マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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法蓮町常陸神社十二月例祭

2012年01月26日 06時43分28秒 | 奈良市へ
毎月19日は法蓮町常陸(ひたち)神社の例祭日。

この日も法蓮会所方の阿弥陀講の方々が例祭の営みに奉仕されている。

65歳以上の男女で構成される「阿弥陀講」の人たちは別名に老人会とも呼ばれている講衆だ。

この日も子供の誕生や安産を願う人たちで賑わったと話す。

若い親にその親たちも朝早くからお参りにくる。

常陸と書いて「ひたち」。

それが訛って転じ、「ひだち」から「産後の肥立ち」への語呂合わせから同神社に参る人は多い。

「ひだったん」とか「ひだっつぁん」と愛称で呼ばれる神社であるが、昼からともなれば閑散とする。

なかには下の世話にならんようにと御利益を求める高齢のご婦人も参拝される。



そうしてお参りに来た人たちが立てた五色の幡がずらりと並んでいた。

毎月の19日は例祭であるが12月は「ひだち御膳」が振舞われる。



ニンジン、ゴボウ、シイタケ、コンニャク、アブラゲに釜いっぱいに新米はこぶ出汁にひたひたする。

醤油と少々のお酒で味付けて炊く。

出来上がったらコウコの漬け物を添えてパックに詰める。

それが「ひだち御膳」だ。

この日の参拝者はおよそ170人。

お札を掲げられて始まった月並祭は祓えの儀のあとに神職が幣を振る。

右に左に前方、後方へと振る。

拝殿に登った代表者参拝者は頭を下げて、木の幣で祓われる。

玉串奉奠を終えるとその場で直会が始まる。



供えられたにごり酒は今年の新穀で作られたお酒だ。

カワラケに注がれて一人ずつ神さんの前でいただいていく。

神さんが宿る神殿はお山(ヒサゴ山)の下。

別称にひょうたん山という名がある。

かつてその頂上で行われた奉納漫才(吉本興業)で賑わったという。

(H23.12.19 EOS40D撮影)