本書は、九州の筑後川上流の熊本県小国町の下うけダム建設反対のため、蜂の巣城と呼ばれる砦を建設予定地に建てて、13年間国を相手に戦った室原知幸さんのその戦いの記録である。
惜しかったのは、訴訟を連発する戦術をとっていて、その中心的な事業認定無効確認請求訴訟で一審は敗訴したものの、その控訴審で新たな展開が期待されたが、控訴審を担当した弁護士のミスか何かにより(原因不明)、訴訟の休止満了となってしまい、敗訴が確定してしまったことだ。これがなければ、少なくとも、数年間はダム建設が遅れたに違いない。
それでも、室原さんの最低限の目標は達せられた。それは、「権力の実態が明らさまにされ、歴史に刻まれ」ること(400ページ)である。
惜しかったのは、訴訟を連発する戦術をとっていて、その中心的な事業認定無効確認請求訴訟で一審は敗訴したものの、その控訴審で新たな展開が期待されたが、控訴審を担当した弁護士のミスか何かにより(原因不明)、訴訟の休止満了となってしまい、敗訴が確定してしまったことだ。これがなければ、少なくとも、数年間はダム建設が遅れたに違いない。
それでも、室原さんの最低限の目標は達せられた。それは、「権力の実態が明らさまにされ、歴史に刻まれ」ること(400ページ)である。