2月29日

日々の思いつき及び読書の感想

読書 魚住昭著『渡邉恒雄 メディアと権力』(講談社文庫)

2009-07-31 00:26:37 | 読書
読売グループ総帥の渡邉恒雄さんの幼少期から読売新聞社長となり1000万部を達成するまでの話。

東大生だった渡邉さんは最初共産党に入り、党の規律よりも個人の主体性が優先されるべきとする「主体性論」を提起した。党との考え方があわずに脱党する。就職の際には、共産党員だったことがマイナスに働き、当時は朝日や毎日に部数で大きく離されていた読売新聞に入社することとなった。自民党の大物政治家大野伴睦の番記者になり、人脈を広げ、社内の出世レースを勝ち抜いて、現在に至る。

本編だけで約430ページあるが、引き込まれて一気に読めると思う。

渡邉さんが東大3年生の時のある1年生の言葉に「意見の対立が起きたとき相手を排除するのではなく、オープンな実践の中でどちらが正しいか検証していくべきだった。」(89ページ)。これは、当時の「左翼」陣営にあてはまる言葉でないだろうか。そして、また現在の革新陣営にもあてはまるかもしれない。
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