夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

寝たきりなし「ピンピンコロリ」の理想と現実、高齢者の私は真摯に学び、やがて微苦笑を重ねて・・。

2019-01-16 14:45:04 | ささやかな古稀からの思い

先程、ときおり愛読している公式サイトの【 日刊ゲンダイ 】を見ていたら、
『 医師が提言 寝たきりなし「ピンピンコロリ」の理想と現実 』と題された見出しを見たりした。

私は東京の調布市に住む74歳の年金生活の身であるが、
やはり晩年期は、安息に過ごして、あの世に旅路たい、と願っているので、
今回の《 寝たきりなし「ピンピンコロリ」の理想と現実 》を学びたく、記事を精読してしまった。

この記事は、公式サイトの【 日刊ゲンダイ 】の『ヘルスケア +』に、
2019年1月10日に配信され、無断であるが転載させて頂く。

《・・
寝たきりになって、連れ合いや子供に迷惑をかけたくない。
老後は最期まで元気に過ごし、死ぬ時は静かに息を引き取りたい。
それを理想とする中高年は多い。

そのためにお金をかけて、やりたくもない運動で汗を流し、食べたくもない食事を口にしている。
しかし、お金をかけ、健康に気を使えば、寝たきりなしのピンピンコロリを実現できるのだろうか?

「医療の現実、教えますから広めてください!!」(ライフサイエンス出版)の著者で、
「武蔵国分寺公園クリニック」(東京・西国分寺)の名郷直樹院長に話を聞いた。

              

■ピンピンコロリは東大入学より難しい


「私は350人以上の患者さんを自宅でみとってきました。
寝たきりにならずに、亡くなった人はゼロ。

死ぬ前に短くて数カ月、普通は数年、長ければ10数年寝たきりになります。
それを避けるために、どんなにお金をかけて、健康に気を使っても、逃れることはできません。
ピンピンコロリは、運次第。
東大入学よりも難しいというのが実感です」


ピンピンコロリに次いで、理想とされる老衰死でも、寝たきりは避けられない。

「噛めなくなる」、「飲み込めなくなる」高齢者は、
BMI(体格指数)が亡くなる5年ほど前から落ちていき、2年ほど前になると不可逆的・加速度的に落ちていく。

食事も亡くなる1年くらい前から減っていき、
食べても栄養が体格を維持することに、つながらなくなる。
筋力が衰えるので、普通の生活は困難になる。


そもそも現時点で、寝たきりにならないための努力といっても、確立した方法は存在しない。
少なくとも医学的コンセンサスを得たものはないのだ。


にもかかわらず、自由に動けて意思を伝えられる、
残り少ない時と大切なお金を使って、ピンピンコロリという奇跡を目指し生活するのは
バカバカしいのではないか、と名郷院長は言う。


「私は、子育てや仕事を介して社会的責任を果たし終えた人たちは、
残りの人生を自分の好きなこと、輝けることに費やすべきだと思います。
旅行でも絵でも好きなことをすればいい。

どんなに立派な人であっても、いつかお風呂もトイレも食事も他人の介助なしには、できなくなります。
おむつが手放せなくなり、自分の意思すら伝えられなくなるのです。
亡くなる前の一時期は、それが自然だと今から覚悟すべきです」
              

それは医学データが、物語っている。

2016年のデータによると、日本人の平均寿命は
女性が87.14歳、男性が80.98歳で、男女とも世界一。

健康寿命も、女性で74.79歳、男性で72.14歳である。

2001年の健康寿命は72.65歳、69.41歳だから、健康寿命も延びていることがわかる。
しかし、その一方で寝たきりを含めた不健康だと感じる期間も、また延びている。


「平均寿命マイナス健康寿命イコール不健康寿命と考えると、
2001年では、女性の不健康寿命は12.28歳、男性は8.67歳。
2016年では、それぞれ12.35歳、8.84歳と延びているのです。

この間、喫煙率は大きく低下し、メタボの人も減っています。
多くの人が健康を心がけているのです。

にもかかわらず不健康寿命が延びているのは、
努力して健康的な生活を続けても、不健康だと感じる時期の始まりを先延ばししているに過ぎないからです」

              

■高齢者が必ず病と闘う必要があるのか

高齢者の中には、がんになったらどうしようと心配する方がいる。
しかし、がんの痛みをコントロールできるのなら、
がんで亡くなる方が幸せ、と考える医療関係者は多い。

寝たきり期間が短く、亡くなる直前まで意識がしっかりしているケースが多いからだ。


「“調子が悪いので診てください”と言ってきた80代の男性患者は、
末期がんで数日後に亡くなりました。

子供が小さく、家族や会社への責任がある若い人は、がんと闘わなければなりません。

しかし、子育てを終え、会社を勤め上げた人にとって、がんは悪い病気ではないかもしれません。
例えば、85歳の人が胃がんの早期がんになったとしましょう。

通常、早期胃がんの5年生存率は、50%ほど。
一方、85歳の人の平均余命は6年余りです。
どちらも91歳前後で、半分近くが亡くなる可能性が高い。

そう考えれば高齢者が、必ず病と闘う必要があるのか、
考える必要もあるのではないでしょうか」
              

年を取ってお金がないという人もいるが、
その場合は、国や自治体に堂々と頼ればいいと名郷院長は言う。


「日本国民は憲法により、健康的で文化的な必要最低限な生活を保障されています。
長い間しっかり働き、真面目に税金を納めるなど、義務を果たし、
国に尽くしてきた高齢者は、それをもっと主張していいのではないでしょうか。

人生には運・不運があり、不運にもお金を残せなかった高齢者も、おられると思います。
そういう人は恥じることなく、生活保護制度など公的支援を求めればいいと私は思います。
国や自治体は、そうした高齢者に報いる義務がある。

働いて税金を納めている間だけ、生活を保障してやる、なんてことではないと思います」


健康に生きることは大切だが、人生は、そのためだけにあるのではない。

老後の生活で真剣に考えるべきは、
「自分は何のために生まれてきたのか?」ではなかろうか・・》

注)記事の原文に、あえて改行を多くした。
                            

私は東京の調布市に住む年金生活のまもなく74歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は家内とたった2人だけの家庭である。
そして雑木の多い小庭の中で、古ぼけた一軒屋に住み、ささやかに日常を過ごしている。

ここ数年会社時代の少し先輩、或いは後輩の68歳が、いずれも大病で入退院を繰り返した後、この世を去ったり、
ご近所の私と同世代の知人が、突然に脳梗塞で死去されてきた・・。

こうした中、幸運にも私たち夫婦は、年金生活14年の中で、大病で入院したこともなかったが、
今年は三が日の1月3日の深夜、私は左胸が圧迫され、強く痛みを感じて、
やむなく救急車で循環器専門の病院に8泊9日の入院し、1月12日に退院したりした。

そして私は、死をみじかに感じさせられ
、数か月の先は誰しも解らない、
冷厳なこの世の実態を震撼しながら学んだりしてきた・・。

                            

過ぎし5年前の頃、私は「ピンピンコロリ」は難しい、とネットの記事で学んだりした・・。

がん医療の権威で終末期医療に詳しい大野竜三医師(愛知県がんセンター名誉総長)は、
『・・ピン・ピン・コロリ。それは中高年なら、誰もが願う生き方でしょう。
でも、そう簡単なことでは、ありません。

現実的に60歳以上の日本人がコロリと逝くとしたら、心筋梗塞か、脳出血か、脳血栓かと思いますが、
救急搬送されれば、救命措置が施されるでしょう・・』
と私は学び、苦笑したりした。
          
そして『急性心筋梗塞』の場合は、《“バットで思い切り、胸を叩かれた感じ”、
“熱した鉄棒を、左胸のあたりに、突き刺されたみたいだった”と口にしていた。
・・手足をバタつかせて、もがきながら、救急車内で搬送中に、心肺停止するケースもありました」・・》

このような『急性心筋梗塞』のことを学び、何かと小心者の私は怯(おび)えながら、
勘弁してほしい、と思ったりしてきた。

このような深情を秘めてきた私は、今回の《・・寝たきりなし「ピンピンコロリ」の理想と現実・・》を学びたく、
多々教示された・・。

              

今回の名郷直樹院長の明言、
《・・死ぬ前に短くて数カ月、普通は数年、長ければ10数年寝たきりになります。
それを避けるために、どんなにお金をかけて、健康に気を使っても、逃れることはできません。
ピンピンコロリは、運次第。・・》、

そして《・・残り少ない時と大切なお金を使って、ピンピンコロリという奇跡を目指し生活するのは
バカバカしいのではないか・・・
残りの人生を自分の好きなこと、輝けることに費やすべきだと思います。
旅行でも絵でも好きなことをすればいい。・・》と明言され、私はそうですよねぇ・・微苦笑したりした。

しかしながら《・・健康に生きることは大切だが、人生は、そのためだけにあるのではない。
老後の生活で真剣に考えるべきは、
「自分は何のために生まれてきたのか?」ではなかろうか・
・》と明言されていたが、
余りにも高尚な課題に、私は微苦笑するばかりであった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする