こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

図書館裁判の判決文を読む

2022-08-28 17:49:38 | 図書館問題

図書館裁判の報告集会でした。

青少年ホームの1階集会室に、原告団に参加した人だけでなく、関心を持って見守ってくださった方々が集まりました。

当初から関わってくださった弁護士さんから、「よくある住民訴訟で、オンブズマンの活動をしている人が誰か一人で提訴するというのではなく(「それが悪いということではもちろんない」と断りながら)、図書館を利用してきた人たち、図書館を愛する人たちが、想いをもって集まった運動だった」と、評価してくださったのは嬉しいことでした。

 

8月25日の大阪地裁の判決で裁判官が読み上げたのは、「主文」だけでした。

原告の訴えのうち、「公金の支出の差し止めを求める部分を却下」、「その余の請求を棄却」。

 

「主文」に続く「事実及び理由」という30ページにわたる文書が報告集会の資料として参加者に配られました。

 

ほとんどが、これまで議会答弁などで繰り返し聞かされてきた「市民参加の手続きは充分」という行政の言い分を、なぞったものだが、その中でも、特に以下の点で裁判官の見識を疑う。

 

その1,「被告の主張」として以下。やや長くなるがそのまま引用する。

「本件において、公共施設基本計画のうち市立図書館に関する部分を、図書館基本構想の内容に変更することは、参画推進条例8条1項1号の「市の基本構想(中略)その他基本的な事項を定める計画の策定または変更」に該当するが、上記変更が行われたのは、市教育委員会が図書館基本構想を決定した平成31年1月30日である。これに先立ち、泉大津市は、整備検討委員会を設置して同委員会による審議を経たほか、・ワークショップ、アンケート、パブリックコメントの各手続きを実施しており、参画推進条例8条1項には違反しない」

下線を引いた部分、「上記変更」は、「平成31年1月30日」にも行われていない。

その後も、いまだに行われていない。

「計画」そのものは、一字一句変更されていない。

「計画」を変更することなく、「計画」とは違う事業が進められてきた。

「計画」とは、それほど軽いものなのか?

何度も問うてきたところだ。

 

その2,「計画」の策定過程について。

「当裁判所の判断」として「認定事実」のなかに書かれていることの中から。

「泉大津市は、平成29年6月・・・・公共施設基本計画を策定した。」

次のページに、「部長会議における基本方針の決定」という項目がある。

これも引用する。

「部長会議においては、平成29年4月以降、市立図書館の整備の手法について、泉大津市の職員から駅前移転に関する提案があったことから、駅前移転を念頭に置いた検討が始められた。そして、公共施設基本計画において想定されていた市立図書館と南公民館の建て替え・複合化は、適切な移転先候補地が見当たらない上、公民館利用団体との調整に時間を要すると見込まれ、実現可能性が低いと考えられたことなどから、同8月3日の部長会議において、市立図書館の駅前移転を内容とする基本方針が決定された。」

この「部長会議の決定」について、「最終決定されたということではなく、・・・一定の方針が内部的に決定されたものにすぎない」としている。

 

一方では「複合化・建て替え」を市が策定した「計画」に掲げ、一方ではその「計画」の成案化を待たずに「適切な移転候補地が見当たらない。実現可能性が低い」として、駅前ビルの賃貸による移転へと動き出す。

 

裁判の過程で、市の職員を証人として招致し、証言を求めることによって明らかになったのは、仮に「内部的な決定にすぎない」という主張を認めるとしても、あまりにも市民を欺く不誠実な姿勢ではないか。

 

「内部的な決定」だとしても、数年かけた「計画」成案化の最終段階で、「実現可能性が低い」と考えるなら、他の「実現可能性が高い」として検討を始めている案について両論を示すこと、両論の比較検討ができるだけの情報提供をすることを、政策決定過程への市民参加として、参画と推進の条例は求めているのではなかったか。

 

「参画と推進の条例」を、多くの市民の皆さんにもう一度読んでいただきたいと思う。

 

報道によれば「全国民が反対しても閣議決定で国葬はできる」と内閣法制局に言わしめる(野党ヒアリング)ようなこの国で、地方自治の現場から民主主義とは何かを問うていきたいと思います。

 

長くなりましたが、読んでくださってありがとうございました。

 

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図書館裁判報告集会

2022-08-25 22:53:21 | 図書館問題

「図書館駅前移転の政策決定のプロセスに疑義あり!」と市民56人の原告団で大阪地裁に提訴してから2年余。

今日はその判決の日でした。

結果は「棄却」。

ワークショップに参加した方々の多くが「アンケート」に応えて、率直な思いを書いてくださいました。

それらは裁判官には届かなかったのか?

 

8月28日(日) 午前10時~

勤労青少年ホーム1階集会室で、図書館裁判報告集会が開かれます。

主催は、泉大津の図書館をよくする会

「住民自治、市民参加って何?」

興味のある方、ご一緒にご参加ください。

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図書館シープラはどこへ向かうのか?

2022-07-12 22:58:29 | 図書館問題

図書館協議会を傍聴しました。

 

前回も、たまたまその日の朝に市役所ロビーの掲示を見て、急遽傍聴しました。

今回も、たまたま前日の夜、友人が知らせてくれて、急遽、予定を変更して傍聴しました。

市のホームページにも、広報にも、会議開催のお知らせはなかったと思います。

傍聴席も、傍聴者用の資料も用意されていましたが、開催の告知がなければ、傍聴することはできません。

公開を前提とした会議であれば、そう苦労しなくても一般の市民が知ることができるようにして欲しいと思います。(と、静かに言いますが、実は相当怒ってます)

 

会議の内容は、2時間たっぷり充実したものでした。

委員のお一人が「ここにくると勉強になります」とおっしゃっておられましたが、傍聴していても、勉強になります。予定を変えて、少々無理をして傍聴してよかったと思います。

 

市民公募の委員さんも、しっかり発言してくださっていました。

「読書に関わる様々な市民団体があり、旧図書館で活動していた。そういう人たちの力も発揮していただいて、講座やイベントの開催も考えて欲しい」という提案は、私自身の思いでもありました。

 

今年度の事業予定が議題のひとつでした。

数多くのイベントの企画一覧が資料で掲載されていましたが、どんなコンセプトをもって、どんなプロセスで企画されたのか?よくわかりません。

「何をしたいの?」という???が頭の中に渦巻きます。

 

私が一貫して、図書館法では努力義務であって、必置ではない図書館協議会の設置を求めてきたのは、図書館の運営が市民にとって開かれたものであって欲しいと思うからでした。

年度ごとの「事業計画」をオープンなものにし、そして市民目線で検証しながら、充実させていく。市民が創り、育てる、文字どうりの「知の拠点」として。

 

今日示された「事業予定」というのは、「2022年度企画」の一覧だけ。

今日のタイトルを、「シープラはどこへ向かうのか?」とした所以です。

 

「旧図書館の方が読みたい本があった。」という声も一人ならず聞いています。

「カードを作ったけれど、2度と行かないと思う」という声もあります。

蔵書整備の方針について、一行の記述もなく、配布された資料が不備なのではないか?と思いましたが、そうではなかったようです。

 

「子どもの読書活動推進計画」についても、テーマのひとつでした。

「考え方」として、書かれたペーパーの中に、以下の記載がありました。

「・・・家庭には『家読』を推進し、家庭での絵本や読み聞かせに週1回以上取り組むことや親子読書を一日30分取り組むなどを目標としその割合の変化を指標とする」

 

親の長時間労働、ワンオペといわれる現実、家族が食卓を一緒に囲むことが難しい現実がある。そういう家族にも、日々の慌ただしさの中でも、だからこそ子どもと一緒に絵本を楽しむひとときを持って欲しい。けれど、「週1回以上」「1日30分」と、「計画」に書くことで何かが変わるのだろうか?

「割合の変化」をどうやって検証するのか?

委員から「家庭のなかの事に介入することには慎重であるべきでは??」「図書館行政の役割は『本に親しむ環境』を整える事」という趣旨の発言がありました。もっともだとと思いました。

 

読書の喜び、1冊の本との出会いは、生きる喜びのひとつ。大変大きな要素だと私は思っています。

たくさんの子ども達に、その楽しさを経験して欲しいと思うので、チャンスがあれば、子ども達と絵本をつなぐ活動にも参加してきました。

けれど、何を生きる喜び、生きる力とするのかは、押し付けるものでも、押し付けられるものでもない。

「本に親しむ環境を整える」という委員の発言に深く共感し、そのために何ができるのか?何が足りないのか?を考えていきたいと思った今日の傍聴体験でした。

 

 

 

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図書館協議会を傍聴

2022-03-22 23:22:16 | 図書館問題

朝、市役所に行って、今日の午後、第1回の図書館協議会の会議が開かれることを知りました。

市役所のロビー、受付の横に公開で開催される審議会などの開催予定を知らせる掲示があります。

そういえば、予算委員会で今年度中の開催の予定を聞いた記憶があります。日時までは覚えていませんでしたが。

 

急遽、他の予定を変更して傍聴することにしました。

場所は図書館内の多目的室。

 

「傍聴は先着5名」ということですが、この会議の開催はどこで告知されたのでしょうか?

市のHPには見当たらないようでした。

 

委員は7人。学識経験者、社会教育関係者、学校教育関係者、そして市民公募の委員が一人。

2時間の会議時間の中で、最初に館長さんの案内で館内をぐるっと一回り、傍聴者も一緒に見学。

そして「子どもの読書活動推進計画の策定について」「所蔵資料のデジタルアーカイブ化について」「まちぐるみ図書館の推進について」のテーマで、審議。それぞれの見識のある委員の皆さん発言が続き、傍聴してよかったと思う一方で、全てが「時間切れ」で終わったように感じました。

協議会の開催は年に2回とのこと。次回はいつになるのでしょうか?

 

図書館協議会の設置を、議会でもパブリックコメントでも求め、期待していましたが、「ちょっと違うな」という感じが残りました。

予算委員会で「図書館運営への市民参加の窓口として図書館協議会の開催に期待する」と言いました。「図書館構想」をつくる検討委員会の中での、次のような委員長の発言を思い起こします。検討委員会の会議録から引用しておきます。

2019年 3月28日 第4回 図書館整備検討委員会 

中川委員長: パブコメの意見でも触れられているが、図書館協議会については、図書館法では、図書館長の諮問機関になっていて、必置機関ではないが、これがないと住民参加の図書館ではないと思っている。

もう一つの観点からいうと、図書館は純粋な社会教育機関なので教育施設である。小中学校の校長先生の代表は、必ず協議会に入ってないといけない。幼稚園、認定こども園などの代表も入ってもらうべき。学識経験者が全てカバーできればよいが、そういうわけにもいかない。構成メンバーについては行政でしっかりと検討していただきたい。豊中市であれば、大阪府子ども文庫連絡会が必ず入っている。読み聞かせのボランティアは、ブックスタート事業に関するかけがえのない人的資源である。協力がなければブックスタートなどできないため、市民が作っているボランティア組織に入ってもらうことを条件にするのもよい。他は、子育て期のお母さんの代表がほしい。高齢者の代表を入れるのもよい。勤労階級、働き盛りの忙しい人、社会教育では一番意見を聞けていない。勤労サラリーマンにとって公立図書館は来るなと言われているようなものであり、休館日などについても例えば近隣市とずらすなど、意見をもらうとよい。議論する場として、図書館協議会がいると思う。

 

 

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「図書館裁判」傍聴

2022-02-18 20:23:42 | 図書館問題

住民訴訟として「市立図書館の駅前移転のプロセスに疑義あり」とおこした裁判の公判が大阪地裁で行われ、傍聴した。

「駅前移転計画」が、どこで、どのように発案され、市としての意思決定がされたのか?

市が「庁議(部長会議のことを情報公開の資料で、このようにあらわしている)で決定した」として、駅前ビルの所有者と交渉を始めてから、その「決定」が、議会や市民に知らされるまでの半年間もの期間があるのはなぜなのか?

等々の疑問を解明するために、当時の総合政策部長を証人として要請し、今日は証人尋問が行われた。

原告代理人の弁護士の主尋問では、主に、2017年8月の「庁議決定」の前後の経過について、詳細に質問された。

「図書館と南公民館の建て替え・複合化」という「公共施設適正配置基本計画」が、成案となったのは2017年6月。

何年もかけて策定し、ようやく成案となる「計画」が示される直前の時期に、市民には見えないところで「計画」とは全く違う方向に向かって、具体的な動き、施設所有者との交渉を始めていたということ。

施設所有者との交渉を先行し、2018年度の初めに「駅前移転を視野に入れ・・・」と、あたかも「選択肢のひとつ」であるかのような言い方であったが、実はその前にも後にも「駅前移転」以外の選択肢については検討された形跡はない。

「政策決定の主要なプロセスから市民が排除されている」、「泉大津市参画及び協働の推進に関する条例違反」というのが、私たち原告の主張だ。

 

被告代理人弁護士が「図書館条例」について質問していた。

「図書館条例があること」「条例には、図書館の設置場所が明記されていること」「条例が制定されたのは昨年6月議会」「条例は全会一致で可決」・・・と、市と市議会のホームページを見れば、すぐにわかる疑問の余地のない事実について、この条例制定について関与もしていない証人に質問し、いちいち確認する意図は何なのだろうか?

「図書館は駅前に設置することを、最終的に決めたのは議会。その議決に、原告団に参加している3人の議員も含めて、全会一致で賛成している」とでもおっしゃりたいのか?と勘ぐってしまう。

図書館法10条は「公立図書館の設置に関する事項は、当該図書館を設置する地方公共団体の条例で定めなければならない。」としている。

図書館が「市立図書館」として存在するためには、「条例」は不可欠。

「図書館条例の全部改正」が議会に上程された昨年の6月。すでに旧図書館は「休館」という名目で図書館としての機能を失っている。駅前移転にいかに疑義を唱えようと、市立図書館は現に、駅前にしかない。泉大津市が図書館を持つためには、その条例を成立させる以外に選択肢はない。だから条例に、私たちも「賛成」した。

 

昨日も、駅前図書館に行った。

そして、本を1冊借りた。

私たちの図書館は「駅前」にしかない。

それでも、この裁判を続けるのは、ここにいたるプロセスに認めがたい住民自治の蹂躙があると考えるからだ。

 

読みにくく、長い文を読んでくださってありがとうございました。

 

 

 

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駅前図書館シープラ

2021-09-26 23:53:03 | 図書館問題

9月1日にオープンした駅前の図書館にについて思う事。

 

まず「良いところ」。

1,書架が、一般的な図書館より低く、圧迫感がない。一番上でも「目の高さ」(身長の低い私でも)で、見やすい。

2,椅子がたくさん。「席とり」に苦労しないのはいいです。

3,「ビルの4階で窓のない図書館」をイメージしていましたが、2か所、大きなガラスの自然の光が入るスペースがあって、思いのほか明るい。

4,駐車場3時間まで無料。

これは助かります。ただし地下駐車場からエレベーターがどこにあるのか、大変わかりにくい。「マツゲン」の売り場に入って店員さんに聞かないとわからない。決算委員会での森下議員の質問に、「施設所有者に表示を要望している」とのことなので、いずれ改善されることを期待します。

 

次に「ちょっとどうなん?」と思うところ。

1,段差がたくさん。

車椅子でも使えるトイレはあるものの、「車椅子利用者を想定していないのだろうか?」と思います。

ユニバーサルデザインとは言い難い。高低差がスロープになっている部分がありますが、ぐるっと回るとガタっと段差。

 

2,本が少ない。

広いフロアに並んだ書棚の多くがガラガラです。

「これまでの図書館の倍、15万冊」と広報に何度も書いていました。昨年の市長選挙でもずいぶんアピールされてました。決算委員会の質疑を聞いて、なんと「開架図書11万冊、閉架図書1万8千冊」と聞いて、びっくりすると同時に「やっぱり!」。

「このことを知りたい」「この作者の本が読みたい」と思った私の願いは、ことごとくハズレ。後日、高石の図書館に行きました。

閉架を含めても12万8千冊。 これまでの図書館には開架図書で9万冊、閉架図書を含めて24万冊があったと言われています。「単に本を読む、本を借りるという従来の概念を超えた図書館」と言うのもいいですが、「本を読む」「本を借りる」というニーズにきちんと応えてこそ「知の拠点」です。「図書館構想」に引用した、「望ましい基準」の3分の1ほど。

図書館整備にあたって「目的がなくても気軽に立ち寄れる図書館」を「市民アンケート」の寄せられた声として紹介されてきました。それも結構ですが「目的があって図書館にくる人」が、その目的を達成して満足して帰ることが大切です。そのバロメーターのひとつとして「蔵書数」に、こだわります。この点では、今のところ、がっかり。

来年度以降の予算に注目です。

 

3,絵本のエリアは「残念」の一言。

「のぼるん」というネーミングで階段状になっていますが、小さな子どもが自分であがるには、高すぎる。

高いところにあがらないと、本が見えない。手が届かない。おとなでも。

「お話し室」というクローズされた場所はない。このことについては決算委員会で「シープラは『静かな図書館』ではない。お話し会もオープンなスペースでやることに価値がある」という答弁。

今までの図書館では、毎月、あかちゃんのためのお話し会、少し大きな子どもたちのためのお話し会がずっと続けられていました。2階の靴を脱いで入る部屋、ハイハイする赤ちゃんでも安全に過ごせる場所でした。

小さな人たちが、そこで本の魅力に出会ったことは、長い人生を生きていくうえで宝ものになったかもしれません。

外から見える、のぞいてみたくなるようなガラス張りであっても、「区切られた部屋」が欲しい。

小さな子どもたちが、1冊の絵本の世界にひきこまれていくのは、落ち着いて集中できる空間であってこそ。これは子どもと絵本をつなぐ活動を続けてきた多くの人たちの実感だと思います。

 

細かいことを言えば、まだいろいろ・・・ですが、今日はこのあたりで。

 

いろいろ疑問があってスタートした図書館で、今も「図書館裁判」は係争中ですが、今は、駅前図書館がただ一つの市立図書館ですから、市民としては利用しながら「よりよいものに」と声もあげていきます。

 

言い忘れました。スタッフの皆さんは、親切でした。

私が「こういうことを知りたいのですが、関連する本はありますか?」と尋ねたら、パソコンで検索して(時間はかかりましたが)、1冊の本を探し出し、その書棚まで案内してくださいました。それは、「出会えてよかった1冊」でした。感謝です。

 

 

 

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図書館カード

2021-08-19 22:45:11 | 図書館問題

泉大津駅前のアルザ4階に9月1日オープン予定の図書館では、これまでの図書館のカードは使えません。

8月号の広報で、明日20日まで、図書館カードの作成を受け付けているという案内がありました。

 

広報には小さな文字で「※開館日は延期の場合もありますので、市のホームページをご確認ください」とあります。

今日もカードを作って帰るときに「詳細はホームページで・・・」と言われました。

 

「開館日の延期」は、ホームページでお知らせするそうですが、今のところ、そのホームページに「9月1日」の案内はありません。

図書館カード作成受付をしていることの案内も、私の見る限りではありません。

 

書類に記入して、待っている間に、何組かの親子連れが来ていました。

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「図書館条例」を読む

2021-06-03 18:03:22 | 図書館問題

厚生文教委員会協議会が開かれました。

その案件のひとつに、「図書館条例」がありました。

駅前に図書館を移転するにあたって、今の条例の「全部改正」です。

 

今の条例は、「目的」として「図書館とは何のためにあるのか」を図書館法に則て明記し、「その目的のために何をするのか」も具体的に書いています。

「泉大津市立図書館は、図書、記録その他必要な資料を収集し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的として設置する」。(第1条)

 

目的達成のために行う業務として「①図書館資料の収集整理保存及び利用に関する業務 ②自動車文庫、貸出文庫の巡回 ③映写班、レコード音楽班の巡回 ④読書会、研究会、鑑賞会、映写会、資料展示会等の主催及び奨励 ⑤館報その他読書資料の発行及び頒布 ⑥時事に関する情報及び参考資料の紹介並びに提供 ⑦その他必要な業務」(第4条)

今回、新しく制定しようとする「条例」はこうした記述はバッサリとなくなり、ただ、場所と職員(ただシンプルに「館長、司書その他必要な職員をおくものである」)、そして会議室等の使用料金の定め。

「あいそないなあ・・・」が率直な感想。

そこで他の自治体の「条例」を見比べてみました。

 

余談ですが、次々と、いろんな自治体の条例を見ていて、条例・規則の「例規集」がどこにあるのか?

わかりくいホームページが、結構あることに驚きました。

我が市のように「市政情報」の中に「例規集」があるのがあたりまえと思っていたら、そうではないようです。

中には、とうとう見つけることができずに「HPに条例がない?そんなバカな?!」というところもありました。

 

新しい図書館には、小さな会議室が3つと70人定員の多目的ルームがあり、いわゆる「貸室」として有料。

多目的ルームは、2時間単位で1800円の使用料。

8人の会議室は同じく500円。6人は400円。

 

図書館法は「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」と定めています。

「子どもからおとなまで、誰もが等しく、図書館サービスを利用できる」ことを保障するのが「無料の原則」です。

その図書館の目的にふさわしい利用であるなら、会議室も多目的ルームも「無料」を原則とするのが、ふさわしいのではないか?という意見を述べました。

 

現行図書館の2階のスペースを、読書活動をしている団体がイベントなどに利用してきたのは「無料」であったことを確認しました

 

「今の図書館は50席。新しい図書館は10倍の500席」と宣伝されてきましたが、その2割近くの90席は「お金を払わないと座れない椅子」ということになるようです。

 

他の自治体の「条例」を次々とみても、ほとんど、判でおしたような味気ないものでした。「図書館法10条に基づき・・・・」。

そのなかで、ぐっと響いた「条例」。佐賀県伊万里市。

伊万里市民図書館設置条例。

(設置及び目的)

第1条 伊万里市は、すべての市民の知的自由を確保し、文化的かつ民主的な地方自治の発展を促すため、自由で公平な資料と情報を提供する生涯学習の拠点として、伊万里市民図書館を設置する。

伊万里市民図書館は、この誇らかな条例に相応しく、多くの市民ボランティアが図書館運営に参加、「市民との協働」が根付いているようです。

 

 

 


 

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図書館の蔵書数・・・・予算委員会報告⑦

2021-04-04 19:59:09 | 図書館問題

3月のブログ記事を、さかのぼって見ていて「図書館の蔵書数について後日」と書いたまま、「後日」の記事がないことに気が付きました。

駅前に9月にオープンする図書館(9月の何日かは、まだ知らされていません。)は、「固定概念にとらわれない図書館」と言います。

 

新しい魅力のある図書館は結構ですが、図書館の本来的な役割、存在意義は、「資料(本など)の収集、保管、市民への提供」です。

それを、おろそかにして、「固定観念にとらわれない」とか「新しい図書館」とか言っても、ナンセンスです。

 

どんなスキルの高い司書さんがいても、そこに本がなければ、利用者の要望に応えたレファレンスはできません。

だから、専門家が集まって作った「図書館整備基本構想」でも、現状の蔵書数とともに「望ましい蔵書数」を掲げています。

 

市長が、12月の市長選挙直前のオンライン演説会で「図書館の本は、7万冊⇒16万冊」と言っていることをブログに書いた。コチラ

「基本構想」をお読みになっていなのか?

それとも、わかった上での「嘘も100回言えば・・・」と言わんばかりの広告か?!

 

実際の蔵書数について予算委員会で確認した数字は以下の通り。

 

2017年度 一般書 17万冊 児童書 7万冊  合計 24万冊

2020年度 一般書 12万5千冊 児童書 6万冊 

新図書館予定 一般書 14万冊 児童書 4万4500冊

 

煩雑なので、2017年度、2020年度の、千以下の数字は切り捨てました。

2020年度に大きく減ったのは、現行図書館の蔵書から約1万冊を、学校教育図書館、幼稚園、保育園等に13000冊、約5万冊は古くなった等で廃棄処分されたとのことです。

 

つまり、2017年、「構想」の基準となった時点より、蔵書数は約6万冊減っている現状から、新図書館は、その蔵書数よりもさらにやや減るということです。

「本は2倍に」というのはウソです。

施設の「許容積載荷重」から、その程度が限界のようです。

 

「まちぐるみ図書館」という構想で、公民館や学校図書館などをネットワークで結ぶなかで、トータルで日本図書館協会が示し、泉大津の「構想」に掲げた基準に「あと10万冊足りない」状況からの充足を求めました。

 

この議論は、予算委員会4日目の午前、「教育費」のなかでしています。よろしかったら視聴してください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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駅前新図書館の値段・・・予算委員会報告②

2021-03-14 20:27:13 | 図書館問題

3月31日で現図書館は閉館。

HP上では「3月31日から臨時休館」とあるので、しばらくの「臨時休館」の後に、また開けてくれるのかと思われるかもしれない。

実際は、そうではなく、「現図書館は3月末で閉館」です。

そして「新図書館のオープンをお楽しみに」と、同じくHPにあるが、「いつまで待てばいいのか?」の説明もない。

あまりに不親切ではないだろうか。

「現図書館は3月末で閉館。新図書館は9月開館」ということを、せめてお知らせして欲しいということも予算審査のなかで伝えた。

市のHP、トップページの「新図書館シープラの情報はコチラ」というバナーをクリックしても、「夢の中ラジオ」しか出てこない。

 

ところで新図書館の、お値段は?

設計、工事、20年間の家賃、そして引っ越し代、そして看板に100万円。合計約15億6600万円。

これに、20年間の契約期間満了で撤退するときには現状復帰、もとどおりにして返す費用がかかる。

 

「直近で建設した他市事例では、建設整備費用のみで約10億円・・・これに対しまして、賃貸借の場合につきまして、内装費用工事費等が中心となるため、整備費用を低く抑えることができ、また、建設後の建物の改修費用や修繕料が不要となるため、建設した場合より、将来コストが削減できるのではないかと考えております。」という答弁もあった。(2018年6月 教育部長答弁)「・・・・ではないか?」と考えていたのかもしれないが、どう考えても「将来コストが削減できた」とは思えない。

 

そして何より、わずか18年余りしか使えない図書館だということ。

今の図書館は、市のものだから、閉館する日まで図書館の役目を果たすこそができる。

賃貸では、契約期間のギリギリまで使うことはできない。

現状復帰の工事にかかる前には、膨大な本をどこか別のところに移さなければならない。

「どこか別のところ」が見つからなければ、その時点で、新たに建設しなければならない。

今年の秋、新図書館がオープンしたころに生まれた赤ちゃんが、高校生になるころには・・・・

そう考えると、とてももったいないお金を使い方をしているとしか思えない。

それでも「駅前がいい」と、多くの市民は願うのだろうか。

 

これだけの費用をかけるなら、公民館との複合施設ができたはずだ。

自然の採光を活かし、新図書館の魅力として言われている「交流のスペース」「自習室」も備えた施設は、公民館との複合化なら実現する。

泉大津の文化活動のシンボルにもなる、100年でも使える「図書館&公民館」ができたかもしれない。・・・というより、それが今も変更されずにある、市の「公共施設適正配置計画」に記載がある唯一の施策。

 

 

図書館の蔵書のことについては次回に。

 

明日は、予算委員会の5日目。国保、介護など特別会計と、水道、病院会計の質疑。

明後日は、委員会での態度表明と採決です。

 

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図書館・・・開館が遅れるだけでなく・・・

2021-02-21 23:49:26 | 図書館問題

18日の厚生文教委員会協議会での新図書館整備についての報告は、「駅前新図書館のオープンが9月」、3月末に現行図書館を閉めてから5カ月は「図書館がない」。

それだけでも、かなりショックでしたが。

 

問題はそれだけではなく、「工事費がさらに3651万1200円も余分にかかる」ということです。

24日開会の市議会の議案として提案されることになります。

工事請負契約の変更の理由は「設計当初では確認できない部分の、天井塗装、床の不陸調整、壁下地の使用変更等による追加工事が必要になった」という説明。

昨年の9月議会前に開示を求めて資料として提供された「契約書」(アルザ4階の賃貸契約)によれば、「市が使用するために必要な修繕は施設所有者が行う」こととなっています。

「不陸」とは聞きなれない言葉で、ネットで調べると「水平でないこと」「凹凸があること」。「ふろく」とも読むらしい。「住宅の経年劣化で起こる」ともありました。

2019年の6月議会の一般質問で「1994年にオープン、既に25年たっているアルザ施設。20年の契約期間満了時には筑後47年。・・・・」老朽化する施設についての懸念も質問した。それに対する答弁は、「施設の大規模改修は当然所有者が行うということになっておりますので、これで20年間は問題なく使用できるとお互い確認しています。」というものだった。

ここへきて、まだ工事にとりかかったところで、「雨漏り」の改修のために開館延期。雨漏りの対策は「共用部分」ということで管理組合が行うということだが、床、壁は「図書館のためのリフォーム」なので市の負担で工事?。

なんのための契約書か。

 

これが通るなら、25年以上たった施設の不具合で、これからも様々な費用負担があるのかもれない。

何よりもそうしてたお金をかけて、19年間も使えない図書館。

19年が経過したときには「現状復帰」をして返還するなら、その数年前から行先を探すか?

その時点で新しくつくるのか?

 

「賃貸借の方が将来負担が軽減される」どころか、将来に財政負担とともに「図書館がなくなる」不安をもたらすのが駅前図書館整備計画ではないのか。

 

 

 

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図書館サービス 5か月間の空白・・・続きの話

2021-02-20 16:48:49 | 図書館問題

一昨日、厚生文教常任委員会協議会の開かれた日に、「新図書館のオープンが2カ月延期になる」ということを書きました。

「ひどくないですか?」と書いたのですが、やっぱり「ひどい!」「春休みも、夏休みも図書館なし?」という声も。

 

図書館は「あってもなくてもいい」ものではない。

私は、そう思っています。

 

だから、「一日たりとも閉めるな」とまでは言わないが、5カ月はあんまりでは?

「読書量日本一」の看板を掲げる泉大津が。(実は私は、このスローガン嫌いです。読書の値打ちは「量」で測れるものではないし、読んだ本の冊数を人と競うものでもないからです。このことは、以前にも書いた記憶があります。それはさておき・・・)

 

現行図書館は、年月を経ているとは言え、耐震基準も満たした「まだ使える施設」です。

そこに「図書館構想」によると開架・閉架を合わせて、24万冊の本がある。

新図書館のオープンに向けて、職員も採用した。

 

施設があって、人がいて、本があって。

それなのに5カ月もの空白とは何事か?と情けない思いです。

 

市民アンケートから「目的がなくても、行ける(行く気になる)図書館」という声が、よく紹介されていました。

それもいいでしょう。「目的がなくても、ふらっと行ってみたくなる。」「長い時間過ごせる居心地のいい空間」・・・否定はしません。

その一方で「目的があって図書館に行く」人がいることも事実。

 

その「目的」は様々で、多種多様な目的に「本」と「人」が応えるのが図書館。

 

「目的」がある人にとっては、おそらく5カ月は待てないでしょう。

「その間、ご不便をおかけしますが、連携を結んでいる近隣の図書館の利用を・・・・」と言われました。

近隣市の図書館の相互利用は、今もできます。

それができる人はいいのですが・・・・。

 

「5カ月間の空白」だけではなくて、工事費の増額も提案されようとしています。

それはまた、「とんでもない」と言いたい内容でした。

この続きは、また明日・・・。

 

 

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図書館サービス 5か月間の空白

2021-02-18 20:52:29 | 図書館問題

厚生文教委員会協議会が開かれました。

2月24日から始まる市議会に上程予定の案件含めて、多くの報告がありました。

 

その中の、ひとつ、図書館の移転整備について。

現行図書館は3月31日で閉館。

そして、新図書館がアルザ4階でオープンするのは、予定よりさらに遅れて9月1日。

 

なんと5カ月間も空白。

「ひどくないですか?」という声が聞こえます。

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新図書館 7万冊⇒16万冊???

2020-12-05 23:02:30 | 図書館問題

現職市長が明日の市長選挙告示を前に開催したオンライン演説会。

駅前新図書館についてのくだりで「50席から500席へ。7万冊から16万冊へ」という数字。

今の図書館は蔵書数7万冊?

それが2倍以上の16万冊になると聞けば、立派な図書館だと思うだろう。

市が策定した「図書館構想」では現行図書館の蔵書数は24万冊。うち開架図書は9万冊。

(出典 泉大津立図書館 平成 29 年度年報)

 

2017年度には24万冊あったものが7万冊になったのだろうか?

「そんなバカな」と思うが、現状を小さくして「新図書館」を大きく見せる作為か?

それともあまりにも貧困な図書購入費のために、24万冊のほとんどが廃棄相当の本だったのか?

 

「数字のマジック」が他にもありました。

 

「未来型図書館」と言いますが、わずか19年間の使用期間の賃貸図書館が「未来型」?

なんだかな?と思ってしまいます。

守るべきものを守り、未来につなげたい。

明日から市長選挙です。

 

 

 

 

 

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図書館裁判第2回

2020-09-01 22:52:36 | 図書館問題

図書館駅前移転のプロセスについての疑義を唱え、大阪地裁に提訴した裁判。

7月2日の第1回に続き、2回目。

大阪地裁の806号法廷。

56人の原告の一人として出席しました。

 

コロナ禍のもと、傍聴席の多くも「使用不可」の張り紙が貼られています。

 

裁判長から、「泉大津市参画と協働の推進に関する条例」、「公共施設適正配置基本計画」を「証拠書類」として原告、被告のいずれかから提出することを求められ、被告である市が提出するということになりました。

市の条例であり、市の計画であることから、当然だと思います。

 

市が自ら「計画」を策定し、公表したわずか2か月後に「駅前移転を庁議で決定した」として、施設所有者との交渉に踏み出したこと。

「計画」と違う方向へと踏み出す「庁議決定」は市民の知らないところで行われたこと。

半年後に、議会と市民のまえに「施政方針」の形で示されたときでも「駅前移転を視野に入れ・・・」と、あたかも「駅前移転」が一つの「選択肢であるかのような言い方で、実はそれ以外の選択肢は検討のテーブルにのらず、市が決めた政策の枠の中だけで、ワークショップなどで市民の意見を聴く場を設け、パブリックコメント、パブリックコメントなど、市が決めた政策の枠から外れる意見は、ことごとく切り捨てられてきたこと。

これらが「参画と協働の条例」を踏み外すものではないのか?

司法の場で、丁寧な検証、判断がされることを注視していきます。

 

 

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