◎◎ 〔マーケットアイ〕外為:ユーロが1週間ぶり安値に下落、ECBの口先介入が奏功
2020/09/03 16:17
[東京 3日 ロイター] -
<16:14> ユーロが1週間ぶり安値に下落、ECBの口先介入が奏功
▼▼ ユーロは現在1.1809ドル付近。一時1.1789ドルまで下落し、8月27日以来1週間ぶり安値を付けた。前日の弱いドイツの経済指標に加え、欧州中央銀行(ECB)によるユーロ高けん制の口先介入が奏功しているという。
¤¤¤⇨ 英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、欧州中央銀行(ECB)の高官がユーロ高を懸念していると報じ、これを手掛かりにユーロが売られている。
FTによれば、ECB高官らは、ユーロ高が継続すれば、ユーロ圏の輸出を抑制するほか、国内物価を押し下げ、さらなる金融刺激策を導入する必要に迫られることを案じている。
¤¤¤⇨ 市場筋によれば、ECBのレーン専務理事兼主任エコノミストも最近、同様の懸念を表明したという。
¤¤¤⇨ ユーロは1日に1.2014ドルと2018年5月以来、2年4カ月ぶりの高値をつけたが、その後、ユーロ高は急に失速し、現状は「急失速後の後遺症」(外為アナリスト)との指摘も出ている。
◑◑⇨ また、投機筋によるユーロロングが相当程度まで膨らんでいることで、ユーロの潜在的下落余地は大きいとみられる。
IMM通貨先物の非商業(投機)部門の取組によると、8月25日時点のユーロのネットロングは21万1752枚と過去最大級の規模に達している。
¤¤¤⇨ 市場では「独経済指標にかげりが見え始めていることやECBの口先介入をきっかけに(ユーロは)勝ち組から転落する可能性もある」(前出のアナリスト)という。
2日に発表された7月の独小売売上高指数は、実質ベースで前月比0.9%低下と予想外に低下し、第3・四半期のドイツ経済が消費主導で力強く回復するとの期待に水を差す格好となったことがあるという。[nL4N2FZ1QK]
<15:25> ドル106円前半で伸び悩み、明日の米雇用統計への不安大
◑◑⇨ ドルは106.25円付近。対ユーロでのドル高の勢いを借りて、106.33円まで上昇したが、目下伸び悩んでいる。
▼▼ ユーロは1.1804ドル付近。一時1.1795ドルまで下落した。
ユーロ安にもかかわらず、ドルが伸び悩む背景には、明日の米雇用統計に対する不安感もある。
¤¤¤⇨ 「雇用統計が悪ければ、米長期金利が低下し、ドル売りが加速しかねない。米労働市場の回復が失速すれば、米国の格差問題に焦点が集まり、大統領選を巡る不透明感が一段と高まるだろう」(外国銀)との声が出ている。
⇨⇨ ロイターが行ったエコノミスト調査によると、4日に発表される8月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が140万人増、民間部門雇用者数は126万5000人増と予想されている。
△△ 米長期金利は現在、0.6608/6575%の気配。前日ニューヨーク市場の午後5時05分時点の0.6477%から上昇している。
▼▼ 一方、2日に企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とムーディーズ・アナリティクスが発表した8月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数の伸びが42万8000人と、ロイターがまとめたエコノミスト予想の95万人を大きく下回った。[nL4N2FZ39Q]
■■ 新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、財政刺激策の効果が薄れる中、労働市場の回復が失速しつつあることが裏付けられた。
<14:17> ドル106円前半で強含む、ユーロ/円の下落が重し
◑◑⇨ ドルは106.31円まで上昇し、前日ニューヨーク市場の戻り高値(106.30円)を上抜けた。
¤¤¤⇨ 「はずみで106円半ばまで上昇してもおかしくないが、ユーロ/円で円高が進行していることや、106円半ばから後半では安倍首相が辞意を表明した際に短期筋が保有していたドルロングの処分売りがあると考えられ、ここからの大幅高は厳しそうだ」(外為アナリスト)という。
▼▼ ユーロ/円は午前の高値125.91円から125.47円まで下落した。
英フィナンシャル・タイムズ(FT)が先ほど電子版で、欧州中央銀行(ECB)高官らがユーロ高を懸念していると報じたことを手掛かりに、午後の取引ではユーロ安が進んでいる。
▼▼ ユーロ/ドルも午前の高値1.1857ドルから1.1804ドルまで下落した。
¤¤¤⇨ 安倍首相が辞意表明をした8月28日にドルは106.94円付近から105.20円まで大幅に下落した。
当日のドル安/円高は急だったため、海外短期筋はコストが106円後半のドルロングを今も保有しているとみられ、ドルが同水準に近付くとロングの巻き戻しが出やすいと予想される。
<13:43> ユーロ1.18ドル前半に下落、ECBがユーロ高を懸念との報道で
▼▼ ユーロは1.1809ドル付近。午前の高値は1.1857ドルだった。
★★ ユーロ/円も午前の高値125.91円から125.54円まで下落した。
¤¤¤⇨ 英フィナンシャル・タイムズ(FT)は、欧州中央銀行(ECB)の高官がユーロ高を懸念していると報じ、これを手掛かりにユーロが売られているという。
FTによれば、ECB高官らは、ユーロ高が継続すれば、ユーロ圏の輸出を抑制するほか、国内物価を押し下げ、さらなる金融刺激策を導入する必要に迫られることを案じているという。