◎◎ 東京の星空・カレンダー・惑星(2020年10月)概要
10月に入ると、日の入りの時刻が日を追うごとに早くなっていきます。今年の中秋の名月は10月1日で、翌2日が満月となります。6日には真夜中の空で存在感を放っている火星が地球に最接近となります。14日頃にはくじら座の変光星ミラが明るさの極大を迎えます。22日、23日には日の入り後の南の空に見えている木星、土星に月が近づきます。31日は10月2回目の満月です。31日の満月は、今年、地球から最も遠い満月です。
東京の星空
カレンダー(10月)
1日 | 中秋の名月 |
2日 | 満月/水星が東方最大離角 |
6日 | 火星が地球最近(約6,207万キロメートル、視直径22.6秒角、マイナス2.6等) |
8日 | 寒露(太陽黄経195度)/このころ、10月りゅう座流星群が極大(見頃は8日の夜のはじめ頃。1時間に3個程度。条件が良い) |
10日 | 下弦/このころ、おうし座南流星群が極大(見頃は10月10日頃から20日頃までの夜半頃。1時間に2個程度) |
14日 | 火星が衝/水星が留 |
17日 | 新月 |
20日 | 土用の入り(太陽黄経207度) |
21日 | このころ、オリオン座流星群が極大(見頃は極大を中心とする4~5日間の未明。1時間に5個程度。条件がたいへん良い) |
23日 | 霜降(太陽黄経210度)/上弦 |
26日 | 水星が内合 |
31日 | 満月(2020年最小の満月) |
流星群の極大日、時刻は、IMO(International Meteor Organization/国際流星機構)の予報をもとに掲載しています。流星群の流星出現個数は、見頃の時期に、天の川が見えるような暗い空で一般の方が観察したときに、1時間あたりに見られる最大の流星数の目安です。街明かりの中で観察したり、見頃でない時期に観察したりした場合には、数分の1になることがあります。反対に、空の条件や観察者の熟練度などによって、数倍の数の流星を見ることができる場合があります。
惑星
- 水星
- 日の入り後の西の低空に位置しています。2日に東方最大離角となりますが、東京での日の入り30分後の高度は5度に届かず、観察は難しいでしょう。26日に内合となり、以後は日の出前の東の低空に位置するようになります。
- 金星
- 日の出前の東の空で明るく輝いています。明るさは、マイナス4.1等からマイナス4.0等。
- 火星
- うお座を西に移動(逆行)しています。6日に地球最近、14日に衝となり、観望の好機を迎えます。真夜中の南から南西の空に見え、明るさはマイナス2.5等から、衝の前後はマイナス2.6等に達し、下旬にはマイナス2.2等になります。
- 木星
- いて座を東に移動しています(順行)。宵の南から南西の空に見え、明るさは、マイナス2.4等からマイナス2.2等。
- 土星
- いて座を東に移動しています(順行)。宵の南から南西の空に見え、明るさは、0.5等から0.6等。
(参照)暦計算室ウェブサイト:「今日のほしぞら」では、代表的な都市の星空の様子(惑星や星座の見え方)を簡単に調べることができます。こよみ用語解説の天象の項では、最大離角、衝、合、留などの惑星現象の用語について解説しています。