ふぶきの部屋

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生活保護家庭の子は大学へ行っちゃだめなの?

2017-01-30 07:00:00 | つれづれ日記

ネットの記事で読んだだけですが。NPO法人フローレンスの方が書いた記事で

生活保護家庭の子は大学に行ってはいけないのです!

という内容。

うーん・・・そういうのって東京都内だけじゃないのか?と思ってしまい。

それというのも私がいる市はとーーっても生活保護に甘い場所なので、生活保護だからって大学へいけないという事はないからです。

正直、他の市や町から「あそこへ行けば生活保護をうけられるぞ」って言われるような市だからしょうがないのかも。

ではなぜ冒頭のような事が起こるのでしょうか?

 生活保護費は世帯単位で支給される

 一人世帯より二人世帯、子供が多ければ多いほど支給額が増えます。

  現実に我が市では両親と子供4人か5人に対する支給額は30万円を超え、父親が25万円稼いでも生活保護対象家族になります。

 生活保護家庭では「働く事」を義務付けられます

 一度生活保護になると「就労支援プログラム」に入り、履歴書の書き方から教わり、日々面接を受け、働く事が義務付けられます。最初はチラシくばりなどをしていても、次はコンビニ、それで生活が成り立たないならダブルワークも勧められます。

 給料は明細を毎月市に報告し、保護費からさっぴかれます。

 これが適用されない生活保護者は妊産婦と子供、65歳以上の老人のみです。

 生活保護のメリットは医療費が無料になること

 生活費そのものの支給は少なくても、医療費が無料というのは大きなメリット。妊娠すれば嫡出かどうか考えずに健診からおむつ、ミルクまで全部カバーされます。手術だって受けられます。住む家の家賃は世帯によって上限があります。

 生活保護を受けていない人が同居する事は出来ない

 生活保護は刑務所などに入っている場合は停止されるし、国が指定する研修制度に入っている時も停止されますが、生活は大丈夫。年金は保険料を支払わなくてもある程度はもらえますし、NHKの受信料もタダ。

  例えば、母が生活保護を受けている所に、刑務所上がりの息子が転がり込んで来たとします。息子は生活保護を受けていないし、受けたくないと思っている。でも、母と同居したいなら生活保護を受けるか、息子が母を扶養するという事で二人同時に生活保護を抜けなくてはならない。

このような環境下において、なぜ「生活保護家庭では大学進学はダメなのか」という事を説明しましょう。

大西蓮氏によると「生活保護を受けるという事は「働いて稼ぐ」事が前提なので、進学するという事はこれにあたらない。ので、大学に進学したい場合は一人だけ世帯を別にする事が必要。そうなると元の世帯も6万程保護費が減るし、一人世帯になった方もバイトなどで勉強する暇が与えられず、結果的に貧困を加速するので大学にいけないというわけです。

私は「大学進学云々」の問題は保護費が減るとか増えるとかの問題ではないと思っています。

 生活保護に陥る原因は失業が多いけどそれだけではない

一時的な失業で保護を受けても、再就職すれば脱却する事が出来ます。今は市町村が保護を受けている人の住所設定も手伝ってくれるし、面接のスーツも支給、髪を切ったり歯を整えたりする事も支援してくれます。

だけど、そんな支援を受ける人はまれです。なぜなら

 中卒及び高校中退者が多く、漢字が書けない、数字に弱い、コミュニケーション能力が低い

 失業や貧困によって精神のバランスを崩し、勤労意欲が低下、あるいはもともと持っていない

 親子2代、3世代の生活保護受給者が多数

 貧困でも勉強したい子・・・というのは二宮金次郎のイメージでしょうか?でもそれは幻想にすぎません。

そもそも親が働く意欲がないのに、そこに生まれた子が勉強して働きたいと思うでしょうか?

「生活保護なめんな」のマークで問題になった件も正直、そう思う職員の気持ちがわかるという人は多いのではないかと思います。

なぜなら、今や「弱者」である受給者は「勝ち組」になっているからです。

生活支援の窓口には毎日大勢の受給者が相談をしたり医師の面接を受けたりしますが、この人達の多数は「おじいちゃんの時代から生活保護」家庭の人で、「生活保護」を受けている事に疑問を持たず、職員を顎で使うような人達なのです。

ケースワーカーは2年毎に変わりますし、配置転換もあるけど、受給者達は変わりません。

最初は一生懸命に「何とか面接を受けて働きましょう」と説得しても、「腰が痛い」「あんな寒い場所での仕事は人権蹂躙」「妊娠している」「子育てが・・」と働けない理由をとうとうと述べたてる親の元で育った子に「勉強して生活保護を脱却しよう」という意志が生まれるでしょうか。

職員たちの心のすさみかたの方が心配になります。人間不信になるし、当たり前の事を言っているのになんで通じないんだろうって思う。

以前、「生活保護受給者にはパチンコを禁止」条例を作ろうとした市が人権団体によって頓挫してしまいました。

「生活保護受給者にもパチンコくらいする権利がある」というのがその理由。

「働いても生活が楽にならない日々の中で、ちょっとパチンコするくらいなんだ」と言われたら言い返せませんし、「国から金を貰っているくせにという偏見を助長する」と言われると、これまた何も言い返せません。

でも、こういう人たちは「ちょっとパチンコに」じゃなく、日常的に遊んでばかりだし、学がないから、文字が書けないからと理由をつけて「弱者」である事を武器に生きているのです。

 

話がそれました。

だから生活保護受給者の子供達の偏差値は非常に低いです。

塾に通えないから・・・・というのも理由でしょうが、生きている環境が元々勉強したくなるような環境ではないんです。

アフリカや東南アジアの子供達のように、本が一冊もないというわけではなく、自分で工夫すれば図書館にも行けるし、先生だって教えてくれるはず。

だけど、彼らは最初からあきらめてしまうんです。

「貧困」のみじめさは小学校の時からついて回っています。

保護世帯ではランドセルなどは支給されますけど、部活などの費用まではだせません。

中学からは部活を続けられない・・・高校へ入るとバイトを勧められる。これでは勉強したくてもできません。

親が一念発起して「よし!自らがちゃんとした職を得て頑張るぞ」と思えばいいけど、母子家庭などでは、そんな事は元々無理です。

 

 生活保護を脱却する為には

市によって対応が違うのですが、うちの市では「国保か社会保険に家族全員加入」しないと原則として保護は続けます。

受給者の給与が10万円を超えても20万円を超えても、保護費0でも、とりあえず入れて置きます。医療費をカバーして貰えるだけで安心です。

でも人が1人、20万も稼ぐ為にはどうしたらいいでしょうか?

学歴がなく、知識がないなどのハンデを背負ってそれだけの収入を得るには、介護の現場かクリーニングの現場、あるいはナースになるとか、そんなもんしかないですよね。

仕事の範囲が狭いというのも問題だし、どんなに働いても非正規雇用では生活が成り立たないという現状も問題です。

 子供を大学卒にする事

 子供を職人にする事

 子供を自立させる事

生活保護家庭の一番の課題はこれです。

子供が独立して生計を立ててくれないと、生活保護の連鎖は止まらないからです。

親は歳をとって働けなくなります。それで保護を受けるなら仕方ないけど、いい歳をした子供達までをも養うのはおかしいでしょう?

そこで「世帯分離をしないと大学にいけないけど、世帯分離をすると保護費が減るので結果的に大学へ行けない」問題が浮上するわけですね。

奨学金や学資ローンを受けやすくする方法も必要ですし、文字や数字より手先が器用な子には職人として自立する道を開いてほしいです。

全ての学校で「社会的自立とは支払うべき税金を支払いつつ、収入を得て一人で生活をすること」というのをきちんと教えて欲しいです。

(公民でそれをやっても覚えないので)

だけどもっと問題なのは生活保護を受けないけど貧しい家庭の子供達です。

日々「普通の生活」という体面を守る事で精一杯の親たちを目の当たりにしている子供達の心情を考えると可哀想ですよね。

正直、学歴じゃなくて手に職つけて自立出来たら一番いいのになと思います。

 

 

コメント (22)
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