ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

ミモロの熊野三山詣(8)新宮の「熊野速玉大社」と神様が降りた大きな岩がある「神倉神社」へ

2015-06-30 | パワースポット

京都から、憧れの熊野三山詣に出発して3日目。いよいよ最終日。熊野三山詣の締めくくりに訪れたのは、新宮にある「熊野速玉大社」(くまのはやたまたいしゃ)です。
  

朱塗りの社殿が清々しい境内を、ミモロは、粛々と歩きます。「いよいよここで熊野詣でも締めくくり…」

ここは、速玉大神(イザナギノミコト)と熊野夫須美大神(イザナミノミコト)の夫婦神をご祭神に祀る縁結びのご利益で知られるところ。境内には、樹齢1000年と言われるご神木のナギの大木が聳えます。
縁結びのお守りも 

梛(なぎ)の木は、古来から旅の安全をも守る木として信仰されています。ナギの詞は、海の波穏やかな凪(なぎ)にも通じ、特に船の安全な航行を願うのに用いられたそう。
牛頭天王(素戔嗚尊)とゆかりの深い熊野。「京都の八坂神社の御祭神だよね。そういえば、四条通の西にある『元祇園社』て、境内のナギの木で風流傘を飾り、神様を八坂神社に見送ったのが、祇園祭りの始まりだって聞いたことがある。あそこは確か「梛神社」っていうんだよね~。へぇ、熊野と京都って、深い関係があるんだね~」と改めて思うミモロです。

参拝を終えたミモロ。門のところには、名物の「もうで餅」が売られていました。
「ここのパッケージもいいね~」。熊野三山の各大社の前で売られる「もうで餅」は、中身は同じですが、それぞれパッケージデザインが異なります。
「あ、牛王神符、ここでも頂かなきゃ~」と、からす文字の熊野特有の神符を社務所で…「これで全部集めちゃった~」と、嬉しそう。
  「熊野本宮大社」「熊野那智大社」「熊野速玉大社」の神符。すべて木版の手刷り。鎌倉時代は、誓約書。江戸時代は、起誓文の代わりに用いられたそう。「かまどの上に祀れば、火難をまぬがれ、門口に祀れば盗難除けに、懐中に所持すれば、旅の災難をまぬがれ、病人の床に敷けば病気平癒」になるありがたいお札です。

ところで、ミモロ、まだお詣り終わってませんよ。「え?もう三山お詣りしたよ~」と。いいえ、神様が降臨された大きな岩のゴトビキ岩にお詣りしなくちゃ…。

「熊野速玉大社」から車で5分ほど、新宮市の西に聳える権現山に南端にある岩こそが、「日本書紀」にも書かれた、熊野三山の大神さまが降臨された聖地なのです。その岩があるのが、「熊野速玉大社」の摂社「神倉神社」です。実は、現在は、摂社ですが、「速玉大社」は、この神社の新宮に当たります。つまり新宮という名は、この聖なる岩に降臨された神様をお祀りするために造営した新しい御宮がある場所ということから…。

「え~そうなんだ~。じゃ絶対そこにもお詣りしなくちゃ…」と、ミモロは、さっそく「神倉神社」へ。

「ここ?この階段上るの?」
    
ミモロの目の前に、空まで届くような階段が…。「う~」と思わず唸りたくなる階段です。この階段は、源頼朝が奉納したといわれる538段の鎌倉積みという石段。かなりの急な勾配は、最大45度。しかも、石の大きさが異なり、段差が均一ではありません。「歩きにくいね~。それにすごく急で、怖いよ~。頼朝さんももっと丁寧に石積みさせればいいのに~」と、文句を言いながら、下を見ては震えるミモロです。確かに、ここで転んだら大変…と思わせる勾配で、足がすくみます。

ミモロ、登り始めた以上、引き返すのも大変だから、がんばって~。

なんとか石段をのぼり終えたミモロの前に、巨大な岩が姿を見せました。

「うわ~大きい~」
注連縄が撒かれたゴトビキ岩…そのそばには小さな社が…

「お詣りしなきゃ…」とミモロは、また力を振り絞って石段を上がります。


そこは、まさに神様が降りたったことを想像させる場所。そこで参拝後、岩づたいにそばの岩へ。
滑り落ちないようにね~。
ちょっと奥まった岩、古代は、ここで祭事などを行ったのでしょうか、岩の間からは、弥生時代の銅鐸なども発見させているそう。
「なんかすごいパワー感じる…」
ここにもしっかりお詣りを…。

すべてのお詣りを終えて、ふと目を上げると、そこには、青い海と新宮の町が眼下に広がっていました。
「この景色すばらしいね~」と、石段の恐怖と大変さをも忘れさせる絶景です。

「クマちゃん、お詣りに来たの?」と地元の高校生。陸上部部員の彼女たち、あの急な石段は、トレーニングコースなのだそう。
「毎日ここに登るんですか?」とミモロ。「そうですね~ほとんど毎日…」「え~すごい…」熊野らしいトレーニングコースです。
「クマじゃないんだけど…ここ、熊野だからまぁいいか~」と小さな声で…。

世界遺産の熊野…そこは自然と信仰が今も古代から続く場所。

「やっぱり人生1度は、熊野詣しなくちゃね~。ほんと来てよかった~」と、三山をめぐったミモロの顔には達成感があふれます。

さぁ、そろそろお山を下りましょ!
突然、顔の毛が逆立つミモロ。「ゲ~また、あの石段下るんでしょ…どうしよう…ガタガタ~」と、恐怖で震えています。でも、登ったからには、降りないと…。「う~ん」と足がすくんで動けません。勝浦で、まぐろ料理食べない?一瞬、ミモロの目がキラリ。「食べる~勝浦に来てまぐろ食べないなんて、ありえない…」と、急に勇気が体にみなぎります。そして…

石段を一段一段、石にしがみつきながら下ります。そう、ゆっくり、下を見ないで~。

のぼりより、時間がかかった下り…。やっとなんとか地上に到着。ホ~とした顔に…。
すかさず「早く、まぐろ食べようよ~」と、車に駆け足で、急ぎます。

*急な石段の脇に、いくぶん傾斜ななだらかな石段がありますので、足に自信のない方は、そちらへ。

*「熊野速玉大社」の詳しい情報は、ホームページで。

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ミモロの熊野三山詣(7)熊野那智大社、那智山青岸渡寺、そして那智の大滝へ

2015-06-29 | パワースポット

京都から熊野三山詣に来ているミモロ。海沿いの那智勝浦のホテルに宿泊し、翌朝いよいよ「熊野那智大社」に参拝します。
朝、夜明けとともに目覚めたミモロ。海から上る朝日をまず拝みます。「わ~お日さまが海から出てきた~!」と感激!
久しぶりの海からの日の出。京都に暮らすと、お日さまは、東山から顔を出すのです。

その日、ミモロは、巫女さん姿で気を引き締めて那智大社へと向かいます。

 「朝から、険しい石段だ~」467段を息を切らせながら、社殿へ。ここは標高500メートルに位置します。
「さすが見晴抜群…」澄み切った空気を深呼吸。

さぁ、参拝しましょう…
 
「熊野那智大社」は、そばの「那智の大滝」をご神体とする原始信仰にその起源を発し、ご祭神は、夫須美神(ふすみのかみ)。イザナミノミコトとも言われる神様で、万物の生成や育成をはじめ、縁結びなどのご神徳が崇められています。また、ほかに12の神々をもお祀りしています。境内には、清らかな気が漂い、パワーが感じられます。

もともとはご神体の那智の大滝を起源とした社は、仁徳天皇の御世(317)に現在の位置に移され、平重盛が造営。その後、織田信長の焼討にあったのち、秀吉が再興。それから、徳川8代将軍吉宗が大改修を行ったのだとか。

さて、「熊野那智大社」の隣りにあるが、西国三十三か所第1番札所の「那智山 青岸渡寺」です。
 
「あれ~知らないうちにお寺の境内に来ちゃった~」。そう「熊野那智大社」と共に神仏習合の修験道場として栄えた寺。
天台宗の寺であるため、信長が比叡山を焼討した時に、同じ宗派のお寺も焼き討ちされ、寺と大社が焼失したのです。ご本尊は、那智の大滝で開祖である裸形上人が得たと伝われる金製の如意輪観音です。現在の建物は、秀吉の弟、秀長により再建されたものと言われます。

「わ~那智の大滝が見えるよ~」境内からは、山の中に一筋の滝の姿が見えます。
 
「那智に来たって感じがする~」
よく写真で見る景色が、ミモロの目の前に広がり、しばし見とれるミモロです。
「那智の大滝」と共に、写真によく見る三重塔。これは「青岸渡寺」の塔で、1972年に再建されたもの。
お寺の塔とご神体の大滝…この景色こそ神仏習合をよく物語る景色なのです。

 
お寺の塔ともっと近くで滝がみたい~」とミモロは、そこから歩いて15分ほどにある「那智の大滝」へ。
  
「うわ~近くでみると迫力ある~」落差133メートル、幅13メートル、滝壺の深さ10メートルという勇壮な滝。落差は、日本一なのだそう。「この滝がご神体なんだ~」と、滝の前で拝むミモロ。そばには、「飛滝神社」という「那智大社」の摂社が。

さて、「熊野那智大社」と摂社の「飛滝神社」には、ここだけのお札やお守りがいろいろ。
 
「カラス文字の護符買わなくちゃ~」と、熊野三山の「牛王神札」を集めているミモロ。ここで2枚目を…。


「あ、おみくじ八咫烏だ~」熊野と言えば、八咫烏。なかなかカワイイおみくじです。


でも、ミモロが一番気に入ったのは、カラス天狗の鈴。

「いい音がする…鈴って魔除けになるだよね~」と、首からさげてご満悦。


ネコに鈴…ホント、ミモロは、鈴が好き…。1日、チリンチリンと、どこにいるかすぐわかる鈴でした。

「さぁ、いよいよ次は、最後の『熊野速玉大社』にお詣りしよう…」
那智大社から、速玉大社までは、車で、30分ほど。さぁ、出発~

*旅のポイント
「熊野那智大社」への参拝は、できるだけ朝がおすすめ。朝5:30~参拝可能です。朝の澄んだ空気の中での参拝の気持ちよさは格別。また観光客も少ないので、本当に静かな時が過ごせます。


*「熊野那智大社」の詳しい情報は、ホームページで。 


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ミモロの熊野詣(6)熊野本宮大社から新宮の熊野速玉大社へ。おすすめは熊野川の舟下り

2015-06-28 | 奈良、近畿

京都から、憧れの熊野詣に来ているミモロ。最初の参拝地、熊野本宮から、山を下り、海に近い新宮へと向かいます。
紀伊田辺駅からレンタカーで熊野三山を巡るミモロですが、熊野本宮から新宮へは、車以外にも、昔から別の交通手段があるのです。

それが、熊野川の舟下り。『川の参詣道』とも言われるルートです。

熊野川は、和歌山県と三重県の県境を流れます。「対岸は、三重県なんだって~」

本宮大社から車で、168号線を進み、新宮市に入ると、間もなく、「新宮市熊野川行政局」があり、それを過ぎて、道の駅が見えてきます。その下の河原が乗船場です。

「え~?どこに船着き場あるの?」と河原を見渡しても、それらしい場所はみつかりません。
「乗船時間が近づくと、舟が来ますから、それに乗ってください…」と、道の駅の方に教わります。

しばらくすると、一隻の舟が、川を上ってきました。そして、舟下りの用意が始まりました。

この舟下りの船頭の道上友治さんは、この道11年のベテラン。毎回、下流の新宮市街地の降舟場から、モーターを使い舟を操縦して川上へと上るのだそう。「車に積み込んでここまでくれば…とも言われますが、毎回、川の状況は変わります。ですから、自分の目で川の状態を見ながら、下るときに注意すべきところなどを把握してるんです」と。

以前の大雨で、大きな被害にあった熊野川流域。両岸の崖くずれなどで、川には、岩が流出し、川の流れも変わったのだそう。
岸には、まだその時の水害の爪痕が残っています。

この舟下りは、全長16キロ、約1時間30分かけて、周囲の美しい景色や名所を眺めながらの舟旅です。


木製の舟は、昔ながらの雰囲気…。

「これで新宮に行きたい…」と、舟に乗りこむミモロです。
 

乗りたいね~。でも今回は、車で来てるから、それに4歳未満の乗船はできません。「ネコでもダメ~?」ネコは、もっとダメ。
「う~ん」とうなりながら、渋々舟を降りるミモロでした。

乗合舟は、1日2本10:00と14:30に運行。乗船料は、3900円。完全予約制で、乗船日の前日17時までに、電話で申し込みます。

舟は、熊野川の風光明媚な名所を、船頭さんの巧みなお話しと共に、巡ります。

舟に乗れなかったミモロは、車で、舟が通る場所に先回り。

「あ、来たよ~」眼下に流れる熊野川に舟の姿が見えました。

「ここだよ~」と舟に乗っている人たちに、懸命に手を振るミモロです。
でも、あまり小さなミモロ…舟の人たちは、気づかない様子。

「あ~行っちゃった~」

舟は、ゆったりと川面を進みます。
「いいなぁ~」と、その様子をじっと見送るミモロです。


さぁ、車で新宮の「熊野速玉大社」に行きましょ…。

ミモロが訪れたときは、春…。沿道には、桜の花が満開に…。


*「熊野川舟下り」の詳しい情報は、ホームページで

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ミモロの熊野詣(5)湯の峰温泉の「旅館 あづまや」。源泉の湯と温泉を使った料理がおすすめ

2015-06-27 | 宿・ホテル

熊野三山をめぐる旅をしているミモロ。旅の疲れを癒す宿ならと…湯の峰温泉にある「旅館あづまや」を訪れました。

「わ~古い感じのお宿だ~」。創業は、江戸後期と言われ、多くの旅人の疲れを癒した宿なのです。
 
宿の前には、昔からここを利用する修験者たちが…「あ、京都の聖護院門跡さんたちも、この宿利用してるんだ~」とミモロ。
東大路通と丸太町通が交差する場所にある「熊野神社」。そのそばにあるのが、「聖護院門跡」です。
「山伏さんたちがいるんだよね~。節分には、鬼さんもいるけど…」と、ミモロも何度もお詣りしている門跡寺院です。
「きっと昔は、歩いて来たんだね~」と、もちろん今は、徒歩で京都からここに来ることはありません。

「あの~お風呂見せてください~」とミモロ。
ここは、日帰り入浴も可能です。

「はい、どうぞ…」とご主人の玉置さん。

そもそもこの宿は、江戸時代、神官だった創業者が開いた宿。おじい様は、お医者様で、温泉を治療にも役立てていたそう。
趣ある木造の建物は、和歌山の銘木を随所に使い、宮大工の技もさえる熊野の宿にふさわしい情緒を備えています。

宿の奥まった場所にある宿の湯は、古い趣が漂う木造のお風呂場です。
「硫黄の匂いがする…なんか温泉成分たくさん入ってそう…」
宿のもつ3本の自家源泉から湧き出したばかりの湯が満たす湯船です。
「なんか歴史感じさせるね~」槇の湯船の上には、大きな梁がわたる天井が…。

ここの源泉温度は、なんと92°。「だからゆで卵ができるんだよね~。でもとっても入れないね~。ゆでネコになっちゃう…キャーコワイ~」と、勝手に恐ろしい想像を…。

そのため、大きな湯船の温泉は、水をたして、入浴に適した温度に調整しています。加える水もミネラルたっぷりの地元の水。

「でも、温泉成分少なくなっちゃう~」と心配するミモロ。そんな人(ネコ)のために、加水なしで適温までさました「さまし湯」という源泉100%の湯船もあります。

「すごく強力そう…」訪れる人たちに好評の湯船です。

さて、もうひとつ、ここでぜひ入りたいのは、日本に数件しかないという「温泉むしぶろ」。
木の扉をあけると、モクモクと湯気が…「わ~ミストサウナみたい…」スノコ張りの床下に、温泉があり、その湯気がスノコの隙間から立ち上ります。「ここで深呼吸すると温泉成分を吸い込むから、喉にいいんだって…」と、ミモロも深呼吸。

ほかに、日本庭園が眺められる露天風呂もあります。

この温泉は、午後1時から3時まで日帰り入浴が楽しめます。ひとり720円。

「日本最古の湯なんだって~。きっと京都から来た都人たちも楽しんだかも…」とミモロ。

入浴後、ミモロは、お部屋を見せていただくことに…
全22室の宿で、すべて落ち着いた和室です。「ここにお泊りして、なんども温泉に入りたい~」とミモロ。残念ながら今回は取材だけ。

さて、お部屋でいただくお料理は、熊野の旬の食材を存分に味わえるもの。なかでも人気は、温泉をつかった「温泉しゃぶしゃぶ」。高級和牛「美熊野牛」を、沸かした温泉の中でしゃぶしゃぶします。

「美熊野牛」は、三重県熊野市の自然の中で育てられた和牛で、ミネラルたっぷりの天然湧水で育った牛。飼料も天然の麦やトウモロコシなどの特製ブレンドなのだそう。その牛肉の美味しさをいっそう引き出すのが、ここの温泉です。
「うちの源泉の湯は、飲泉としても使われるほどの良質の湯。野菜もお肉もいっそうまろやかなお味になるです」と玉置さん。

ほかの料理にも、温泉が使われているのだそう。
「宿泊のお客様には、朝、温泉粥をお楽しみいただいています。旅で疲れた胃腸にやさしいと好評なんですよ~」と。

「もうすぐ食べられる…?」湯気が上がり始めた鍋をじっと見つめるミモロです。「まだ~?」グ~とミモロのお腹がなりました。

*「旅館 あづまや」の詳しい情報やご予約などはホームページで



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ミモロの熊野詣(4)日本最古の温泉「つぼ湯」。世界遺産登録された湯は、蘇りの湯としてもご利益あり。

2015-06-26 | パワースポット

熊野本宮大社に参拝する人たちが宿泊するのにおすすめは、本宮温泉郷。そこには、「川湯温泉」「渡瀬温泉」「湯の峰温泉」があり、それぞえに温泉宿が旅人を迎えます。

ミモロが訪れたのは「湯の峰温泉」
 
川沿いに湯宿が並ぶ、昔ながらの湯治場の風情を残す温泉です。「あ、川のところから湯煙が上がってる~」
ここは、開湯1800年という日本最古の温泉で、熊野詣での旅の埃や垢を落とす禊をする湯垢離場として、また、山道を歩き疲れた体を癒す場所として栄えたところです。

川の中にある小さな木の小屋…それが世界遺産の「つぼ湯」です。「すごい温泉で世界遺産なんだって~」
この温泉地には、長い歴史とドラマチックなお話しが残っています。


それは「小栗判官と照手姫の物語」。

約600年前、勇猛果敢な武士として思うがままに暮らしていた小栗判官は、戦いに敗れ、常陸の国へとのがれます。その敗走の旅の途中に出会ったのが、相模の豪族の娘、美しい照手姫で、ふたりは恋に落ちます。でも、それに怒った照手姫の父親は、小栗判官に毒殺します。でも、閻魔大王に命を蘇らせてもらった小栗判官。でも、その姿は、なにも見ることも、聞くことも、話すこともできない餓鬼の姿に。高僧により「ひと引きしたら千日供養」と書かれた札を首から下げられて、歩くこともできない餓鬼となった小栗判官は、木製の手押し車に乗せられて、なんと熊野を目指します。この手押し車は、京の町も通過し、大阪から熊野へと、さまざまの人に引いてもらいながら、餓鬼の判官は命だけをつなぎ、旅を続けます。
 一方、別れた照手姫は、なぜか遊女に身を崩し、流浪の旅に。偶然、餓鬼の手押し車に遭遇し、それがかつての恋人の判官とも知らずに、哀れに思ったのか、手押し車を押して、熊野へと向かいます。

熊野の湯の峰に到着した餓鬼の一行。照手姫は、旅の汚れも付いてきたない餓鬼を、つぼ湯につけ、49日間経った時、なんと餓鬼は、元の小栗判官に蘇ったのだそう。そしてふたりはお互いの境遇を知り、その後は、幸せに暮らしましたとさ~。
と、掻い摘んでお話しを…。


湯の峰温泉には、その手押し車を埋めたという塚などもあります。

以来、この湯は、蘇りの湯としてのご利益が多くの人々に伝えられ、病を癒す人たちが大勢訪れたのだそう。


「ミモロも温泉に入りたい…」と。このつぼ湯は、貸切制。予約をするれば、だれでも利用することができます。
世界遺産に登録された入浴できる温泉なのです。
「さぁ、入ろう!」 
家族や友達ともいっしょに利用できますが、ペットのネコや犬はダメ。でも、ミモロは特別ですから…OK。

薄暗い内部。階段を滑らないように慎重に降ります。
約3畳ほども大きさの狭いスペースに、白濁した温泉の湯船が。でもこの湯は、1日に7色に変化する神秘の湯なのです。
実は、本当の深さはかなり深く、川にある源泉から湧き出した湯が湯船を満たしているのです。でも、大人が座って入れるように、底の部分を石などで調整しています。

まずは、体を洗って、湯船へ。

「う~熱い…」源泉の温度は、90度近くなので、湯船の湯の温度は調整されているものの、かなり熱め。「でもこれで体が蘇るんだよね~」と我慢しながら入るミモロです。

さて、湯上り、ミモロは、近所の人達が利用する温泉場へ…。
 
なんとあらかじめ買っておいた玉子を温泉へ。 「ゆで卵ができるだって…」しばらく茹で上がるには時間がかかります。ミモロ、はやく着替えて…そんなかっこでいちゃダメでしょ!
バスタオル姿での町の徘徊は、禁止です。「だって、熱かったんだもの~」全身毛皮のミモロは、なかなか体が冷えないよう。

やっと着替え終えたころ、玉子もちょうどいい具合に…
「もういいかな?」温泉からネットを引き上げ、玉子を割ります。
「あ、半熟だ~。でも美味しそう」玉子のネットには、殻を入れる袋が。


この温泉の湯は、ゆで玉子だけでなく、野菜を湯がいたりするのにも利用されています。

「温泉とゆで玉子で元気になった感じ…」と、さっぱりした顔のミモロです。

*「つぼ湯」の詳しい情報は、ホームページで

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