フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

Meiji Japan

2020-03-08 08:53:03 | Weblog
Robert Frederick Blumの「Japan」という画集を見て衝撃を受けた。明治初期というか江戸と明治が混在してる時期というか、その明治の江戸の名残りの風景と風俗とを写実で描いているんだけどその色彩に衝撃を受けた「美しい」と。日本人ってこんなに美しい色を普段から着こなしていたんだと思うとまさにLost Worldだね。知らなかった。昔の日本って美しかったんだ。そのブルームが当時の日本を描きながら日本がだんだんと西欧化していくのを残念がってるんだ。「もうすでにここから始まってるの?」と思うけどこれを見たら、その気持ちわかるよなぁ。「絶対、日本だ」と叫びたいくらい美しい。「花売り」の花のきれいなこと。「飴売り」のシズル感。「日本の若い女」の清潔な色気。情緒あふれる街並み。歴史ではなく「時代うらら」というかスッとその世界へ戻れるような違和感のなさ。日本人って豊かな自然の四季とそこから生み出された色彩の中で穏やかに暮らしていたんだなぁ。儚くて淡い色と黒髪のコントラスト。土色の中の景色に朱と藍の微妙なバランス。着物っていいな。下駄っていいな。明治初期って江戸時代の人だからか「誇り高き民族」って顔してるね。しっかりと真っ直ぐに目を向けて誰にも媚びてない。今どきのcool Japanなんて足元にも及ばない。Beauty of Meiji Japan 僕らは何を受け継いできたのだろう。僕らが壊してきたものは失くしてはいけなかったものかもしれない。あの日に戻って。あの色に出会いたい・・・・・。
コメント
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