテル」や「京都オークラホテル」などがあり、外国人観光客も多い場所。すでに世界的に知られる良質の化粧ブラシの評判から、買い求める外国人旅行者も多いそう。

「これなんか特別の筆?」と、ミモロは、りっぱな桐箱にはいった筆を見つけました。
「薩摩切子との組み合わせです」と。
「わーこれも特別製?」「そう、蒔絵になってます」

「キャ、こっちも高級感ある~」「そう、キティちゃんの化粧筆です」
蒔絵で描かれたキティちゃん。
「こういうのお金持ちの観光客が買ってゆくのかな?」と。最近は、円安もあり、日本中がディスカウント状態に感じる外国人観光客。その購入意欲は、驚くほど…。

「白鳳堂」は、化粧筆だけではありません。「面相筆」といわれる日本画や人形の顔を描くのに用いられる筆など、さまざまな用途の筆も種類豊富に揃っています。
 
「いろんな筆があるんだね~」とミモロが見たことのない筆もたくさん。

「え~写経用の筆っていうのもあるんだ~」
水含みがよく、コシがあるのが特徴で、きっちりした文字を書くのに適しているのだとか。

陶器などに絵を描くのにふさわしい「陶画用絵付け筆」もあります。


技術が進むほどに、使いこなす筆の種類も増えるもの。日本のさまざまな技は、こうした優れた道具に支えられていることを改めて知りました。

「ホント、いろんな筆ってあるんだね~」


ミモロが、このお店に入った時感じた、筆の美術館…。それはあながち間違いではありません。ここに来れば、本当にさまざまな筆に出会えるのですから…。

*「白鳳堂 京都本店」京都市中京区寺町通二条上ル要法寺前715-1 075-253-1245 10:00~18:00 (臨時定休あり、事前に電話をおすすめ) 










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