ふぶきの部屋

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華流初心者にオススメしたい中国ドラマ 2

2021-03-29 07:00:00 | ドラマ・ワイドショー

華流ドラマ初心者にとって越えなければならない壁・・・それは

 字幕

 声優

 世界観

と言えるでしょう。

無論、日本語吹き替え版で見るのも一興だと思うのですが、なんせ華流ドラマも韓流と一緒で日本語にはなかなか訳しづらい言葉があります。

どんな言葉かというと、身分の高い人へ呼びかける言葉・・・韓国語でいう「ママ」など。

これなどは何と訳していいかわからないので、結果的に「中宮さま」とか「奥様」とか適当に・・やってますよね。

中国語も似たようなもので「娘娘」という言葉に代表されるでしょう。

「宮中の諍い女」では「じょうじょう」と訳されていました。

「皇后娘娘」で「皇后じょうじょう」になるんですけど、中国語では「にゃんにゃん」と発音。女性に対する尊称ってところでしょうかね。普通に「皇后さま」と訳されるんですが、じゃあ「娘娘」だけだったら?・・・日本では名前に置き換えたりするのです。

他にも皇子達が数字で呼ばれることに日本人は違和感を持つと思います。

皇太子は「太子(タイズ)」でいいんですが、2番目は「2兄」「2弟」「アルガー」「アルディディ」とかね。

前回、紹介した「宮廷の茗薇」の主役の王子は13皇子ですのでお兄ちゃんからは「13弟」と呼ばれ、弟からは「13兄」と呼ばれ、彼女からは「13皇子」と呼ばれるわけです。

 

それから、親しい人に呼び掛ける時の言葉。

例えば「姐姐(ジェジェ)」は普通に「お姉さん」だけど「小姐(シャオチェ)」になると「お嬢様」の意になったり、「妹妹(メイメイ)」は妹の事ですが、親しい年下の女性にも使います。

~児」「阿~」で「~」の部分に名前の1文字が入る時は「〇〇ちゃん」とか恋人などに使う呼び方です。

日本ではこういう呼び方が一切ないので、ちょっとうらやましいなと思ったりします。

こういうのって吹き替えだと難しいので、字幕で見る方がいいかもしれません。

それに中国では元々俳優に声優がくっついています。

北京五輪の時、歌を歌った女の子が口パクだったとブーイングが起きましたけど、中国ではあれは当たり前の事だったとわかります。

彼らにとってドラマって非現実だから、声も役柄に合わせて選ばれるのかもしれません。

私も「蘭陵王」のウイリアム・フォンが地声じゃないとわかった時にはショックでしたけど、「明蘭」では地声で、そのくぐもった声にかえって違和感を持ったりしてね。

また、中国ドラマには字幕がつきます。

つまり、それだけ大陸の言語が多いということで、ちゃんとした標準語が話せる人がいない場合もあるので、わざわざ字幕をつけるのかもしれませんね。声優もまたしかりで、訛りなどを極力削る為なのかも。

3つ目の「世界観」ですが、中国ドラマには「ファンタジー史劇」という分野があります。

これが本当に普通の日本人にはハードルが高い概念で。

「人間界」「天界」の間に仙人が登場する「仙界」という世界観があるのです。

日本で「仙人」というと、長いひげをはやしたおじいさんのイメージですが、あちらではいわゆる「門派」を構える「仙道」の集団と言った感じです。

小さい頃から「修行」することで、体内に「内力」というのを貯めて(金丹とも言います)それを力にして空を飛んだり、術を使ったり出来るようになる。

人間には心臓がありますけど、仙人には心臓より大切な内力というものがあり、それが残っていればどんな傷を負っても簡単には死なないわけです。

門派は領主のようなもので、門派同士の諍いを描かれることが多いです。

また、この仙道によって暗殺集団になったりもするわけです。

仙人と天界の人との間は紙一重のような気がします。

「ファンタジー史劇」はとても面白い分野ですし、夢とロマンに溢れていますが慣れる為には2度見する事をお勧めします。

 霜花の姫~香蜜が咲かせし愛  (2018年)

2018年、大ヒットした中国ドラマで、ファンタジー史劇の代表格と言えるでしょう。

錦覓(きんべき・チンミー)・・・ヤン・ズー

旭鳳(きょくほう・シューフォン)・・・ダン・ルン

潤玉(じゅんぎょく・ルンユー)・・・レオ・ロー

本当は役者の名前も漢字にすべきなんですが、なんせ難しすぎて。ここではカタカナにします。

私、何もわからずこのドラマを見て1話で挫折したんです。

だって・・・いきなり花神の出産シーンから、花界だ天界だ・・と言われても全然頭に入って来なかったから。

でも後に姫がDVDを借りてきて、一緒に我慢してみてたら見事にハマり、今や1年に1度は見ないとすまない作品になってしまいました。

という事で、初心者の方が挫折しないように一生懸命説明します。

 舞台は天界

天帝が治める天界、花神が治める花界、魔王が治める魔界があり、主役の錦覓ちゃんは、花界で生まれ、自分は「ぶどうの精」だと思っているのですが、実は花神の娘で、母のように恋愛に苦しむことのないように薬を飲まされ、一生恋がわからないように育って来ました。

でもこの錦覓ちゃんはお転婆で、花界を抜け出してどこか遠くへ行きたいと思っていたのです。

そこに突如カラス・・(と錦覓ちゃんは思った)が死にかけて落ちてきて、看病して元気になると実はその鳥は鳳だということがわかります。

名前は旭鳳。天帝の2男で母は鳥族。別名・火神殿下、戦をつかさどる神です。

錦覓ちゃんはこの旭鳳を「鳳凰」と呼んで助けて上げた代わりに天界に連れて行ってほしいと頼み、何とか天界に潜り込みます。

そこでさらに出会ったのが潤玉・別名夜神殿下。夜をつかさどる龍神で天帝の側室腹の長男です。錦覓ちゃんは「おさかなさん」と呼んで仲良くなります。

ここまでくればわかるでしょうけど、要するに花神の娘の錦覓ちゃんを巡る、天と夜の壮大な三角関係及び恋愛戦争なのです。

とはいっても当の錦覓ちゃんは恋愛を知らずにいるので、どっちの思いにも応えられず、何で二人がこんなに争うのか、自分はどうしたらいいかわからない・・・といった有様で。

そこに天帝の過去の恋愛歴や、魔界の王女の恋愛劇などが加わり、とにかく回を重ねるに従って盛り上がる盛り上がる・・・ラストは涙・涙・・・です。

 仏教世界・お稲荷さん信仰・陰陽道

天界で最も偉いのは天帝なんですが、弟に狐さんがいて、彼は縁結びの神様だったりします。また、隋書に仏教の経典などが出てきますし、水や火の体質など・・中国独特の考え方も出てきます。

日本は神道に仏教が交わることはないんですが、ファンタジーでは仙道と仏教は強い結びつきがあるようです。

 レオ・ローの人気爆発

主演のヤン・ズーは中国ドラマを見たことがある人なら必ず1度は見たことのある女優で、「中国ドラマ界のあげまん」と呼ばれています。共演した俳優が売れていくからです。

御多分に漏れずダン・ルンもさらに人気が高まりました。けど、一番人気を博したのは潤玉を演じたレオ・ロー(羅雲熙)です。

彼は元々はバレエダンサーでピアノも弾けるインテリ。歌だって歌えます。

彼の容姿は一言でいうと「美」そのもの。そして細い体。

ヤン・ズーが彼と並ぶと太って見えるからダイエットしたなどという話もある程。本当に細い。細いのにものすごく筋肉がある。ゆえにワイヤーアクションでの振舞が美しい。

ダン・ルンの美はあくまでも「陽」なんですね。

どこまでもまっすぐで正直。正統派。

そしてレオ・ローの美は「陰」です。

この方が苦悶する顔にみんな涙しちゃうというか、「おさかなさん、笑って」と元気づけたくなる。YOU TUBEなどで見るレオ・ローはめちゃ明るくてひょうきんですけど、いつも耽美的な役ばかり演じるので、ファンはたまらないんですよね。

 

華流初心者の方、まずは10話、頑張って見て下さい。

日本ではお目にかかれない一途で情熱的な恋愛模様に触れられる筈。

笑顔の少ないレオ・ローのほっとした顔に癒される筈。

 

 

 陳情令  (2019年)

2019年、中国は「陳情令」に始まり「陳情令」に終わった・・・それは台湾やタイなどにも波及し、ファンミーティングなどが行われたのですが、最後にたどり着いた先が日本。

WOWOWが全面的に協力して作られたドラマなのに日本に来るのが一番遅いってなんだ?って思いません?東南アジアではすでに大ブレイクしてその余韻に浸ってたくらいなのに。

最初、ブロマンスって聞いた時「それなに?」と思いました。

で、1話目で挫折しそうになったんです。

なんせ仙道の5大世家とか言われても全然わからないし、人の名前が難しい。

1話目に出てくる「動く仏像」のちゃちさに笑って「こりゃだめかも」って思いました。

でも、我慢して5話まで見続けると次は?次は?となって、一気に最終回まで行ってしまうドラマです。

他のファンタジー史劇に比べて、役者のイケメン度が高い、スタッフの質がいい、5つを色分けして次第にわかりやすくなるって所でしょうか。

 ブロマンス

とは。早い話がBLのことです。この「陳情令」は元々「魔道祖師」というBL小説をドラマ化したものなんですね。

でも勿論中国ですからあからさまなものはダメ。

どこまでも美しく耽美的に友情を超えた互いへの愛と献身を描く話になっています。

 5大世家

このドラマには5つの「仙道」の家が出てきます。

 雲夢・江氏(うんむじゃんし)

・・・魏嬰(うえいいん)字は無羨(うーしぇん)

小さい頃、両親に死に別れ江氏に引き取られる。剣と術の達人。後に「夷陵老祖」(いりょうろうそ)という魔道の頂点に立つ。

彼を演じているのが肖戦(シャオ・ジャン)

江澄(じゃんちょん)字・晩吟・・・江氏の宗主となる。無羨とは兄弟のように育つ。

 

 姑蘇・藍氏・・・

 藍湛(らんじゃん)字・忘機

藍氏の次男なので通常は「二若君」とか「藍公子」(ランゴンツー)とか呼ばれ、次第に「光含君」という別称で呼ばれる。

彼を演じているのが王一博(ワン・イーボー)

 蘭陵・金氏(らんりょうじんし)・・・

金子軒(じんずーしぇん)・・・金家の跡取り息子

          金光瑶(じんぐぁんやお)・・・金家の妾腹の息子で後に金家を乗っ取る

 

 清河・聶氏(せいがにえし)・・・

聶懐桑(にえほわいさん)後の聶氏の宗主で目立たないけど物語の要になる

 岐山・温氏(きざんうぇんし)・・・

温寧(うぇんにん)・・・温氏の傍系。後に「鬼将軍」と呼ばれる。

彼を演じているのは于斌(ゆーびん)私のイチオシです。

 

温情・・・温寧の姉。医師。

他にも魅力的なキャラが一杯なんです。

紹介しきれないので。

基本、岐山・温氏は悪役です。しかし「正義」と言っている他の世家が本当に正義なのか?という疑問から始まる物語なんですね。

最初は温氏を滅ぼす事で一つになっていた彼らが勝利を手にした後の醜さ、それを正直に言葉に出したが為に追いやられる魏無羨、彼を守りたい一心の藍湛。

「人間の正義」とは何かを問いかけてくれる秀作です。

主役を演じた肖戦と王一博は元々アイドルグループの一員で、主役はこれが初めて・・というか本格的にワイヤーアクションに挑戦するのも初めてということで、かなり時間をとった作品です。

二人はドラマの外でも仲良しで、腐女子はそんな二人のいちゃつきぶりに萌えるのです。

何とか頑張って5話づつでも制覇して頂ければ、必ず感動の嵐がやってくることは間違いありません。

 

 

 

コメント (2)
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