川塵録

『インテグリティ ーコンプライアンスを超える組織論』重版出来!

コンプラを変え,会社を変え,日本を変える!

被害者最強の世の中

2024年12月17日 | 社会・時事など
今は、被害者が最強。

被害者になれば、ある意味、勝つことができる。

被害者が、強者のポジション。

しかし。

80年前は違った。

昔は、被害者ぶったら、潰された。

被害者は、弱者だった。

だから、必死で、弱くないふりをした。強がった。

例えば。

アメリカの戦時中の大統領、フランクリン・デラノ・ローズベルト(FDR)は、障がい者だった。ポリオ。

車椅子に乗っていた。

でも、被害者ぶらなかった。

決して、同情を求めなかった。






あの時代、みんなが簡単に被害者になった。

疫病。結核。戦争。

生が軽かった。簡単に人は死んだ。

いとも簡単に、みんながすぐ「犠牲者」になった。

だから、犠牲者・被害者の希少価値がなかった。

みんなが、全員、被害者みたいなもの。時代の被害者。

だから、同情を求める被害者なぞ、いなかった。

いや、大変なのはお前だけじゃないぞ。

そう思われていたから。






ーーーーーー

今は違う。

豊かになった。死ななくなった。恵まれた。

だから、「被害者」に、希少価値が出てきた。

だから、「被害者ポジション」を取ることで、社会的優位に立てるようになった。

俺に同情しないお前らはクズだ! 非人間的だ! 的な。

「少数者へのエンパシーがない」ことを攻撃材料として。

ーーーーーー

この、「豊かになると、被害者に希少価値が出るから、重宝される」風潮、つまり、「被害者最強」の勢いは、やむことはない。

これからもっと豊かになっていくから、、、




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