つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町、睦月の或る日。

2012年01月30日 07時27分56秒 | 日記
津幡町は、すっかり冬景色。
連日、空からは六花が舞い降り、時折、視界を奪うほどの量が落ちてくる。
明日からは、シベリアの寒波が訪れると聞いた。
早く暖かくなってくれと願いつつ、耐え忍ぶ覚悟を決めなければならない。

早朝、外へ出るたび、まず感じるのは静寂。
春から秋にかけてなら、扉を開けた途端、
様々な生き物の立てる物音が耳に飛び込んでくるが、
雪と氷に覆われた世界は、どれをも許さない。
何かが動く気配もなく、まるで静止画のようだ。

しかし、寒さが緩むと、ここぞとばかりに騒がしくなる。
例えば「今日の一枚」…野焼きがそれだ。
春が来る前に、やっておかなければならない作業。
冬の晴れ間、散歩に出かけると、田園の中から幾筋もの白い煙が上がり、
辺りに湿った木々を焼く匂いが漂う。

また、雪かきに出る人数が増え、
ジャッ、ジャッっとスコップがアスファルトを擦る音がする。
洗濯物を干す姿も目立ち、パン、パンと衣類や布団を叩く音もする。
北陸の冬の晴れ間は、人を忙しくさせる。
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津幡町、季節的陳列風景。

2012年01月29日 23時01分00秒 | 日記
きのう「アルプラザ平和堂・津幡店」へ買い物に出かけたところ、
2つの季節イベントに関する陳列が目に留まる。

1つは「冒頭の一枚」…「節分」。
「バカボンのパパ」に似た鬼ボードの下には、沢山の豆が並んでいた。
大豆を炒った典型的な「福豆」。
えんどう豆に、白・青・赤・黄・黒の色砂糖をまぶした「五色豆」。
チョコレート、ココア、生姜、竹炭などの素材をコーティングしたものなど、
改めて眺めてみれば、随分とバリエーションが増えたなと実感した。

もう1つの催し…「バレンタインデー」は、更に多種多様。
節分のそれより、売場面積も格段に大きい。

 

中でもひときわ広いスペースを確保していたのは、
真っ赤なパッケージにカカオが描かれたパッケージでお馴染み…
「ガーナシリーズ」である。

 

「長澤まさみ」と「武井咲」。
現CM女王のタレント2人を起用して大々的なキャンペーンを展開中。
ま、キャッチの「手づくり」か否かは別にして、
お財布事情の厳しい昨今だけに、安価な定番商品のニーズは高いだろう。

…さて、バレンタインデーは「女性から男性へ」チョコを贈るのが一般的。
しかしちょうどこの時期、逆に男性から女性へプレゼントするのに
絶好の機会がある事はご存じだろうか?
それは「丑紅(うしべに)」である。

「丑の日」と聞いて、真っ先に思いつくのは、夏の土用の丑の日だが、
寒の内にも「丑の日」があり、紅を贈る習慣があった。
かつて、寒い季節に売り出される女性用の紅は、
発色も良く品質も良く、女性の唇の荒れを防ぐ他、薬効もあるとされていた。
当日になると、紅を扱うお店には「今日が丑紅」と張紙が貼られ、
女性達で賑わったんだとか。
明治時代までは「寒紅売り」が訪問販売をしたり、
お客さんに金色と黒色の牛のオモチャをプレゼントしたり。 
「丑紅商戦」が繰り広げられたそうだ。

今年の冬の丑の日は1月29日。
まだまだ寒さや乾燥による肌荒れが気になる時期。
男性の皆さんは、愛する女性に「丑紅」を贈るのも一興である。
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訂正!津幡町の積雪報告。

2012年01月26日 23時37分46秒 | 日記
6日前の投稿で、僕は積雪量の少なさを報告してこう結んだ。

『気象庁が発表した1カ月予報と異常天候早期警戒情報によれば、
 1月末頃から2月初めにかけて、強力な冬型の気圧配置になるようだ。
 油断は禁物である。』

…実のところ半信半疑だったのだが、
石川県内~北陸にかけ、久々にまとまった雪が降った。
「今日の一枚」は通勤途中の車内でパチリ。
金沢との境を接する津幡町・太田の路上の様子である。
やはり油断は禁物だった。

空梅雨ならぬ空雪かも…などと考えた希望的観測を訂正し、
取り急ぎ、再度ご報告まで。
さぁ!寝よう。
数時間後には雪かきが待っている!!
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旅について。~津幡町の少年と世界の少女。

2012年01月26日 07時25分31秒 | 日記
「今日の一枚」は、散歩中に撮影したYAMAHAの「SEROW」。
最新型の排気量は250ccだが、これは225cc。
エンジンサイズやカラーリングから推察するに、2003年型だろう。
車体は100kg程度。 
軽くて、スリムで、シートの位置も低くとり回しが容易。
4ストローク単気筒の出力は20馬力。 
パワフルではないが、低回転でも粘い。
突出した特徴・性能より、トータルバランスを追求したマシンである。
「カモシカ」を意味するネーミングの通り、
山深く分け入る乗り物…「マウンテントレール」のコンセプトで開発され、27年が経過した。
ロングセラーでありグッドセラーなのだ。

去年・8月31日、個人的な二輪遍歴を投稿したが、
セローは僕が初めて購入した中型バイク。
家にやって来た時…とにかく、嬉しかった。
免許交付の前日に届いた車体を、飽きもせずに何時間も眺めていた。
そして、乗車が許されてから、色んな所に出かけた。
旅の目的は、観光ではなく移動そのもの。
見慣れない景色の中を、小気味いい排気音に包まれて走るのが楽しかった。
一頻り走った後の休憩中、エンジンから立ち上る熱気と共に聞こえる
「キン…キン…」という小さなサウンドが好きだった。

1~2ヶ月のバイトにいそしみ、資金が貯まると旅へ。
予算を使い果たして戻れば、またバイト。
勿論、職場へ向かう時もセローと一緒。
人生の一時期、僕にとってセローは文字通りのパートナーだった。
精神的な意味で「人馬一体」の日々を過ごしたのである。

ところで、先日「人舟一体」を体現した少女のニュースが目に留まった。
世界最年少でのヨット単独世界一周に挑んでいたオランダの少女、
「ラウラ・デッカーさん」が1月21日、無事ゴール。
それまで、アメリカの「ジェシカ・ワトソンさん」が保有していた記録を
8ヶ月あまり更新したそうだ。
共に16歳…。 掛値なく快挙だと思う。
そして、共に美しい。


<Miss Laura Dekker>

 
<Miss Jessica Watson>

オッサンになったかつての少年は、心から拍手を送ります。ww
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津幡町の消えゆくものと、消え去ったもの。

2012年01月23日 22時58分25秒 | 日記
先週末の散歩にて津幡川沿いを歩いていたら、
何処からか重機の動く音と、何かが崩れる大きな音が聞こえてきた。
その発生源が「今日の一枚」。
旧・津幡公民館の解体工事である。

およそ一年前、津幡公民館は津幡小学校・新校舎の傍、
津幡地域交流センターへと移転。
町の広報誌を見ると、随分グレードアップしたらしい。
100人程度のイベントが開催可能な多目的ホール。
調理施設を備えた研修室。
バリアフリー、ユニバーサルデザイン。
身障者にも配慮した施設として紹介されていたが、
僕はまだ足を踏み入れた事がない。

一方、取り壊しが始まった建物には、少なからず思い出がある。
2010年6月26日に投稿した通り、
そこでカブスカウトの集会が開催されていたからだ。
記憶に残る場所がなくなるのは、寂しい。
しかし、時の流れは永遠を許さない。
せめて忘却の彼方へと押しやらぬよう、過去の出来事を心に刻むのみである。

 

そんな感慨に浸りつつ歩を進め始めて程なく、あるモニュメントに気が付いた。

 

解体現場のすぐ傍、津幡町立実生保育園の脇に立つ石碑だ。
『石川縣立津幡高等女学校蹟』…とある。
旧・石川県立津幡高等女学校。
昭和2年(1927年) 津幡町他、5町村組合津幡高等女学校として開校。
昭和4年(1929年) 石川県立津幡高等女学校へ改称。
昭和23年(1948年) 石川県立津幡農学校、現在の津幡高校と統合。
消え去った学び舎の記録だ。
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