つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町内で見つめる、変遷の春。

2019年03月31日 21時33分58秒 | 日記
時は、知らぬ間に降り積もる。
眼には映らない。
音もしない。
重さもない。
しかし、気が付くと確実に「変化」を生んでいる。
時に残酷なほど。
僕がこのブログを起ち上げたのは、痕跡を残すため。
「いつか、失われた風景の標(しるべ)となれば本望」。 
タイトルに記した通りだ。

もうすぐ年度替わりである。
新しく何かが始まる人。
何かが終わる人。
悲喜の感情が混交する事と思う。
明日「新元号」が発表されれば、
「時の話題」が、メディアやネット、人々の会話に溢れるだろう。
何かと気忙しく、何かが変わってゆく頃。
春は、そんな季節だ。

きのう、朝の晴れ間を突いて出かけた散歩で見つけた「変遷」を記録したい。

暫く扉が閉じたままになっていた写真館の取り壊しが始まった。
他の地で、商売存続していらっしゃるのか?
リニューアル工事なのか?
詳しくは存じ上げないが、見慣れた建物はなくなった。
写真業界は、ご苦労が多いと察する。
腕や機材の良し悪しはともかく、誰でも気軽・手軽にシャッターが切れて、
紙焼きに残すよりも、データ保存が主流。
僕自身、何年も足を運んでいない。

津幡町・北中条に居を構えてきた家電販売・電気工事会社が、
津幡町・加賀爪へ移転準備中。
いわゆる「街のでんきやさん」は、大型量販店やネット通販に押されながらも、
独自の立ち位置を築いている。
世は、少子高齢化。
高齢化が進む地域では、家電販売、設置、修理など、
地域密着の細やかなサービスが「社会インフラ」として機能しているようだ。

甲子園球場では「春の選抜高校野球大会」の真っ最中。
プロ野球もシーズンが開幕した。
俳句の季語にもなっている「球春」到来である。
また、桜前線は北上を続け、列島は花の時を迎えた。
しかし、石川県の開花宣言は出ていない。
季節は着実に変遷しているが、膨らんだ蕾は、まだ寒さに戸惑っている。
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We Shall Overcome.~ 女王・ブーディカ。

2019年03月30日 08時46分15秒 | 手すさびにて候。
ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載、第百七弾は「古代ケルトの女王・ブーディカ」。

地中海を“我らの海”と呼び、世界帝国を築いた「ローマ」がドーバー海峡を渡って百余年。
その版図に加わった「ブリテン諸島」には、元々ケルト人たちが棲みついていた。

・・・とある氏族の女王「ブーディカ」は、
背が高く、力強い声を持ち、豊かで燃えるような赤毛を棚引かせた碧眼の偉丈婦。
伴侶は、新しい支配者と良好な関係を保ちつつ民を導く王。
2人は、幸せな生活を送っていた。

しかし、夫の事故死によって、運命の歯車が回り始める。
妻として財産を継承できると信じていた「ブーディカ」に対し、
ローマが突き付けた現実は、真逆にして冷酷。
相続を認めないばかりか、指導者がいなくなった小国を属州として召し上げてしまった。
猛抗議は聞き入れられず、女王は虜囚の身となり鞭打たれ、
愛娘はローマ兵に陵辱され、一族は隷属を強要された。

怒りに震える「ブーディカ」は、蜂起を呼びかける。
それに呼応した数万のケルト戦士が、鬨の声を上げた。
「ローマを倒せ!!」

当初は、破竹の勢い。
次々とローマの拠点を踏み潰してゆく。
復讐の鬼と化したケルトの女王は、軍属だけでなく、民間人、女、子どもも情け容赦なし。
只「殺戮」あるのみ。
ローマ人は、恐怖のどん底に叩き込まれた。

ブーディカ軍23万人とローマ正規軍1万人が相まみえたのは「ワトリング街道」。
ケルト側は、数的優位に物を言わせて正面突撃!
しかし、狭い地形に遮られ、押し合いへし合いの大混乱に。
無闇な衝突を避け、狙い通りの展開を演出したローマ軍は、一斉に投げ槍を放つ!
降り注ぐ数千の鋼の雨によって串刺しにされ、勢いを削がれるケルトの戦士たち。
そこへ、再度の投擲!
総崩れを見て取ったローマ軍は、すかさずV字隊形を組んで突入!
勝敗の行方は、決した。

累々と連なる屍は、やがて朽ち果てる。
更に時は経ち、ローマの支配も終焉を迎える。
残されたのは、勇猛な赤毛の女王の伝説。

「ブーディカ(Boudicca)」は、古代ケルト語において「勝利」を意味する。
その蜂起から一千年以上後。
七つの海を制した大英帝国のクイーンの名が、
「ビクトリア(Victoria)」なのは、単なる偶然ではないかもしれない。
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津幡短信vol.56

2019年03月24日 08時54分39秒 | 津幡短信。
津幡町に関するよしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、今朝の撮れたて3本。

【梅、咲き誇る。】
寒の戻り。
午前7時頃に玄関を出ると、淡雪が残っていた。
そんな寒い中でも可憐に開く梅の花を撮影。

上品、高潔、忠実、忍耐。
花言葉のとおりの印象を抱く。

【決戦、近付く。】
2019年は選挙YEARだ。
石川県議会議員は4月7日、津幡町議会議員は4月21日が投票日。
家のポストには「〇〇候補演説会」が投函され、
街頭演説に出くわし、政党の幟が揺れる。

石川県は保守王国であるが、果たして、今回は?
デフレ脱却、雇用確保、賃金アップなどに実感が持てない民草は多い。


【町の楽団。】
「スガイ書店」店頭にて「シグナス・ウインド・オーケストラ」定期公演のポスターを発見。

演奏者としての参加資格の1つが「津幡町在住・出身・勤務のいずれかであること」。
名実ともに津幡町の楽団だ。
音楽監督には「マエストロ西尾」の名前もある。
本日(3月24日)午後2時開演。
入場無料。
興味があり、お時間と都合のある方は足を運んでは如何だろうか。

<津幡短信vol.56>
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彼岸と此岸の間(はざま)にて。

2019年03月23日 23時14分22秒 | 日記
明日・3月24日は、2019年の「彼岸明け」。
俗に「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、一頃に比べ暖かな日が増えてきた。
しかし、まだ寒さは残り、春と冬とのせめぎ合いが続いている。
こうした時期「気象病(天気病)」と呼ばれる疾患に悩まされる事が少なくない。

典型的な事例は、いまや“国民病”となった「花粉症」だろう。
また、関節痛、頭痛、耳鳴り、めまい、不整脈、高血圧、脳卒中、心筋梗塞。
更には、不眠、不安、抑鬱が挙げられる。

冬は「寒冷」というストレスから交感神経の働きが高まり、血圧も上昇。
春になり、寒さのストレスがなくなると、高まった身体の働きが下がり、
急激な気象変化に対応し切れない事がある。
更に、別のストレス・・・年度末の忙しさ、新しい環境へのプレッシャーが現れ、
体調や精神のバランスを崩しやすい。
樹木が新芽を吹く『木の芽時』は、人の心身に影響を与えるようだ。
・・・僕自身も、他人事ではない。
拙ブログをご覧の皆様は、いかがお過ごしだろうか?

お上は、3月を「自殺対策強化月間」と定めている。
月別自殺者数が最も多いそうだ。
地方公共団体、関係団体等とも連携し相談事業、
及び啓発活動を実施しているそうだ。

心の病気は誰にでも起きる可能性がある。
心身の不調や強いストレスで、日常生活に支障が出るような時は、
早めに専門の医療機関へ相談を。
わが津幡町では「福祉課」が窓口になっている。
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風が吹く 仏来給ふ けはひ(気配)あり。

2019年03月17日 22時55分10秒 | 日記
一般的に「墓地」とは「寺院の境内にあるもの」。
「霊園」は「それ以外の共同墓地」を指す。
少々乱暴に言えば、
お寺の登録メンバー(檀家)になり面倒を見てもらうのが墓地。
宗派・宗旨不問ながら、法事の手配・費用負担するのが霊園。
・・・今は、後者の方が主流なのだろう。
以前投稿(2018年7月28日)した拙ブログ記事、津幡町の「合葬墓」が一つの例。
生活様式・生活拠点の多様化、宗教観の変化などによって、
弔いも様変わりしているのが現実である。

ところで、最近、散歩の折に立ち寄った「中橋墓地霊園」の石碑に、
こんな文が刻まれていた。

『中橋墓地移転の碑
 当墓地は 以前県道浅田-川尻線に面した所にありましたが、
 その後津幡バイパス道路建設にあたり、墓地全体が道路敷地にかゝりました。
 よって、余儀なく現在地を祖先安住の墓地と定め、新墓地を設定したものであります。
 こゝに、この碑を建立し、盛大なる法要を営むと仝時に、
 移転改葬の儀を永久に伝えんがため、謹んでこれを記します。
                          昭和五十二年八月九日
                           中橋区長 〇〇〇』
                       (※原文ママ、伏字は個人名)
行間から、当時の苦労が滲む。
ここに落ち着くまでには、紆余曲折があった事は想像に難くない。

場所はどうする?
承継者の理解は得られるのか?
閉眼供養の経費、移転費用は?
無縁仏の扱いは?
解決しなければならない事柄は多く、
しかも、改葬は「墓地、埋葬等に関する法律」に基づいた手続きを踏んで行う。

津幡川に面した、地域の集会所「中橋会館」では、
きっと、何度も、丁々発止のやり取りが行われたのではないだろうか。
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