フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

ギリヤーク人

2009-09-27 01:49:14 | Weblog

いま脚光を浴びている民族にギリヤーク人がいると言ってもあながち間違いではないだろう。生存してるかどうかは怪しいけれどはじめて知って興味を持った人が多いだろう。「1Q84」の中に出てくるんだチェーホフの「サハリン島」という紀行文の中に書かれているギリヤーク人のくだりが。妙にそこが気になってという人も多かったのでしょう。僕も早速図書館に借りに行った。書庫の置く深くから昭和25年発行の岩波文庫を取り出してきてくれるもんだと思っていた。そしたら、図書館の人が手ぶらで帰ってきて、「これは、返却のところにあったんだ」といて返却ワゴンから持って来てくれた。「こんな古い本をよむひとがいるんだな」とか言いながら渡してくれた。「きみは、1Q84をまだ読んでないのか」と思いながら醤油で煮しめたような文庫本を受け取った。自分の前にこれを読んだ人はどんな人だろう。きっと、青豆が好きな人だろうと勝手に想像した。予期したとおりこれは、レポートでありチェーホフでなくてもいいんじゃないかとも思えるけどチェーホフだから面白いのかとも言えるのかな。本を開くと旧漢字の海、読みにくい。他のところは飛ばしてギリヤーク人とアイヌ人のところだけ読んだ。「ウスリー紀行」で知ってたけどサハリン以北にはたくさんの少数民族がいる。もちろん知らない民族がたくさんだ。でも彼らの暮らしぶりにはロマンがある。アジアの奥深さを感じる。そんなこんなでギリヤーク人に多くの人が興味を持ったのだろうか、問い合わせが多かったのだろうか今度、何年ぶりかで再販されて新刊として売り出されると聞いた。うれしいやら、驚いたやら。まだ、捨てたもんじゃないね。この国は。

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