本書は、「コンプライアンスを「社会の要請に応える」と捉え、その観点から検察の組織の在り方を考え直すことを通じて、あらゆる組織の在り方を根本から問い直す」試みである(11ページ)。
第1章では、郵便不正事件での検察の対応、第2章では検察が社会の信頼を失った原因の検討、第3章ではコンプライアンスの概念及び官公庁等の分野での当該概念の適用時の問題点、第4章では組織が危機に直面した場合の対応(「クライシスマネジメント」)、第5章で再度検察問題を前章までに検討してきたコンプライアンスの観点からの再検討及び今後の望ましい対応、最終章で「法令遵守」という思考停止のコンプライアンスから、「ルールの創造」という思考するコンプライアンスへの転換の提言が記載されている。
郷原さんの提唱する「ルールの創造」というコンプライアンスを実践できる組織は、トップダウン型の一方向のコミュニケーションしかできない組織ではなく、現場の意見を組み入れることができるような風通しのよい組織であることは間違いがない。この点から考えると、官公庁や大企業にとっては難しいことかもしれない。
6月8日読了。
第1章では、郵便不正事件での検察の対応、第2章では検察が社会の信頼を失った原因の検討、第3章ではコンプライアンスの概念及び官公庁等の分野での当該概念の適用時の問題点、第4章では組織が危機に直面した場合の対応(「クライシスマネジメント」)、第5章で再度検察問題を前章までに検討してきたコンプライアンスの観点からの再検討及び今後の望ましい対応、最終章で「法令遵守」という思考停止のコンプライアンスから、「ルールの創造」という思考するコンプライアンスへの転換の提言が記載されている。
郷原さんの提唱する「ルールの創造」というコンプライアンスを実践できる組織は、トップダウン型の一方向のコミュニケーションしかできない組織ではなく、現場の意見を組み入れることができるような風通しのよい組織であることは間違いがない。この点から考えると、官公庁や大企業にとっては難しいことかもしれない。
6月8日読了。