前回、日本のマンガ・アニメについて、アメリカは産業利益だけを見ているが、イギリスは文化と精神を見ていると伝えた。イギリスとアメリカでこんなに見方が違うのである。
イギリスはヘーゲルが言った「精神の世界史」を知っているが、アメリカは知らない。アメリカ人は失礼だが教養がない。それから日本人は教養があろうがなかろうが、ともかく文化的魅力の創造と普及を実行している。
日 . . . 本文を読む
10年以上前になりますが、「日本精神が広がっている」と書いたのは、『ロンドン・エコノミスト』である。
今、「ロンドン」が取れて、ただの『エコノミスト』という誌名になっているが、こんなことを書いていた。“ジョージ・ソロス(ユダヤ系アメリカ人の投資家・投機家)にいたぶられてアジアのビジネスマンはみんなアメリカを見るようになったが、しかしアジアの子供は全部、日本を見ている。 . . . 本文を読む
日本ほど自由に多様な文化、思想が花開いた国はない。そして欧米よりもずっと深い。こんなことを言うと、日本人は慎み深いのでとても驚くが、しかし論理的に詰めていくとそうなる。
なぜ日本のほうが深いのか。評論家・谷沢永一さんの「世界文明を三種と見るの説」を採用すれば次のようになる。
思想はどこから生まれてくるか。思想はまず孔子の教え、仏教の教え、イエス・キリストの教えな . . . 本文を読む
日本では紀元700年ごろから高い芸術性を持った時代がすでにあり、その後は武士の時代となる。
武士はもちろん戦争が職業だが、これがまたけっこう文化的である。武士は武力で支配権を確立すると、すぐに文化的になり、戦国時代でもどんどん文化的になっていく。
天皇の権威は武力ではなく文化で、和歌、書、礼儀作法、その他の文化で総本家になっていた。だから、関ケ原の戦いが終わると、その後の武士は . . . 本文を読む
日本の企業がアジア諸国を回ると現地の政府は「日本の工場に来てほしい。我が政府は特別に工場団地をつくりました。許可も便利にいたします。規制もかけません。生活条件は万事アメリカ並みにいたします」といろいろセールストークを言う。
さて、調査に来た中小企業の社長は、それ以外に何を見て判断するだろうか。投資するかしないかを、どこで決めて帰るのか知っているだろうか?
先方の . . . 本文を読む