ふぶきの部屋

皇室問題を中心に、政治から宝塚まで。
毎日更新しています。

花組CASANOVA ライブビューイング

2019-05-03 07:00:00 | 宝塚コラム

 >スナッチャーさま

今のところそこまでは考えていないというか・・・それは無理かも。

結局、生では一度も見ることの出来なかった「CASANOVA」ですが、本当に見たかったなあ。

生の舞台だったらもっと面白かったのになあと思いました。

コメディ作品としてよく出来ているというか、まあ、面白かったんですね。それは作者の力というより役者の力の大きさではないかなと思います。

ただ、作者の生田大和には言いたいこともあります。

 小池修一郎の真似をするな

1幕ラストとフィナーレは完全に小池修一郎のパターンを真似ていますよね。そういう風にすれば盛り上がるのはわかるけど、もっと観客にわからないように出来ませんか?あからさますぎるんじゃないかと思うんです。

 人物の描き方が浅すぎ

小池修一郎はかねがね「人物の描き方が浅い」と言われているのですが、生田もまだその路線を踏襲しようとしている。舞台の華やかさと引き換えにストーリー性の深みを省略してしまう悲しさ。

特にカサノヴァがなぜ愛の遍歴を始めたのかとか、ピエトロとその妻がどうして憎み合うようになってしまったのか、そこらへんが全然描かれていないので、面白く見ている割には頭のなかでは「?」が飛び交っているという・・・・

結局のところ、ピエトロは自分の妻が実はカサノヴァの愛人だったことで嫌なの?それで妻の方は夫が浮気ばかりするから黒魔術にはまったでOK?いい夫婦にしか見えなかったけどね。

 

 「自由」という言葉を使いすぎ

何でもかんでも「自由」っていえばいいわけじゃないんじゃないの?啓蒙思想の根本は自由というより自然に返れじゃなかったっけ?

「自由」には責任が伴う。カサノヴァは責任を負ってこなかったわけだしね。ベアトリーチェが最後にヴェネチアに残ると言ってくれてよかったです。そうでなかったらあまりにもお手軽でお気楽で許せなくなったかも。

生田大和は半分共産主義に毒されかかっている感じもするので要注意ですけどね。

あまりに「自由」を連呼されると、うんざりしちゃう。

 

 2幕目は場が多すぎ

広げた伏線を回収する為とはいっても、場が多すぎるような気がします。コンスタンティーノとソルチ夫人をくっつけたかったんでしょうけどね。

 

 水戸黄門じゃないんだから

ラストの大団円はわかっていたけど、そこまで水戸黄門にしなくても。

「このお方をどなたと心得る」って・・・思わず「先の副将軍」というセリフが出そうになりました。しかも枢機卿は総督に裁判をゆだねる。これまた水戸黄門のラストとすっかり同じというわけで。

 明日海りおの成長を実感

仙名彩世とコンビを組んだ時には母と息子にしか見えなかった明日海が、最後にはちゃんと男役と娘役の立ち位置になってくれました。伊達に長くやってるわけじゃないんだよねと思いました。しかもこんなにプレイボーイが似合うとは。ここまではっちゃけてやってくれたら、もう何もいう事はありません。

 

 柚香光は少なくとも月城かなとよりはコメディが得意

成長著しいのは柚香光も同じで、悪役でも二枚目でも何でも来いって感じかな。

月城さんよりはコメディセンスがありそうで。

 

 鳳月杏って・・・・可愛い

今回の演技賞は何と言っても鳳月杏。ちなつちゃんですね。

登場した時からただ怖いだけじゃなくて、可愛いというか、可哀想でいじらしくて助けて上げたくなるんですよ。

ピエトロに「お前なんかと結婚したばっかりに」と言われた時のショックと言ったら。

(我が家の姫が思わず「ひどい」と声に出して言ってました)

だけど死にかけて生き返ったら夫が心配して泣いてるじゃない?ああ!妻としての至福の時だったんじゃないでしょうか?

音域も長くてこのまま外の舞台で女優でも立派にやっていけそうです。

みりおに「ふてぶてしくなった」と言われたそうですけど、上級生だし当たり前よね。自分のやっている事に自信がつき、そして自分が目指す路線も見つけたのでしょう。これは月に帰ったら完全にたまきちをかすませてしまうかも。

 

 さよなら仙名彩世

仙名彩世を見ている期間が短かったので今

更あれこれいう資格はないのですが、同じ仙台出身者として。よくあの震災を乗り越えて頑張った!感動した!

あの時に退団しないでくれてありがとう。元々落ち着きのある娘役で(素顔は違うけど)大人の役がよく似合っていました。だから明日海りおと並ぶと年上に見えてしまう。私が彼女に注目したのが「ミーマイ」のマリアおばさまだったわけだし。「金色の砂漠」のお母様も素敵だったし。だから明日海に合わせていくのに時間がかかったろうなと思います。

本来は舞台の中心で一人でたって華やかな雰囲気で魅了出来る人です。どんなゴージャスなドレスでもダルマ姿でも何でも着こなし、歌って踊れて演技が上手なまさにヒロイン。宝塚の娘役としては器が大きすぎたのよね。

さよならショーの最後のドレス、本当に素敵でした。美しくで上品で。こんなの似合うのは彼女しかいません。ある程度骨太だから着ることが出来るドレスです。

「レ・ミゼ」のファンティーヌとか「スカーレット・ピンパーネル」のマルグリットとか似合いそうです。

どんな道に進むにしても、とにかく幸せになって下さい。

 

それと花野じゅりあ、最後までりんとしてかっこよかったよ!紫のばらがよく似合っていたし、自分の退団なのに花組の代表のような言葉。その責任感の強さを感じます。

 

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする