つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

<追記アリ>関門を突破する兵(つわもの)は、誰だ。

2020年11月29日 23時36分15秒 | 賭けたり競ったり
         
愛知県・蒲郡競艇場に於いて開催中の「第23回 SGチャレンジカップ」、
「第7回 G2レディース・チャレンジカップ」は、いよいよ最終日。
今夜(2020/11/29)、男女ともに優勝戦が行われる。

きのうの投稿でも書いたが、
競艇界のチャンピオンは、一年間で獲得した賞金額によって決まる。
その最終決戦は、12月に行われる「グランプリ」と「クイーンズ・クライマックス」。
参加するには、それぞれ11月末時点で賞金ランク規定順位内にいなければならない。
今節は、最終決戦のリングに上がるためのラストチャレンジだ。

5日間の激戦を勝ち抜いて舳先を進めたのは以下のメンバー。
まず、11Rである。(※赤文字、QC確定者



1号艇:守屋 美穂(岡山)
2号艇:小野 生奈(福岡)
3号艇:寺田 千恵(岡山)
4号艇:長嶋 万記(静岡)
5号艇:平高 奈菜(香川)
6号艇:深川 麻奈美(福岡)

ボーダー下から、逆転のベスト12入りを狙う選手が3人も優出。
いかに激闘だったかが分かる。
注目は、1号艇「守屋」だろう。
優勝すれば、女子賞金ランキングトップに躍り出る。
更に、年末~来年、多くのSG切符を手にすることになる。
有利なポールポジションだが、強敵・難敵も多い。

続いて、12Rである。(※赤文字、GP確定者



1号艇:毒島  誠(群馬)
2号艇:久田 敏之(群馬)
3号艇:篠崎 仁志(福岡)
4号艇:稲田 浩二(兵庫)
5号艇:岡崎 恭裕(福岡)
6号艇:平本 真之(愛知)

こちらも、半分が下剋上狙いだ。
優勝に最も近いのは、やはり「毒島」。
4のイナダッシュ(外枠スタート攻勢が得意で稲田に付いた異名)と、
5の「岡崎」の捲り差しに揺さぶられなければ、イケると思う。
スタートを失敗せず、いつものターンができれば、
独壇場に持ち込めるだけの力と技と経験は、充分に備わっている。

2020年初のSG競走戴冠を果たし、
年間ランクベスト3圏内へ上がり、
最終決戦に乗り込んで、
今度こそ、日本一を手にして欲しい。

くれぐれも油断禁物。
「勝負は下駄を履くまでわからない。」



<突き上げた拳の先に。>


関門を突破したのは、男子が「毒島誠」、女子は「寺田千恵」だった。

11R「第7回 G2レディース・チャレンジカップ」優勝戦。
やや出遅れた1号艇「守屋」の外を、2号艇「小野」が捲り敢行。
ブロック抵抗して2艇がもつれ膨らんだ内側を、
3、4、6と次々に差し込む。
3号艇「寺田」が先行するも、4号艇「長嶋」が追いすがるデッドヒート。
熱量で挑みかかる4を、冷静にテクニカルに振り切った3に軍配が上がった。

12R「第23回 SGチャレンジカップ」優勝戦。
「毒島」のスタートはまずまず。
しかし、最初のターンを失敗し、やや外に流れた。
2と5に差しを許したが、ここからが役者が違った。
内へ舳先を捻じ込もうとした2艇をかわすと、
みるみるうちに突き放し、周る毎にその差を広げ、一番でゴール!
モーターの機力もあるが、やはり高次元の技が光る戴冠だった。

ナイター照明に照らし出され突き上げた拳の先に、
僕は艇王の玉座を見た気がした。

SG7度目のV、おめでとう!
そして、もう一丁!
行こう!日本一へ!


2020年11月29日夜:追記
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兵(つわもの)どもの椅子取り合戦。

2020年11月28日 09時25分11秒 | 賭けたり競ったり
競艇界のチャンピオンは、一年間で獲得した賞金額によって決まる。
その最終決戦は、12月に行われる「グランプリ」だ。
ここにエントリーを許されるための基準は、単純明快。
11月末時点で、賞金ランク上位18名に入らなければならない。

現在、愛知県・蒲郡競艇場に於いて、最終決戦のリングに上がる権利を賭けた
「第23回 チャレンジカップ」が行われている。
今夜(2020/11/28)は、予選を勝ち抜いたレーサーたちによる3つの準優勝戦。
(※カッコ内:所属支部/現在の年間ランク)(※赤文字:既にGP当確)



<9R>
1号艇:久田 敏之(群馬/36位)
2号艇:村田 修次(東京/43位)
3号艇:上野 真之介(佐賀/20位)
4号艇:平本 真之(愛知/12位)
5号艇:上平 真二(広島/28位)
6号艇:吉川 元浩(兵庫/2位)

<10R>
1号艇:毒島  誠(群馬/4位)
2号艇:桐生 順平(埼玉/24位)
3号艇:岡崎 恭裕(福岡/29位)
4号艇:丸野 一樹(滋賀/26位)
5号艇:杉山 正樹(愛知/39位)
6号艇:馬場 貴也(滋賀/25位)

<11R>
1号艇:稲田 浩二(兵庫/32位)
2号艇:篠崎 仁志(福岡/3位)
3号艇:新田 雄史(三重/11位)
4号艇:原田 幸哉(長崎/21位)
5号艇:西山 貴浩(福岡/16位)
6号艇:前本 泰和(広島/17位)

この番組に落ち着くまでは、紆余曲折があった。
特に、きのうの予選最終日は見応え充分。
1レース毎に順位が入れ替わる激しいせめぎ合い。
ラッキーとアンラッキー、技と力、笑顔と涙が交錯し、残酷なまでに明と暗が分かれた。
「光が強ければ、影もまた濃くなる」
哲学者「ゲーテ」が遺した言葉を地で行く争いだった。

そして、それぞれのレース、1着、2着が明日の優勝戦へ舳先を進める。
見て分かる通り、年間ランク18位下、またはボーダー付近の選手たちがズラリ。
更に、予選敗退組の中にも当落線上の選手がいて、
残り2日の一般戦競走の結果が重要な意味を持つ。
残されたグランプリ出場席は「3つ」しかない。
まさに鎬(しのぎ)を削る争いという訳だ。



僕がエールを送る「毒島」も「挑戦者」である。
現在は年間ランク4位。
詳細説明は後日に譲るが、ベスト3になれば日本一へ一歩近づく。
上位者ほどアドバンテージが与えられるのだ。
何より、今年はまだSG競走無冠。
ここを制し「グランプリ優勝候補」として、最終決戦に乗り込んで欲しい。

--- さて今節は「女たちの戦い」も繰り広げられている。
同時進行G2競走「レディース・チャレンジカップ」だ。
大晦日の年間女王決定戦「クイーンズ・クライマックス」出場を目指し、
やはり鎬を削っている。
こちらも残る椅子は「3」。
本日が予選最終日となり、上位6名が明日の優勝戦競走に進む。
女王へのヒリヒリとした勝負駆けが続く。


<別記>

本日は、話題をもう一つ。
中央競馬「第40回ジャパンカップ」だ。

明日(2020/11/29)午後3時40分、東京競馬場で発走予定の一戦は、
伝説になるかもしれない。
今年出走を予定している馬のなかに、日本競馬史に残る名馬が3頭もいる。

@JRA初の芝G1レース8勝の大記録を達成した「アーモンドアイ号」。
 キタサンブラックもディープインパクトもシンボリルドルフも届かなかった快挙。
 ちなみに、このジャパンカップが引退レースでもある。
@次に、無敗のクラシック三冠を達成した「コントレイル号」。
 シンボリルドルフ、ディープインパクト以来、
 過去88年でわずか3頭しか存在しない大記録を保持。
@もう1頭が、無敗の牝馬三冠を初めて成し遂げた「デアリングタクト号」。

サラブレッドが現役の一線級でいられるのは、数年~長くて十年未満。
それが、気力・体力が充実したピーク時に3頭も鼻を並べる機会は、滅多にない。
加えて、もしも、今、新型コロナウイルスがなかったとしたら。
海外に活躍の場を求め、一堂に会することはなかったかもしれない。
時代の流れが呼び寄せたレースとも言えるのだ。

勝利の女神は、いずれの名馬に微笑むのか?
はたまた他の強豪馬が巻き返すのか? 
なかなかにドラマチックなのである。
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津幡短信vol.81 ~ 令和弐年 晩秋。

2020年11月23日 09時11分24秒 | 津幡短信。
   
津幡町で見聞した、よしなしごとを簡潔にお届けする不定期通信。
今回は、以下の3本。

【The wall came off.】



昨夏に始まった津幡町役場新庁舎・福祉センターの整備工事。
長い間、その現場は壁に囲まれ、外から容易に窺えなかったが、
先日、ついに目隠しが取り除かれた。



画像向かって左手が新庁舎。
右手が現庁舎(「南庁舎」と呼称)。
また画像からは見切れているが、福祉センター(小ホール/会議室)もお色直し。
その完了は再来月を予定。
裏手にある北庁舎の解体と駐車場の整備は、来年7月までの予定。
概算費用は20億円と聞く。

【Science festival.】



12月5日(土)「科学の祭典(LINK有)」が開催される。
当日は、津幡町文化会館「シグナス」ホールにて、
「科学のお姉さんによるサイエンスショー」の2回公演。
まちなか科学館にて、
「テンプルカントリーのお笑い科学コントとスライム・スーパーボールづくり」。
どちらも入場無料だが、要整理券。
本日(2020/11/23)からシグナス2階 教育総務課にて配布開始。
定員になり次第締め切りとなるそうだ。

例年行われていた展示や体験教室がなくなり、人数制限を設けたのは、
もちろん新型コロナ感染警戒のためである。

【Preparing for winter.】



津幡銀座中央商店街のワンコディスプレイ。
毛糸の帽子を被り、マフラーを巻いて冬仕様になった。



空は晴れているのに、地面が濡れているのが分かるだろうか?
町内の道路では「消雪装置」の点検も行われた。
ポンプで地下水をくみ上げ、路面の穴から散水。
温かい地下水によって、雪を融かす。
この様子を見かけると、冬近しを実感するのだ。

<津幡短信 vol.81>
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晩秋~冬支度。

2020年11月22日 12時22分15秒 | 自然
     
本日(2020/11/22)は二十四節気の「小雪(しょうせつ)」。
北国で雪が降り始める頃と言われる。
既に北海道・東北からは初雪の便りが届いた。
北陸はまだ雪の一報はない。
つい先日、記録的に遅い夏日もあったが、それは束の間。
現在は平年並みの気温になっている。
散歩中、秋の終わりと冬近しを実感する営みを見かけた。



大西山、ススキ越しの忠魂碑。
秋を象徴する植物の1つ、ススキもそろそろ終盤だ。
花鳥画や、蒔絵などで秋を題材にした際には定番のモチーフ。
箒(ほうき)状の穂が風になびいている様子、
群生なら壮観だし、単独でも凛とした美しさを感じる。
但し、葉の縁は鋭いので注意が必要。
子供の頃、手折ろうとして何度か指を切った記憶がある。



落ち葉のイエローカーペット。
庄町の銀杏並木も、すっかり裸木になった。
同じ道沿いの染井吉野も冬枯れだが、固く結んだ蕾が来る冬に備えている。





一方、これから花の季節を迎えようとして、
蕾が綻(ほころ)び始めているのは、山茶花(さざんか)。
♪ ~サザンカ サザンカ 咲いた道
  焚き火だ 焚き火だ 落ち葉焚き
--- と歌われた光景を目にする機会は少なくなった。
自然公園法や都市公園法、廃棄物処理法や消防法、
各自治体による条例などで規制・禁止されている。
わが津幡町も同様、野焼きはNG。
予め届け出て許可を得る(左義長など)か、
しかるべき焼却設備が必要である。
平成生まれは、童謡「たきび」を知っているのだろうか?



街中で目にするのは珍しい、農業用機械。
「丸山製作所」の「スプレーヤー」だ。
ブドウ 、ナシ 、リンゴ などの果樹園で用いられる。
ポンプから圧送した薬剤を細かな噴霧にし、
風洞のファンから風を送って拡散、作物に付着させるのだ。
役目を終え、冬の間に整備するのかもしれない。

自然も人も、冬支度である。
     
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神様の天地創造。~ COMと火の鳥。

2020年11月21日 06時44分42秒 | 手すさびにて候。
      
同じカテゴリーの先回投稿(LINK有)では、漫画誌「ガロ」を取り上げた。
今回は、その先達を大いに意識しながら、
別路線でサブカルチャー振興に一石を投じた雑誌の話から筆を起こそう。

COMICS(マンガ)、COMPANION(仲間)、COMMUNICATION(伝達・報道)。
これらの意を込めた月刊マンガ誌 --- 「COM(コム)」。
商業主義に囚われず新人を発掘する場として、昭和42年(1967年)に誕生した。
出版元は「虫プロ商事」。
つまり“マンガの神様”が大きく関わっている。

創刊時は、その「手塚治虫」の『火の鳥』を筆頭に、
「永島慎二」「石森章太郎」の新作が三本柱。
他にも、12名競作による企画連載『トキワ荘物語』や、
すでにメジャーで活躍していた漫画家が、短編を寄稿した。
月例新人賞からは「あだち充」「竹宮惠子」「能條純一」「諸星大二郎」
「岡田史子」「松森正」らが見い出される。
そして、画期的・先駆的な取り組みとして、
読者参加ページを通じ、全国のマンガサークルの組織化(※1)を目指した。

なかなかの充実ぶりだが、「COM」は短命に終わった。
商業的に成功していたとは言いがたく、加えて組織内部のイザコザもあり、
昭和46年(1971)、虫プロ商事の倒産により幕を下ろす。
発行期間は僅か4年余りに過ぎない。
しかし、ここでの萌芽は以降の漫画史へ少なからず影響を及ぼした。

--- さて、『火の鳥』である。
足かけ30年以上に亘り、複数の掲載誌をまたいで発表された未完の大作。
そのペンが最も充実していたのが「COM」誌上だった。
僕が、個人的に好きな話は ------ 迷った末に「未来編」を挙げたい。

ほんの手すさび、手慰み。
不定期イラスト連載第百五十九弾は「火の鳥~未来編」。



舞台は、西暦3404年。
人間は荒廃した地上に見切りをつけ、
世界5箇所に作った地下都市・メガロポリスに移り住み、
自らの支配・管理を人工知能にゆだね生きながらえていた。
しかし、ある日、AIが暴走を始め、核戦争が勃発。
人類は、ほぼ滅亡した。

放射能に汚染された地球で生き残ったのは、
ドームシェルターに居合わせた3人の地球人と、1人の異星人。
@死の大地に人造の生態系を作り出そうとしている異端の科学者、「猿田」。
@メガロポリスのAIを母と慕う僕(しもべ)、「ロック」。
@ロックの部下で体制に疑問を抱き逃亡してきた、「マサト」。
@そしてマサトの恋人、「タマミ」。
 彼女は美しい女性の姿をしているが人間ではなく、太陽系外の宇宙生物。
 外見を自由に変形できる不定形生物・ムーピーだ。

--- ここに「火の鳥」が絡んでくる。
火の鳥とは、人類と地球の歴史を見守り続ける不死の鳥で、
時間と時空を超越した存在。
(※2)
「神」にも等しい“大いなる者”は、「マサト」に途方もない使命を託す。

<お前に不死を与えた、地球に次の人類を誕生させよ。>

程なく、大核戦争が引き起こした地殻変動により、
ドームシェルター内に放射能が充満し、「ロック」と「猿田」は他界。
「タマミ」--- ムーピーは、過酷な環境に耐える長命だが、500年で息絶えた。
死ぬに死ねない「マサト」は、孤独と戦いながら新しい命を創ろうとする。
ロボットを製造し、人工細胞から合成生物を培養したが、うまくいかない。
失敗と絶望を繰り返し、やがて一つの結論に辿り着く。

<命を創るのではなく、命の発生・進化を待とう。>

有機物を海に注ぎ、それが波に揺られるうち、単細胞生物が生まれ、
多細胞生物になり、動物と植物に枝分かれし、地上で繁栄。
恐竜が生まれ、知能をもったナメクジが滅び、ようやく人類が現れる。
--- ここまで費やした時間は少なくとも「30億年」。
「マサト」は、ようやく使命を果たし終えた。

「未来編」を初めて読み終えたあの日。
少年だった僕は小さな窓から外を見遣り(みやり)、
ほとんど「永劫」と言っていい時の果てに思いを馳せ身震いした。
同時に、これが「手塚治虫」の脳内で紡(つむ)がれたことに、
ただ驚き、感服するしかなかったのである。

(※1:ここでの運動は、後の同人誌即売会「コミックマーケット」へ繋がる)
(※2:手塚治虫公式HPから、抜粋・引用)
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