こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「それでも  わたしは 山に登る」

2015-10-16 17:25:34 | 読書
長野市での都市問題会議の基調講演が、登山家・田部井淳子さんだった。

高校時代、山岳部に3年間 籍をおき、週末と長期休みはひたすら山へ通った。学生時代を含めて6年間は、松本で目の前に北アルプスの峰をながめて暮らした。

大阪に来てからも、仕事の仲間と一緒に関西近郊の山に毎月のように足を運んだ。


今も忘れらない山を、時折、思い出すことがある。

そんな私にとって、世界最高峰のエベレストに女性で初めて足跡を刻んだ田部井淳子さんという人は、憧れの人だった。

長野での講演と、この本で「憧れの人」は「心から尊敬する人」になった。


講演で、3・11以降、田部井さんの故郷、福島を訪ね、被災者を励ますハイキングをずっと続けてきたこと、「被災した東北の高校生を富士山へ」のプロジェクトを立ち上げ毎年続けてきたことを生き生きと語られた。「怖いもの知らずの女たち」と自称する仲間達とシャンソンのコンサートを開いたことも。けれど、それら全てが、田部井さん自身のガンの再発、「余命3ヶ月」の宣告、治療、副作用との闘いと同時進行だったことには、一言もふれられなかった。

まえがきの結びの言葉

「歩けるうちは歩いておく。生きているうちは1秒でも楽しく、やりたいことをやって生きぬけたい。・・・山に行く女も病にかかります。しかし、かかっても歩き、登り、歌い、食べ、笑い、故郷のために少しでも力になりたいと思っているのです。」



著者;田部井淳子

発行所;文藝春秋
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