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最近話題になっている主要国のトップの顔ぶれを見てみると、女性リーダーが増えていると思いませんか?
例えば、EUから離脱したばかりのイギリスでは13日、キャメロン首相の辞任に伴い、保守党のテリーザ・メイ氏が新首相に任命されました。彼女は、マーガレット・サッチャー氏以来のイギリス史上2人目の女性首相になります。
また、アメリカでは、元ファースト・レディのヒラリー・クリントン氏が、女性初のアメリカ大統領を目指して、トランプ氏と戦っています。歴史上、最もアメリカ大統領に近い女性と言われています。
台湾では1月、初めての女性総統として蔡英文氏が就任しました。アジアでは、韓国の朴槿恵大統領や、タイのインラック首相のように、政治家の家系でトップになった女性リーダーは多いですが、蔡氏は実力で就任しました。
この流れを見ると、女性が最高指導者になるケースは今後も増えていきそうです。そこで、世界で活躍している女性政治家の共通点を考えてみましょう。
1、勉強熱心でケタ外れに優秀
ヒラリー氏、メイ氏、蔡氏に共通するのは、幼少期から勉強熱心で、仕事ができる女性だということです。その輝かしいキャリアは、男性が"引いてしまう"ほどですが、それも彼女たちの努力の賜物です。
・ヒラリー氏は、名門イェール・ロー・スクールを出て弁護士になり、国務長官、上院議員を歴任。ファースト・レディを8年間務めました。
・メイ氏は、名門オックスフォード大学を卒業後、イングランド銀行など金融業界の第一線で活躍。3度目の挑戦で下院議員に初当選し、国政へ進出しました。「有能でタフ」と評価され、保守党の要職や閣僚を歴任しています。
・蔡氏は、台湾大学法学部を卒業後、米コーネル大学で修士号、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで博士号を取得。20代で大学教授になりましたが、優秀さが買われ、政府の重要なポストを歴任しました。
政治の世界で女性が勝ち残るためには、徹底的にスキルを磨き、誰にも負けない知識を得ることで、ガラスの天井を突破する努力が必要となるようです。
2、力強い信念がある
また、一国の最高指導者になる女性は、やはり「強い」です。
・クリントン氏は、軍事政策でもイラク戦争の開戦やアフガン派兵などを後押しするなど、オバマ氏よりもタカ派として知られています。また、演説の際にも力強い言葉で政策を訴える印象があります。
(※ただし、やや中国寄りの傾向があり、世界の安全保障にとって理想的とは言いがたい点は否めませんが……)
・英新首相のメイ氏は、就任早々イギリスのEU離脱という難題に直面することになりました。もともとは残留派でしたが、「ブレグジット(英国のEU離脱)と決まったからには、ブレグジットなのだ」と世論を一喝。EU離脱に向けて、ブレずに突き進む考えを示しています。
・蔡氏は、中国からの恫喝にも負けずに、挑発も妥協もせずに台湾の国民を守る確固たる決意があることが支持を得ています。
3、女性ならではの強みがある
彼女たちは、男性と伍していく力を持つと同時に、女性特有の強みを生かしていることにも注目です。
・ヒラリー氏は演説の時、家族について語ることで、「温かさ」や「親しみやすさ」などを醸し出しています。また、夫ビル・クリントンが大統領の時に、不倫スキャンダルでメディアにさんざんに書かれている中でも、動揺せずに夫を支える妻の忍耐強さを見せ、その姿勢は女性からも評価されました。
・台湾の蔡氏は、台湾の主権や独立を主張していますが、表立って中国を挑発するようなことはせず、台湾と中国の両岸関係をうまく調和させようと努力している点が支持されています。
・イギリスのメイ氏も、EU離脱問題には残留派の立場をとっていますが、それを声高に主張するのではなく、両派の調整役的存在に徹しました。その残留派と離脱派を束ねる姿勢が、今後のイギリスを牽引していくことができるとして、有権者の支持を集めました。
女性リーダーならではの強みとは?
人の個性や強みは人それぞれなので、一概には言えませんが、成功する女性リーダーのタイプは、次の二通りに分類できることが多いようです。
(1)調整型、調和型タイプ
その女性がいると、それまでバラバラだった組織がまとまり、前進できる。こうしたコーディネーター(調整役)として能力を発揮し、大勢の人を惹きつけながら、まとめていく女性。
(2)スパッと竹を割ったように判断するタイプ
今は男性より学力的に優れた女性も数多いので、判断能力が高い女性も多い。また、直感的に本質を見抜いて判断できる女性もいる。
男性は地位や名声、年収等への執着から完全に逃れることはできないかもしれませんが、女性は男性よりも「思い込んだら命懸け」という面があり、情熱的に突き進むことができることもあります。こうした部分も、女性の強みと言えるでしょう。
今後、日本でも数多くの女性リーダーが活躍していく流れになっていくことが予想されます。女性が男性と肩を並べて働くというよりも、今回紹介したような「女性ならではの強み」を生かしていくことで、男性も女性もより幸福にし、互いに高めあう社会をつくることができるかもしれません。(小林真由美)
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