本書では、弁護士の日隅さんと、フリージャーナリストの木野さんが東電・政府の記者会見を通じての「情報公開」過程を検証している。
本書の目的は、本書の副題でもあるとおり、「東電・政府は何を隠したか」を解明することである。そして、その答えは、「組織のトップは責任は回避し、反省の言葉は出しても、再発を防ぐための具体的な手段は講ずることができず、そして、これまで通り組織を傷つけることなく守ることにすべての力が注がれた」(197頁)とされている。
つまり、誰も責任を取らないのだ。これで言い訳がない。だから、日隅さん(ガンになってしまった。)と木野さんは、その責任を今日も追及し続けている。