自分を甘やかしている人は駄目(だめ)だ。自分を甘やかす人は、必ず、人から何かを奪(うば)っているのだ。どこの会社でも、2割の社員が、残り8割の社員の生活を支えている。しかし、支えられているはずの8割の社員は、そのことに気づかず、自分は給料分以上働いているつもりでいる。2割の社員が全社を背負って、黙々(もくもく)と働いているにもかかわらずだ。人から与えられた仕事をこなすのは当たり前だ。人より少なく働 . . . 本文を読む
困ったときには、よくよく考えることだ。他人に答えを期待しても、みんなさまざまなことを言うばかりで、余計(よけい)に振り回されて、進退(しんたい)窮(きわ)まることがある。そういうときには、寝ても覚めても、考えて考えて考え抜くのだ。すると、あるとき、ハッと悟(さと)りのように、答えがひらめくことがある。だが、その答えをも、実行に移したらどうなるか、ジーッと見通すのだ。そうして決断する。素早い行動も必 . . . 本文を読む
人生の出発点はやはり真似(まね)から入った方がよい。お手本があった方が、迷いのときに、逆境(ぎゃっきょう)に際しては強くなる。まずは子供時代は両親がお手本だろう。両親は何が好きで、何が嫌いか。ある事件にどう対応し、ある問題をいかに解決したか。親の言行(げんこう)の砂金の部分を学び取れば、人生を通じての宝の山となるだろう。また、失敗の部分については、自分にもその傾向があると思って、大切な教訓にすると . . . 本文を読む
(お役御免になった勝は龍馬たちを手元に置かず西郷に頼んだ)元治元年十月二十二日、大坂城代は勝に、 「江戸に戻れ」と命じた。勝は、十月二十五日に神戸を出発し、江戸に戻った。勝が着いてすぐの十一月十日、勝はお役御免を言い渡された。役高二千石も取りあげられた。前に住んでいた赤坂氷川の屋敷に謹慎することになった。こうして、勝海舟の、海を中心にした活躍時代は終わりを告げた。その志は坂本龍馬に引き継がれる。し . . . 本文を読む
坂本龍馬における“人間術(人間関係)”の特色は、「相手が持っている、他人を幸せにする力を発見し合う」ということだった。人間関係は、1対1、あるいは1対複数、さらには個人対組織の関係になることもある。もちろんどんなに人間の輪が広がろうともその土台になるものはあくまでも人間対人間の関係である。龍馬はその生涯を通して、「敵の中に味方つくる」ことに専念した。直接的な自分の敵を味方に . . . 本文を読む