2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 阿波根昌鴻著『命こそ宝 沖縄反戦の心』(岩波新書)

2011-05-09 00:09:58 | 読書
沖縄県伊江島で反戦平和資料館を建設するなどした「沖縄返還」(1972年)から約20年間の反戦平和活動の記録である。
その資料館には、「原爆を落とした国のより、落とさせた国の罪は重い。」との説明があり、その意味は「原爆は悲惨であって、もう二度とあってはならないが、そのためにこそ、誰が戦争を起こしたのかという根本のことを忘れてはいかない」(120頁)であるとのこと。これは、「道理をもって相手を説得する、決して責めているだけではいけない、相手の立場に立って相手も幸せにする」(183頁)という基本的姿勢から発しているものと思われる。そして、その姿勢は、京都の一燈園で学んだことと著者が信仰しているキリスト教の教えから形成されたようだ。
日本では、さまざま社会運動はともすれば、相手方を非難するばかりで建設的ではないことが少なくないから、このような考え方では不可欠ではないだろうか。
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