◎◎ ドル・円は小幅高、米株安や人民元下落でドル買い圧力-104円台後半
小宮弘子
△△ 東京外国為替市場のドル・円相場は小幅高。大統領選前の米経済対策合意期待の後退などから米株価指数先物が下落し、リスク回避圧力がくすぶる中、中国人民元の下げに伴うドル買い圧力も加わり、水準を切り上げている。
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市場関係者の見方
¤¤¤⇨ あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- 人民元の基準値が予想より若干元安方向に決められたため、元売り・ドル買いとなり、ドル・円が一番反応した
- 新型コロナウイルスの感染拡大が進んでいることや米追加財政の話も選挙前は難しいということで、米株が東京時間に売られているため、地合い的にはリスクオフのドル買い
- 日経平均はほぼ横ばいなのでドル・円は下にも行きづらい環境だが、リスクオフ材料が多い中では円買いにもなりやすいので、105円は重いだろう
¤¤¤⇨ りそなホールディングス市場企画部の梶田伸介チーフストラテジスト
- きょうから始まる中国の5中総会(第19期中央委員会第5回総会)では人民元に対する姿勢が注目。国際化ということである程度の人民元高容認を意識した動きになるとやや円高に振れやすい可能性はあるが、当局も急激な元高は望んでおらず、明確に元高を容認することはないだろう
- 中国の動きのほか、米大統領選に向けた思惑などが入れば若干動きは出てくるだろうが、今週もドル・円は104円台でのもみ合いとなりそう
□■ 背景
- 中国人民元の中心レートは1ドル= 6.6725元、予想中央値は 6.6711元だった
- 中国共産党は26-29日開催の5中総会で、2021-25年の第14次5カ年計画を検討する
- ペロシ米下院議長とメドウズ米大統領首席補佐官は25日にそれぞれCNNの番組に出演し、経済対策交渉の行き詰まりで相手を非難
- 米国では24日までの24時間で新たに8万5317人の新型コロナ感染が確認され、2日連続で過去最多を更新。イタリアやフランスも新たな感染者が過去最多を更新し、スペイン政府は全国的な外出禁止令を発表
- 米株価指数先物は26日アジア時間の取引で下落。日経平均株価は上昇して始まったが失速し、前週末比2円安で午前を終了