水本爽涼 歳時記

日本の四季を織り交ぜて描くエッセイ、詩、作詞、創作台本、シナリオ、小説などの小部屋です。

分析ユーモア短編集  <63>  チラシ広告

2019年02月01日 00時00分00秒 | #小説

 以前、トイレット・ペーパーの巻き幅(はば)でも話した内容が、分析の結果、新聞のチラシ広告でも言えることが判明した。^^ それはどういった内容か? といえば、国力の減衰(げんすい)に比例している・・ということである。新聞のチラシ広告の場合、20年ばかり以前は印刷されたチラシ広告の裏は印刷されておらず、白紙だった。ところが最近は、ほとんどのチラシ広告が表も裏も印刷されているのである。裏白(うらじろ)のチラシ広告を見つける方が難しいのである。このことは何を物語るのか? と分析すれば、そこには売り手の販売しようとする必死な宣伝意図が見て取れるのである。その必死な宣伝意図(せんでんいと)の深意(しんい)を探(さぐ)れば、消費者の買おうとする購買(こうばい)意欲が衰(おとろ)え、以前ほど売れなくなっているという事実が浮き彫(ぼ)りになってくるのだ。さらにその消費者の購買意欲の衰えの原因を突き詰(つ)めれば、そこには国の経済力の減衰(げんすい)が見え隠れするのである。トイレット・ペーパーの巻き幅の減少と同様に、チラシ広告の裏白の減少は国の経済力の減衰を意味する・・と考えられる訳である。とはいえ、トイレット・ペーパーの巻き幅を意図的に太くし、チラシ広告の裏白な広告枚数が増えたからといって、そう国力が回復するという話でもないのだが…。^^
 とあるスーパーマーケットである。買い物を終えた二人の主婦が話をしている。
「そうですわねっ! 確かに今日のチラシ広告の裏に特売品が出てましたわっ」
「でしょ! うっかり、見過ごすところでしたわっ! 最近は裏側も見ないとっ!」
「ええええ、そうですわねっ! エコとかで、買い物袋もお金がいりますでしょ~~っ!?」
「ですわねっ!」
 二人は話しながら歩き始めた。
 うっかり見落とすところだったのだが、分析の結果、チラシ広告の減少と同様、買い物袋の有料化にも国力の減衰が見え隠れすることを加えたい。^^

                                 


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