つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

封じ込めたのは、浪漫か不安か。~ 夢二式美人。

2019年07月30日 08時41分40秒 | 手すさびにて候。

ほんの手すさび、手慰み。
イラスト連載、第百十五弾は「印象・夢二式美人」。

流行歌の作詞。
詩作・エッセイ・旅行記などの文筆。
半襟・千代紙などの図案。
広告のコピーライト、グラフィック。
そして「夢二式美人画」。

「竹久夢二」は、元祖マルチクリエイター。
芸術家として、デザイナーとして、ジャーナリストとして、
明治末~大正~昭和初期に一世を風靡したのは、ご存知の通り。

当時の文壇、画壇と一線を画した“放浪の流行作家”は、
各地に足跡を残し、ゆかりの地にはミュージアムが建つ。
生誕地・岡山、東京、群馬県・伊香保、そして金沢・湯涌温泉。
僕も「金沢湯涌夢二館」へ、何度か足を運んだ事がある。

18歳で単身上京した「夢二」が結婚した相手は、
金沢市生まれの女性「岸たまき」。
絵ハガキ屋で働く彼女に一目惚れしてのゴールインだった。
「大いなる眼の殊に美しき」と称えた妻をモデルに、絵筆を執る「夢二」。
独自の世界を切り拓き、成功への階段を登り始めた。

しかし、活動の充実とは裏腹に「たまき」との仲は冷え込んでゆく。
刃傷沙汰(と言われている)の末、離別。
わずか10年に満たない夫婦生活だった。

次に愛し合うようになったのが、
「夢二」にとって“永遠のひと”「笠井彦乃」。
この「彦乃」をモデルに「夢二式」の画風が確立する。
大正6年(1917年)、2人は金沢へ旅行。
画会、地元新聞への寄稿、ファンとの交流を持ち、
金沢の奥座敷「湯涌温泉」に、3週間あまり滞在。
そんなご縁から「夢二館」が設立されたという。

・・・施設の石碑には、次の短歌が刻まれている。

【湯涌なる 山ふところの小春日に 眼閉じ死なむと きみのいふなり】

儚くロマンチックで、抒情的で耽美的。
仄かに退廃の匂いすら漂う。

日清・日露戦争、米騒動、第一次世界大戦とシベリア出兵。
大正デモクラシー、関東大震災、満州事変。
メディア、通信、交通が飛躍的に発達。
「夢二」が生きた時代、日本は猛スピードで何処かへ向かっていた。
経済の激しい浮き沈みに翻弄され、急激な変化に戸惑う心。

憂いを帯びた表情の「夢二式美人画」に、
人は、現実逃避を求めるのかもしれない。
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夏のご挨拶、申し上げ候。

2019年07月28日 07時44分01秒 | 日記


暑中お見舞い申し上げます。
盛夏の頃、いかがお過ごしでしょうか。
ここ北陸の梅雨明けは、平年並み。
台風6号も過ぎ、ようやく夏本番です。

「夏到来」を耳にし、浮き立つ心が希薄になった気がする今日この頃。
年を重ね、暑さへの抵抗力、体力が低下したからなのか。
環境が過酷になったからなのか。
いずれにしても、夏バテなどしないように心がけたいものです。

また、サングラスを新調しました。
他の季節に比べ苛烈な夏の光は、目に堪えます。
そして、一つの格言を思い起こさせてくれます。

『光が強ければ、影もまた濃くなる。』

18世紀・ドイツの詩人であり、劇作家、小説家、自然科学者、法律家、
「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ」が遺した至言です。

人は、明るく照らされているところだけを見てしまいがちだが、
その裏に、同じ濃度の影があることを忘れてはならない。
光だけを追い求めて影の存在をないがしろにすれば、
やがて光明は失せる。

成功の裏に隠れていた、失敗の因子。
失敗の途上に落ちていた、成功の鍵。
趣味の「競艇」に例えるなら、
本線の裏に潜む、穴現出の要因。
勝敗を分けた、展開の綾。
それらは、偶然であり必然。
光と影は、いつも表裏一体。
出来事の本質を見誤らないようにしたいものです。

さて、今年添えた拙作は「笑顔で汗ばむ少女」。
暑さなど歯牙にもかけず夏を楽しめる若さは、
もう僕にはありません。
失われたモノを羨みつつ描いてみました。

しばらくは暑さが続くと思いますが、くれぐれもご自愛くださいませ。

令和元年 盛夏
りくすけ
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本日、つばた町民八朔まつり。

2019年07月27日 13時59分05秒 | 日記

昨年に比べると遅くなったが、梅雨が明けた。
夏になった途端、台風が来た。
今朝(2019年7月27日)、三重県に上陸した台風6号は、
東海~近畿~関東と、ゆっくり舐めるように北上。
幸い、北陸は直撃を免れたものの、次第に上空の雲量が増えてきた。

そんなお天気ながら、本日は「つばた町民八朔まつり」。
会場内は、開会を待ち侘びている。

15:00~/オープニングセレモニー
15:15~/キックバイク大会(幼児対象)
16:15~/和太鼓とマーチング(つばた幼稚園)
17:30~/地元の有志でSHOW!
      (プティエンジェル、ソリッドダンスサークル、石川高専ダンス同好会)
18:45~/ステージイベント
      ご当地アイドル「JUMPIN'」、ものまねタレント「sa'ToshI」
20:00~/町民踊り流し
20:45~/フィナーレ

関係各位が準備・努力を重ねて迎えた当日。
どうか雨量はほどほどに。
無事開催を祈る。

会場となる「住吉公園」傍でチョークアートを発見。

キャンバスはアスファルト。
周辺は交通規制がかかるため、臨時来賓用駐車場の枠番掲示だろう。

題材は「白雪姫」と「美女と野獣」だ。
どこの御仁が描いたかは知らないが、なかなか達者。
慣れていないとこうはいかない。
うまいものだ。
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津幡短信vol.60

2019年07月21日 13時04分51秒 | 津幡短信。

津幡町に関するよしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、この2本。

【津幡町の未来を託す。】
本日(2019年7月21日)は、参議院議員通常選挙の投票日。
午前、津幡町役場へ行き、一票を投じた。

「郵送」してもらった入場券で「受付」。
選挙人名簿と照らし合わせて「確認」。
投票用紙の「交付」。
用紙に記入し「立会人」監視のもと投票箱に投函。

上記「  」内には人が関わる。
比例区でも同様の手順を踏む。
投票シーンだけでも、大変な手間とマンパワーが必要。
なるほど、選挙は金(かね)がかかる訳だ。

こちらは金(きん)メダルを掲げる「川井姉妹」。
投票を終えて出口へ向かう途中、館内に張り出されていた応援ポスターだ。
世界選手権は、議員選挙と同じ一発勝負の狭き門。
敢闘を期待したい。

【れきしる企画展~津幡町と相撲~。】
大相撲人気の記憶に新しいピークは、
秋場所のチケットが、全日完売になった、平成8年(1996年)。
いわゆる「若貴時代」だ。
現在は、その動員数に並ぶ勢いだという。

わが津幡町には、安土桃山時代が起源とされる相撲大会があった。
明治前期までは「弘願寺」の境内で。
以降は「清水八幡神社」の境内で。
昭和9年(1934年)からは、津幡小学校の校庭で。
旧暦の八朔にあたる8月1日に興行が行われた「八朔(はっさく)相撲」である。

昭和44年(1969年)を以て、300余年の歴史に幕を閉じたが、
伝統は「全国選抜社会人相撲選手権大会」へと、受け継がれている。

毎年「つばた祭り」に歩調を併せて行われている大会、
50回目の開催を記念して「れきしる」で企画展が始まった。

貴重な写真。
化粧まわし。
幟旗。
各種の展示は、往時を偲ばせてくれる。
なかなかに感慨深い。
期間は、9月23日まで。
社会人相撲選手権大会が開催される7月28日(日)は入館無料!
先着30名様には特別プレゼントもあろうそうだ。
ご都合と時間が許せば、訪れてみてはいかがだろうか。



<津幡短信vol.60>
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津幡町役場新庁舎・福祉センターの改修工事、始まる。

2019年07月20日 14時54分30秒 | 日記

「壁」が築かれているのに気付いたのは、今朝。
洗濯物をコインランドリーへ運ぶ途中に通りかかった役場庁舎前が、
見慣れない様子になっていた。

用事を済ませ、愛犬を伴い再訪する。
どうやら「改修工事」が始まるらしい。

【2019年7月から、役場新庁舎・福祉センターの整備工事が始まります。
 2021年1月までに新庁舎・福祉センターの工事が完成し、
 そのあと北庁舎の解体と駐車場の整備などを行います。
 (すべての工事が完了するのは2021年7月予定)
 工事期間中は、駐車場の利用制限などでご迷惑をおかけしますが、ご協力をお願いします。
 なお、福祉センターは2019年10月21日から2020年12月まで利用できなくなる予定です。】
                             (※津幡町HPより引用)

新庁舎は地上4階建て。
1階には、吹き抜け空間の情報発信・閲覧コーナー「津幡プラザ」。
3・4階に、執務室や議場。
屋上に、自家発電設備。
建物前のスペースには、イベント広場「津幡スクエア」を整備。
北庁舎(築後44年が経過)は解体し、駐車場へ転用する計画なんだとか。

当初は2025年度から新庁舎を建設する予定だったが、
熊本地震で現地庁舎が損壊したことを教訓に、実行を前倒し。
かかる費用は、15億円あまりと聞いている。
わが町にとっては、大事業の部類だ。

・・・ところで、明日(2019年7月21日)は、参議院議員選挙の投票日。
役場は、投票所でもある。
正面玄関には、いつもの張り紙がない。
また、駐車場も正面は使えない。

通常は裏口にあたるところに案内が出ていた。
工事開始をご存知ない方は、多少戸惑うかもしれない。
町民の皆様、投票の際は、建物裏側を目指して下さいませ。
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