【西暦2035年5月4日惑星ダッシュレート】
地球から12万年光年離れた惑星ダッシュレート。
主星から発進した近距離移民船団により移民された地球型惑星である。
原住民は折らず、恐竜と地球の生き物に似た生物が生息しており・・・
地球人が住んでも問題ない事から移民された理由だそうだ。
そんな惑星ダッシュレートであるが・・・・・
はぐれゼントラーディ軍が出没しており・・・・・
現地の統合軍はその対処に終われ多数の戦死傷者を出していた。
そんな惑星ダッシュレートにある男がいた。
イサム「よぉ可愛い子ちゃん、後でランチでもどう?」
新統合宇宙軍イサム・ダイソン少尉
「もう少尉、私を落とすなら敵機を落としてからにしてくださいよ。そしたら、ベッドでもランチでも行くわよ。」
イサム「ははははは、こいつは手厳しいぜ。」
イサム・ダイソン少尉。
惑星エデン生まれの未成年パイロット、つい最近配属されたばかりの軍歴1年ちょっとのペーペー。
生意気な性格であり、幾つの部隊をたらい回しにされる厄介者。
いろいろと部隊廻された後、この惑星ダッシュレートに配属されたそうだ。
しかし
まだ敵機も一度も落としておらず・・・・・・
配属されて早々女を落とす事ばっかりしていたそうだ。
「あのクソガキ、また女を落とそうとしている。」
「女を落としても、敵にはチェリーボーイ。情けないねぇな。」
「まっ死ぬか、別の部隊に廻されるか見物だな。」
そんなイサムに対し元々いた隊員達から評判は悪い。
命令違反、業務怠慢、職務中のナンパ。
真面目に勤務する面々からすれば大迷惑な存在でしかなかった。
そんな事もあってか、早く別の部隊へ廻されて欲しいと言う人が多少存在する。
クラッド「ダイソン少尉、いつまで遊んでいるんだ?」
新統合宇宙軍クラッド・トルメーヤ中尉
イサム「隊長。」
クラッド「真面目に勤務しろ、味方内部に敵を増やすな。」
不真面目なイサムに隊長のクラッドが注意をする。
今となっては当たり前のような光景である。
が・・・・・態度を直そうとしないイサムにクラッドはうんざりしていた。
上はとんでもない奴を廻してくれた・・・・
クラッドは段々とイサムに対しての苛立ちを募らせる。
そんなある日、イサム達の乗るウラガ級が暗証宙域の哨戒に出た。
『イエローロック8、9発艦してください』
イサム「イエローロック8、出るぜ!ぐっ」
イサムは哨戒チームに入り敵の潜んでいるエリアに向けて出撃。
小隊隊長機と僚機と編隊を組み・・・・・
VE-11サンダーシーカーを伴い暗黒の海に向けて飛行する・・・・・
しかし
数分後・・・・・
「ダイソン、貴様!」
イサム「ちょろちょろ飛んでますと、敵に見つかりますぜ!」
「馬鹿者!敵に見つからない任務ではない!見つける任務だ!むしろ俺たちは早期警戒機の護衛だ!」
イサムはいつものような如く問題行動をとる。
猛スピードで進んでは、バトロイドに変形したりとやりたい放題。
小隊隊長はなんでこんな奴が軍人になれたのか、疑問に思う。
むしろ
なんでこんな問題児を軍に入れようと思ったのか?
上の人間の気持ちが全然分からない。
そう思っていると・・・・・
『こちら第2小隊、メーデーメーデーはぐれゼントラーディと遭遇。救援を・・・・ぐぁぁぁ』
「何!?」
イサム「こいつは?」
第2小隊が救援要請を出した直後、通信が途絶した。
通信内容にははぐれゼントラーディと言う用語があった。
敵と遭遇し戦闘し、全滅したのか孤立したのか・・・・・
小隊隊長は直ぐ様他の小隊へ通信を行った。
『こちら第4小隊、ヌージャデル・ガーの編隊だ!現在交戦中。』
『こちら第5小隊、交戦中!』
各所ではぐれゼントラーディと遭遇し戦闘が始まったようだ。
現在、交戦状態ではないのは・・・・・
クラッド隊長直属の第1小隊とイサム達第3小隊だけである。
数はどのくらいいるのか分からないが・・・・
各小隊が個別に展開するのは危険。
「ダイソン、編隊行動をとるぞ!続け!」
イサム「りょ~かいです、やっときたスコアを稼ぐ時一番手は任せてくださいよ!」
「馬鹿野郎遊びじゃねぇ、9はバカを支えろ!」
「ラジャー」
イサム達は味方を救援すべく動く。
隊長からはお目付け役としてイサムに僚機のサポートがついた。
イサムがバカな規定違反を犯さないかの監視。
普段のイサムは自由奔放な事ばっかりやっており、周りはかなり不安視している。
「ダイソン少尉。よろしくお願いします。」
イサム「よろしくな!」
イサムのサポートについた僚機は取り敢えず挨拶をする。
正直、サポートにつきたくはなかった。
どんな問題行動を起こすのか、それに伴う処分はどんな物になるのか・・・・
不安でしょうがなかった。
なんてイサムは今回が初の実戦・・・・・浮かれ過ぎなければいいがと思った。
「くそ、数が多すぎる。」
「増援はまだなのか?」
戦闘エリアでは第4小隊と第5小隊がはぐれゼントラーディ部隊と交戦していた。
既に各小隊は損耗が出ており、第4小隊は1機.第5小隊は2機だけの状態。
既に戦闘続行するには第1小隊やイサム達第3小隊の到着が必要である。
「うわぁぁぁぁぁぁ」
1機のVF-11Bがヌージャデル・ガーに背後をとられる。
そのパイロットは死の恐怖で顔が歪み、いつ失神してもおかしくない状態になった。
後ろからヌージャデル・ガーが狙っている。
もうダメだとパイロットは怯えており、精神的に不安定になった。
ズカァン
イサム「待たせたな!」
「クソガキ」
イサム「クソガキじゃねぇ、イサム・ダイソン少尉だ!」
「ダイソン少尉すまない、助かった。」
そんな時・・・・
救援に駆けつけたイサムらが到着。
背後にいたヌージャデル・ガーはイサムからの一撃で撃破された。
イサムに助けられたパイロットは戸惑いながらも感謝の言葉を述べる。
忌み嫌う奴に助けられるのは複雑であるが、助かったし感謝していた。
感謝の言葉を聞いたイサムは次の敵を求め戦場に舞う。
ズドドドドドド
イサム「案外当たらんな、これが戦場と言う奴か・・・・」
最初の1機を撃墜したイサムだが・・・・・
他の機体に攻撃を与えられず、戦場の実感を初めて感じた。
相手には技量の高いパイロットがおり、自分より強い相手がいることが・・・・
イサムはにっと笑い、ヌージャデル・ガーに照準を合わせトリガーを引く。
イサム「ひゅ~一丁あがり、お次は!」
トリガーを引いた銃弾はヌージャデル・ガーに命中。
蜂の巣になり、潰れるかのように爆散した。
2機目のスコアにイサムは興奮し、次の敵を狙う・・・
それを見ていた僚機は・・・・・
「初の実戦なのに凄いな。」
「あれで協調性があれば、昇進間違いなしだ!」
と畏怖を感じる。
今までやる気のなかった奴の以外な戦果に味方とは言え怖さを感じてしまう。
本気を出したらとんでもないエースパイロットになるのではないかと・・・・
そして
敵に回したら厄介な相手になるのではないかと・・・・・
イサム「おっあいつが指揮官機だな!」
「やらせるかマイクロン!」
イサムは敵の指揮官機のシュルベル・ガーとぶつかった。
敵指揮官は大勢の同胞の命を奪ってきたイサムに対し復讐心を抱いており・・・・
イサムの乗るVF-11Bに対し猛攻を仕掛ける。
シュルベル・ガーはヌージャデル・ガーより強力であり・・・・・
VF-11Bより圧倒的な戦闘力を誇る。
そのためか、イサムは押されている。
クラッド「ダイソン!無茶をするな!」
イサム「いえ隊長らは他の敵を!俺はこいつを仕留める!」
クラッド「命令違反を犯すつもりか!ダイソン!」
クラッドから無茶をするなと言う命令されるが・・・・・
イサムはクラッドからの命令を無視し、敵指揮官を仕留めようとする。
命令違反をするイサムにどなるクラッドだが・・・・・
イサムはシュルベル・ガーと激しい戦闘を行い始める。
「隊長。」
クラッド「やめろ、あいつの好きにさせる。いいな。」
「ハッ」
もう止めても無駄と判断したクラッドは他の敵と戦う事を集中することを決める。
何度も言ってもダメなら、勝手にやらせる。
確かに仲間の命を救ったが、軍人としてのモラルが足りなすぎる。
もっとモラルを持てば編隊長になれるだけの人材なのに・・
クラッドはイサムを非難しつつも、人材としての才能を惜しんだ。
「マイクローンが!」
イサム「へっこいつ、ガルドみたいにしつけねぇな!それじゃあ女にはモテないぜ!」
イサムは焦る敵指揮官に煽るような事を言った。
相手が焦れば戦闘力が低下する事を知っていた。
焦ってしまえば、隙が出来て撃墜するチャンスができる。
「ぐぉぉぉぉ」
イサム「へっ一丁あがり、ざっとこんなもんかな。」
「指揮官が・・・・」
「そんな馬鹿な」
とうとうイサムは敵指揮官のシュルベル・ガーを撃墜した。
敵指揮官の撃墜により、はぐれゼントラーディ部隊は戦意を損失する。
戦闘力を損失したゼントラーディ兵は武器を捨てる。
クラッドは戦意を損失したゼントラーディ兵を見て戦闘終了を確認した。
これで一段落がついたと・・・・・・
クラッド「ダイソン、よくやったな。」
イサム「お褒めに預り光栄であります。」
クラッド「しかし、命令違反を犯すのはよくない。今後気をつけるように。」
イサム「ハッ申し訳ございません。」
戦闘が終わるとイサムはクラッドに誉められるのと注意の両方を言われた。
今回の戦闘でイサムに対する評価は誉められるものでも、悪くもない・・・・・・・
敵指揮官を打倒し、敵を降伏へ導いた。
が・・・・・・・
それを台無しにするかのような命令違反。
こうした事もあってか、上記のイサムの評価に繋がった。
【惑星ダッシュレート.衛星基地シューラート】
イサム達は任務を終え衛星基地シューラートへ帰還した。
シューラートに到着すると・・・・・・
戦死した隊員の名簿が入った書類を人材課に渡した。
イサムは他の隊員と共に戦死した隊員の名簿に向けて敬礼し・・・・
戦死した隊員の冥福を祈った。
その後
イサム「転属?自分がでありますか?」
クラッド「実はな、貴様にははぐれゼントラーディとの激戦区に行ってもらう事にした。」
イサム「左遷でありますか?今回の命令違反に関して、激怒したとか・・・・」
クラッド「そうじゃない、まぁ話を聞いてくれ。」
イサムはクラッドのいる隊長室に呼ばれた。
呼ばれた理由は転属命令を伝える為。
イサムは命令違反に関する左遷かと考えたが、クラッドの話ぶりではどうやら違うよう。
一体何の理由で転属させられるのか?イサムはじっとクラッドの顔を見る。
クラッド「激戦区のある惑星トラードにて優秀なパイロットが欲しい、今回優秀な成績を残した貴様を派遣する事に決めた。」
イサム「なるほど・・・・・えぇ!」
クラッド「まぁ頑張りたまえ、貴様なら出来るはずだ。」
イサム「分かりました・・・・イサム・ダイソン少尉しっかり勤めさせてもらいます。」
クラッド「うむ、期待しているぞ。まぁ貴様が簡単に死ぬ玉じゃないから心配せんよ。」
イサム「はははは(少しは心配してくださいよ)」
ただ単に優秀なパイロットが欲しい。
それだけであった。
いつも左遷族であるイサムからしたら拍子抜けした理由であった。
クラッドから激励されるが、簡単に死ぬような奴じゃないから心配されず・・・
イサムは失笑しながら心の中で少しは心配してくれと呟く。
イサム「まぁ今後も戦場でスリリングな事に遭いそうだし、頑張りますか。」
クラッドの部屋から出たイサムは自室へ戻った。
イサムはこれからのスリリングな展開に期待を寄せながら、転属される日を楽しみにした。
しかし
それがイサムがスーパーノヴァ計画までの過酷な軍生活の始まりを意味しており。
イサムの苦しい辛い物語の始まりであった事を・・・
イサムはまだ知らなかった。
地球から12万年光年離れた惑星ダッシュレート。
主星から発進した近距離移民船団により移民された地球型惑星である。
原住民は折らず、恐竜と地球の生き物に似た生物が生息しており・・・
地球人が住んでも問題ない事から移民された理由だそうだ。
そんな惑星ダッシュレートであるが・・・・・
はぐれゼントラーディ軍が出没しており・・・・・
現地の統合軍はその対処に終われ多数の戦死傷者を出していた。
そんな惑星ダッシュレートにある男がいた。
イサム「よぉ可愛い子ちゃん、後でランチでもどう?」
新統合宇宙軍イサム・ダイソン少尉
「もう少尉、私を落とすなら敵機を落としてからにしてくださいよ。そしたら、ベッドでもランチでも行くわよ。」
イサム「ははははは、こいつは手厳しいぜ。」
イサム・ダイソン少尉。
惑星エデン生まれの未成年パイロット、つい最近配属されたばかりの軍歴1年ちょっとのペーペー。
生意気な性格であり、幾つの部隊をたらい回しにされる厄介者。
いろいろと部隊廻された後、この惑星ダッシュレートに配属されたそうだ。
しかし
まだ敵機も一度も落としておらず・・・・・・
配属されて早々女を落とす事ばっかりしていたそうだ。
「あのクソガキ、また女を落とそうとしている。」
「女を落としても、敵にはチェリーボーイ。情けないねぇな。」
「まっ死ぬか、別の部隊に廻されるか見物だな。」
そんなイサムに対し元々いた隊員達から評判は悪い。
命令違反、業務怠慢、職務中のナンパ。
真面目に勤務する面々からすれば大迷惑な存在でしかなかった。
そんな事もあってか、早く別の部隊へ廻されて欲しいと言う人が多少存在する。
クラッド「ダイソン少尉、いつまで遊んでいるんだ?」
新統合宇宙軍クラッド・トルメーヤ中尉
イサム「隊長。」
クラッド「真面目に勤務しろ、味方内部に敵を増やすな。」
不真面目なイサムに隊長のクラッドが注意をする。
今となっては当たり前のような光景である。
が・・・・・態度を直そうとしないイサムにクラッドはうんざりしていた。
上はとんでもない奴を廻してくれた・・・・
クラッドは段々とイサムに対しての苛立ちを募らせる。
そんなある日、イサム達の乗るウラガ級が暗証宙域の哨戒に出た。
『イエローロック8、9発艦してください』
イサム「イエローロック8、出るぜ!ぐっ」
イサムは哨戒チームに入り敵の潜んでいるエリアに向けて出撃。
小隊隊長機と僚機と編隊を組み・・・・・
VE-11サンダーシーカーを伴い暗黒の海に向けて飛行する・・・・・
しかし
数分後・・・・・
「ダイソン、貴様!」
イサム「ちょろちょろ飛んでますと、敵に見つかりますぜ!」
「馬鹿者!敵に見つからない任務ではない!見つける任務だ!むしろ俺たちは早期警戒機の護衛だ!」
イサムはいつものような如く問題行動をとる。
猛スピードで進んでは、バトロイドに変形したりとやりたい放題。
小隊隊長はなんでこんな奴が軍人になれたのか、疑問に思う。
むしろ
なんでこんな問題児を軍に入れようと思ったのか?
上の人間の気持ちが全然分からない。
そう思っていると・・・・・
『こちら第2小隊、メーデーメーデーはぐれゼントラーディと遭遇。救援を・・・・ぐぁぁぁ』
「何!?」
イサム「こいつは?」
第2小隊が救援要請を出した直後、通信が途絶した。
通信内容にははぐれゼントラーディと言う用語があった。
敵と遭遇し戦闘し、全滅したのか孤立したのか・・・・・
小隊隊長は直ぐ様他の小隊へ通信を行った。
『こちら第4小隊、ヌージャデル・ガーの編隊だ!現在交戦中。』
『こちら第5小隊、交戦中!』
各所ではぐれゼントラーディと遭遇し戦闘が始まったようだ。
現在、交戦状態ではないのは・・・・・
クラッド隊長直属の第1小隊とイサム達第3小隊だけである。
数はどのくらいいるのか分からないが・・・・
各小隊が個別に展開するのは危険。
「ダイソン、編隊行動をとるぞ!続け!」
イサム「りょ~かいです、やっときたスコアを稼ぐ時一番手は任せてくださいよ!」
「馬鹿野郎遊びじゃねぇ、9はバカを支えろ!」
「ラジャー」
イサム達は味方を救援すべく動く。
隊長からはお目付け役としてイサムに僚機のサポートがついた。
イサムがバカな規定違反を犯さないかの監視。
普段のイサムは自由奔放な事ばっかりやっており、周りはかなり不安視している。
「ダイソン少尉。よろしくお願いします。」
イサム「よろしくな!」
イサムのサポートについた僚機は取り敢えず挨拶をする。
正直、サポートにつきたくはなかった。
どんな問題行動を起こすのか、それに伴う処分はどんな物になるのか・・・・
不安でしょうがなかった。
なんてイサムは今回が初の実戦・・・・・浮かれ過ぎなければいいがと思った。
「くそ、数が多すぎる。」
「増援はまだなのか?」
戦闘エリアでは第4小隊と第5小隊がはぐれゼントラーディ部隊と交戦していた。
既に各小隊は損耗が出ており、第4小隊は1機.第5小隊は2機だけの状態。
既に戦闘続行するには第1小隊やイサム達第3小隊の到着が必要である。
「うわぁぁぁぁぁぁ」
1機のVF-11Bがヌージャデル・ガーに背後をとられる。
そのパイロットは死の恐怖で顔が歪み、いつ失神してもおかしくない状態になった。
後ろからヌージャデル・ガーが狙っている。
もうダメだとパイロットは怯えており、精神的に不安定になった。
ズカァン
イサム「待たせたな!」
「クソガキ」
イサム「クソガキじゃねぇ、イサム・ダイソン少尉だ!」
「ダイソン少尉すまない、助かった。」
そんな時・・・・
救援に駆けつけたイサムらが到着。
背後にいたヌージャデル・ガーはイサムからの一撃で撃破された。
イサムに助けられたパイロットは戸惑いながらも感謝の言葉を述べる。
忌み嫌う奴に助けられるのは複雑であるが、助かったし感謝していた。
感謝の言葉を聞いたイサムは次の敵を求め戦場に舞う。
ズドドドドドド
イサム「案外当たらんな、これが戦場と言う奴か・・・・」
最初の1機を撃墜したイサムだが・・・・・
他の機体に攻撃を与えられず、戦場の実感を初めて感じた。
相手には技量の高いパイロットがおり、自分より強い相手がいることが・・・・
イサムはにっと笑い、ヌージャデル・ガーに照準を合わせトリガーを引く。
イサム「ひゅ~一丁あがり、お次は!」
トリガーを引いた銃弾はヌージャデル・ガーに命中。
蜂の巣になり、潰れるかのように爆散した。
2機目のスコアにイサムは興奮し、次の敵を狙う・・・
それを見ていた僚機は・・・・・
「初の実戦なのに凄いな。」
「あれで協調性があれば、昇進間違いなしだ!」
と畏怖を感じる。
今までやる気のなかった奴の以外な戦果に味方とは言え怖さを感じてしまう。
本気を出したらとんでもないエースパイロットになるのではないかと・・・・
そして
敵に回したら厄介な相手になるのではないかと・・・・・
イサム「おっあいつが指揮官機だな!」
「やらせるかマイクロン!」
イサムは敵の指揮官機のシュルベル・ガーとぶつかった。
敵指揮官は大勢の同胞の命を奪ってきたイサムに対し復讐心を抱いており・・・・
イサムの乗るVF-11Bに対し猛攻を仕掛ける。
シュルベル・ガーはヌージャデル・ガーより強力であり・・・・・
VF-11Bより圧倒的な戦闘力を誇る。
そのためか、イサムは押されている。
クラッド「ダイソン!無茶をするな!」
イサム「いえ隊長らは他の敵を!俺はこいつを仕留める!」
クラッド「命令違反を犯すつもりか!ダイソン!」
クラッドから無茶をするなと言う命令されるが・・・・・
イサムはクラッドからの命令を無視し、敵指揮官を仕留めようとする。
命令違反をするイサムにどなるクラッドだが・・・・・
イサムはシュルベル・ガーと激しい戦闘を行い始める。
「隊長。」
クラッド「やめろ、あいつの好きにさせる。いいな。」
「ハッ」
もう止めても無駄と判断したクラッドは他の敵と戦う事を集中することを決める。
何度も言ってもダメなら、勝手にやらせる。
確かに仲間の命を救ったが、軍人としてのモラルが足りなすぎる。
もっとモラルを持てば編隊長になれるだけの人材なのに・・
クラッドはイサムを非難しつつも、人材としての才能を惜しんだ。
「マイクローンが!」
イサム「へっこいつ、ガルドみたいにしつけねぇな!それじゃあ女にはモテないぜ!」
イサムは焦る敵指揮官に煽るような事を言った。
相手が焦れば戦闘力が低下する事を知っていた。
焦ってしまえば、隙が出来て撃墜するチャンスができる。
「ぐぉぉぉぉ」
イサム「へっ一丁あがり、ざっとこんなもんかな。」
「指揮官が・・・・」
「そんな馬鹿な」
とうとうイサムは敵指揮官のシュルベル・ガーを撃墜した。
敵指揮官の撃墜により、はぐれゼントラーディ部隊は戦意を損失する。
戦闘力を損失したゼントラーディ兵は武器を捨てる。
クラッドは戦意を損失したゼントラーディ兵を見て戦闘終了を確認した。
これで一段落がついたと・・・・・・
クラッド「ダイソン、よくやったな。」
イサム「お褒めに預り光栄であります。」
クラッド「しかし、命令違反を犯すのはよくない。今後気をつけるように。」
イサム「ハッ申し訳ございません。」
戦闘が終わるとイサムはクラッドに誉められるのと注意の両方を言われた。
今回の戦闘でイサムに対する評価は誉められるものでも、悪くもない・・・・・・・
敵指揮官を打倒し、敵を降伏へ導いた。
が・・・・・・・
それを台無しにするかのような命令違反。
こうした事もあってか、上記のイサムの評価に繋がった。
【惑星ダッシュレート.衛星基地シューラート】
イサム達は任務を終え衛星基地シューラートへ帰還した。
シューラートに到着すると・・・・・・
戦死した隊員の名簿が入った書類を人材課に渡した。
イサムは他の隊員と共に戦死した隊員の名簿に向けて敬礼し・・・・
戦死した隊員の冥福を祈った。
その後
イサム「転属?自分がでありますか?」
クラッド「実はな、貴様にははぐれゼントラーディとの激戦区に行ってもらう事にした。」
イサム「左遷でありますか?今回の命令違反に関して、激怒したとか・・・・」
クラッド「そうじゃない、まぁ話を聞いてくれ。」
イサムはクラッドのいる隊長室に呼ばれた。
呼ばれた理由は転属命令を伝える為。
イサムは命令違反に関する左遷かと考えたが、クラッドの話ぶりではどうやら違うよう。
一体何の理由で転属させられるのか?イサムはじっとクラッドの顔を見る。
クラッド「激戦区のある惑星トラードにて優秀なパイロットが欲しい、今回優秀な成績を残した貴様を派遣する事に決めた。」
イサム「なるほど・・・・・えぇ!」
クラッド「まぁ頑張りたまえ、貴様なら出来るはずだ。」
イサム「分かりました・・・・イサム・ダイソン少尉しっかり勤めさせてもらいます。」
クラッド「うむ、期待しているぞ。まぁ貴様が簡単に死ぬ玉じゃないから心配せんよ。」
イサム「はははは(少しは心配してくださいよ)」
ただ単に優秀なパイロットが欲しい。
それだけであった。
いつも左遷族であるイサムからしたら拍子抜けした理由であった。
クラッドから激励されるが、簡単に死ぬような奴じゃないから心配されず・・・
イサムは失笑しながら心の中で少しは心配してくれと呟く。
イサム「まぁ今後も戦場でスリリングな事に遭いそうだし、頑張りますか。」
クラッドの部屋から出たイサムは自室へ戻った。
イサムはこれからのスリリングな展開に期待を寄せながら、転属される日を楽しみにした。
しかし
それがイサムがスーパーノヴァ計画までの過酷な軍生活の始まりを意味しており。
イサムの苦しい辛い物語の始まりであった事を・・・
イサムはまだ知らなかった。