ピアフ

中日劇場で大竹しのぶさん主演のミュージカル「ピアフ」を観て来ました。

初演の時から気になっていた作品ですが、やっと土日に名古屋で公演があって行く事ができました。



久しぶりの中日劇場は満席状態、これも珍しいけれど、客層がいつものミュージカル公演とはちょっと違う感じ。

年齢が少し高めで男性も多く感じられました。


舞台の方はとにかく大竹さんのピアフのパワーが凄い。

特別に歌が上手いとか声量があるとかではないのですが、心の叫びというか魂の叫びというか、ピアフの実像が投影されていると感じられるのです。

とても肯定できる生き方ではないのだけど、挫折から前へ一歩踏み出す力は凄いと認めざるを得ないです。

ピアフの幼馴染を演じる梅沢さんと大竹さんのコンビは絶妙で素晴らしい。

お二人を観ているとこまつ座の公演を思い出してしまうのですが、この作品を演出されている栗山さんがこまつ座の演出もよくされているので、ちょっとこまつ座っぽいと思えるところもあったりしました。

ピアフをめぐる人々を演じる方々もそれぞれに輝いていて大竹さんのパワーに負けていない所が素晴らしく、良質の舞台を作り上げている要因となっていると感じました。


今年の公演はこの中日劇場での公演が大千秋楽との事。

鳴り止まない拍手に笑顔で手を振る大竹さんは、もう、いつもTVなどで見られる大竹さんに戻っているように見えました。


美輪さんのピアフも凄かったのですが、大竹さんのピアフも記憶に残る舞台になりました。