夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

『もし過去に戻れるなら、どの頃に戻りたいですか?』と問われても、私は微苦笑し・・。

2012-12-06 17:52:20 | 定年後の思い
私は東京の調布市に住む年金生活の高齢者4年生の68歳の身であるが、
民間会社の中小業の会社に35年近く勤めて2004〈平成16〉年の秋に定年退職後、
まもなくブログの世界を知った後、パソコンの故障、国内旅行で出かけた以外は、
自宅から日々投稿文を重ねて、丸8年を迎えようとしている。

私が現在加入しているブログは【gooブログ】であり、
せっかく投稿文を綴ったりした上、まったく無視されるのは最も辛く、ひとつの対策案として、
プログランキングに加入している。

『ブログ村』のシニア日記系の60歳代、そして『人気ブログランキング』の散文に所属しているが、
過ぎし日に『人気ブログランキング』に於いて、アンケートのひとつがあった・・。
http://blog.with2.net/vote/?m=v&id=30375
☆【人気ブログランキング】<==『もし過去に戻れるなら、どの頃に戻りたいですか?』☆

《・・もしタイムマシンで過去に戻ってやり直せるとしたら、どの頃に戻りたいですか? 》
と問いに、私はこの中のひとつにクリックしたら、
《 1: 生まれたばかりの頃 1014件 (12.5%)
  2: 小学生の頃      1940件 (24.0%)
  3: 中学生の頃     1309件 (16.2%)
  4: 高校生の頃     1194件 (14.8%)
  5: 20歳の頃      1199件 (14.8%)
  6: その他        293件 (3.6%)
  7: 戻りたくない 1139件 (14.1%)  》
このような集計結果が表示されて、『人気ブログランキング』の加入者の平均年齢が全般として、
若い方が多いのかしら、と思わず微苦笑してしまった。

過ぎし日の11月30日の月末に私は高校時代の友人と吉祥寺にある居酒屋で懇親を重ねた。
この友人とは同級生で、高校3年の時は、
お互いの生家に幾たびか泊まったりした親しい間柄のひとりであった。

私が定年後は少なくとも一年に一回は、この友とふたりだけで居酒屋で酒を呑み、
適度な単品の品数ずを食べたりしながら、
4時間前後、あふれるように話題が尽きることなく談笑したりしている。
この中のひとつに、たまたま
『今まで、どの時代が楽しかった?』
と友人は私に言ったりした。
『高校時代の頃までが、同級生との間で駆け引きもなく無邪気でいたから、純粋さから一番楽しかった・・
しかし今の年金生活が何よりも楽しいょ』
と私は友に応(こた)えた。
『本当かょ!』
と友は驚いた表情を浮かべながら、私に言った。


私は東京郊外の調布市で農家の三男坊として生を受けたのは、昭和19(1944)年の秋であった。

長兄、次兄に続いて私は生まれたのであるが、
祖父、父は三番目は女の子を期待していたらしく、幼児ながら私は感じ取り、
いじけた可愛らしくない言動が多かった。

その上、兄ふたりは学校の成績も優等生で、
私は地元の小学、中学校の学業は、私だけが通信簿『3』と『2』の多い劣等生であった。
『お兄さんのふたりは・・優秀だったのに・・』
と先生から通信簿を頂くたびに、ため息まじりで私に言ったりした。

この間、父が小学校2年の時に病死され、祖父も翌年に亡くなり、
大黒柱ふたりを亡くした生家は没落し始め、その後やむなく農業をとりやめ、
やがて母はアパート経営などで生計をし、私たちは育った。

そして東京オリンピックが開催された1964〈昭和39〉年の秋の直前に、
小学4年からの映画少年の影響で、映画の脚本家になりたくて私は大学を中退し、
アルバイト、契約社員をしながら映画青年、やがて文学青年の真似事を4年ばかり過ごした。

この間、演技と演出のある養成所に学び、養成所の講師のひとりの知人の新劇のある長老から、
小説を書いた方がよいとアドバイスを頂き、
確固たる根拠もなく、独創性はあると思いながら小説の習作したりして、
純文学の新人賞に応募したが、最終候補6編の選考の直前で3回ばかり落選した。

こうした時、お彼岸の懇親の時、親戚の小父さんから、
『今は若いからよいとしても・・30過ぎから・・家族を養えるの・・』
と素朴に叱咤され、私は30歳頃に結婚をして果たして妻子を養っていける自信もなく、
あえなく敗退した身である。

この後、やむなく大手の企業に中途入社する為に、コンピュータの専門学校に一年通った後、
何とかこの当時は大手の音響・映像のメーカーに中途入社できたのは、1970〈昭和45〉年の春であった。
その後、この会社の音楽事業本部の大手レーベルが、外資の要請でレコード専門会社として独立し、
私はこのレコード専門会社に転籍させられた。

そして、このレコード専門会社の情報畑、管理畑などを含め35年近く奮戦してきたが、
この間、音楽業界は、1998年に売上の主軸となるCDがピークとなり、
この少し前の年から各会社は総合見直しとなり、会社間の統廃合もあり、人員削減も行われはじめ、
リストラ烈風となった。
そして私の勤めた会社も同様に、早期退職優遇制度の下で、上司、同僚、後輩の一部が業界から去ったりし、
人事異動も盛んに行われたりし、 私も50代のなかば、取引先の物流会社に出向を命じられ、
この中のひとつの物流センターに勤務した。

私は本社に30年近く勤め放り出され、私でも失墜感もあり都落ちの無念さを感じたが、
半年後から何とか馴染み、精務した。

この間、出向先の物流会社も大幅なリストラが実施されたり、
私が30年近く勤めてきた出向元の会社でも、リストラ烈風となる中、
私の同僚、後輩の一部が定年前の退社の連絡、或いは葉書で挨拶状を頂いたりし、
私は出向先で2004〈平成16〉年の秋に定年退職を迎えたのである。

そして、私は出向身分であったので、何とか烈風から免れたのも事実であり、
定年前の退社された同僚、後輩に少し後ろめたく、
退職後の年金生活に入った理由のひとつとなった。


2004〈平成16〉年の秋に、定年退職となり、その後は年金生活を始めて、
家内の日常のペースを出来る限り、乱したくないので、決意して実行してきた。

サラリーマンの現役時代の私は、もとより我が家の収入の責務があるので私なりに奮闘し、
家内は結婚して3年を除き、専業主婦の身で、洗濯、掃除、料理、買い物などしたり、
親族の交際も含めて、我が家の専守防衛長官の責任を果たしてきた。

具体的には、年金生活でも家内は殆ど従来通りしてもらい、
その間のささやかな息抜き・・趣味ごとを邪魔にするのは、
まぎれなく天敵と私は確信を深めていた。

そして一日、少なくとも一回は外出し、家内の自由な時間を作ることと思い、
せめて日常の買物ぐらいはと思い、買い物の担当を引き受け、独りで買物をしたりし、
その前後、独りで散策などをしている。

このように家事に関しては、恥ずかしながら殆どしてこなく、
ときおり庭の手入れは、現役時代から私の専任者となっているぐらいである。


日常は私は、毎日のように独りで最寄のスーパーに買物に行ったり、
或いは駅前までの片道徒歩20分ぐらいのスーパーに行ったりし、ときおり本屋に寄ったりしている。
何かしら私は根がケチなせいか、路線バスに乗るのことなく、ひたすら歩いたりしている。
その後、自宅から数キロ以内の遊歩道、小公園などを歩き廻ったりし、季節のうつろいを享受している。


そして時折、小庭の手入れをしたり、友人と居酒屋など逢ったり、
家内との共通趣味の国内旅行をしたりしている。

日常の大半は、随筆、ノンフィクション、小説、近代史、総合月刊雑誌などの読書が多く、
或いは居間にある映画棚から、20世紀の私の愛してやまい映画を自宅で鑑賞したり、
ときには音楽棚から、聴きたい曲を取りだして聴くこともある。

もとより年金生活を過ごすと、何かと身過ぎ世過ぎの日常であるので、
日々に感じたこと、思考したことなどあふれる思いを心の発露の表現手段として、
このブログのサイトに綴り投稿するのが、生きがいのひとつとなっている。

我が家は年金生活なので、原則として厚生年金とわずかな企業年金の年金支給額で平素の生活を過ごし、
国内旅行、冠婚葬祭、そして耐久品などの購入は、
程ほどの貯金を取り崩して過ごしているので、ごくありふれた年金の家庭であると思ったりしている。


このような年金生活を過ごしているが、何よりも贅沢な時と感じたのは、
定年した後、年金生活を始めて、独りで近所の遊歩道を散策したりすると、
このように自由に散歩できるなんて、許されても良いのかしら、
と定年直前までの何かと多忙期を思い重ねたりし、戸惑いながら甘受したりした。
                


そして自宅の小庭の雑木の四季のうつろいを眺めたりし、
朝の陽射し、昼下りのひととき、そして夕暮れ時に、
ゆっくりと時を過ごし、苦楽の激しかった過ぎ去った日々に愛惜を重ねながら、微苦笑したりしている。
               

或いは国内旅行を幾たびか重ねてきたが、殆ど平日の多くを利用してきたので、
働いて下さる現役の諸兄諸姉に申し訳ないと思いながら、
ゆったりと訪れた地を散策したりし、甘受したりしている。
               

このような思いで私は年金生活を享受しているので、
『もし過去に戻れるなら、どの頃に戻りたいですか?』の問いには、一秒足らずで、
《 7.戻りたくない 》箇所にクリックしたのである。

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コメント (2)
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