マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

フランツ・ハノーバー

2019-04-25 20:06:22 | マクロスエースパイロット図鑑
【所属】
新統合宇宙軍
【階級】
中尉
【生年月日】
2031年3月21日
【種族】
地球人
【出身】
惑星ラターノ
【愛機】
VF-171ナイトメアプラス
VF-24タイガーⅢ
【解説】
新統合宇宙軍惑星ラターノ自治軍に所属するエースパイロット。
グリーンと赤いストラップを中心とするカラーリングを愛し・・・・
ドイツ国防軍風ヘルメットを被ったワシをトレードマークとする。

YF-24エボリューションを実戦向きバリエーションの1つ。
VF-24タイガーⅢの編隊の指揮官になり・・・

はぐれゼントラーディ艦隊を一個飛行隊のみで制圧している。

撃墜数は2059年までに149機を記録している。

ハノーバー中尉の性格は気さくであり、葉巻を愛している豪快な性格である。
異名はゾルダイーグル



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イサムの初陣

2019-04-22 07:43:09 | マクロス短編
【西暦2035年5月4日惑星ダッシュレート】

地球から12万年光年離れた惑星ダッシュレート。
主星から発進した近距離移民船団により移民された地球型惑星である。
原住民は折らず、恐竜と地球の生き物に似た生物が生息しており・・・

地球人が住んでも問題ない事から移民された理由だそうだ。

そんな惑星ダッシュレートであるが・・・・・
はぐれゼントラーディ軍が出没しており・・・・・
現地の統合軍はその対処に終われ多数の戦死傷者を出していた。

そんな惑星ダッシュレートにある男がいた。

イサム「よぉ可愛い子ちゃん、後でランチでもどう?」
新統合宇宙軍イサム・ダイソン少尉

「もう少尉、私を落とすなら敵機を落としてからにしてくださいよ。そしたら、ベッドでもランチでも行くわよ。」

イサム「ははははは、こいつは手厳しいぜ。」

イサム・ダイソン少尉。
惑星エデン生まれの未成年パイロット、つい最近配属されたばかりの軍歴1年ちょっとのペーペー。
生意気な性格であり、幾つの部隊をたらい回しにされる厄介者。

いろいろと部隊廻された後、この惑星ダッシュレートに配属されたそうだ。

しかし

まだ敵機も一度も落としておらず・・・・・・
配属されて早々女を落とす事ばっかりしていたそうだ。

「あのクソガキ、また女を落とそうとしている。」

「女を落としても、敵にはチェリーボーイ。情けないねぇな。」

「まっ死ぬか、別の部隊に廻されるか見物だな。」

そんなイサムに対し元々いた隊員達から評判は悪い。

命令違反、業務怠慢、職務中のナンパ。
真面目に勤務する面々からすれば大迷惑な存在でしかなかった。
そんな事もあってか、早く別の部隊へ廻されて欲しいと言う人が多少存在する。

クラッド「ダイソン少尉、いつまで遊んでいるんだ?」
新統合宇宙軍クラッド・トルメーヤ中尉

イサム「隊長。」

クラッド「真面目に勤務しろ、味方内部に敵を増やすな。」

不真面目なイサムに隊長のクラッドが注意をする。

今となっては当たり前のような光景である。
が・・・・・態度を直そうとしないイサムにクラッドはうんざりしていた。

上はとんでもない奴を廻してくれた・・・・
クラッドは段々とイサムに対しての苛立ちを募らせる。

そんなある日、イサム達の乗るウラガ級が暗証宙域の哨戒に出た。

『イエローロック8、9発艦してください』

イサム「イエローロック8、出るぜ!ぐっ」

イサムは哨戒チームに入り敵の潜んでいるエリアに向けて出撃。
小隊隊長機と僚機と編隊を組み・・・・・
VE-11サンダーシーカーを伴い暗黒の海に向けて飛行する・・・・・

しかし

数分後・・・・・

「ダイソン、貴様!」

イサム「ちょろちょろ飛んでますと、敵に見つかりますぜ!」

「馬鹿者!敵に見つからない任務ではない!見つける任務だ!むしろ俺たちは早期警戒機の護衛だ!」

イサムはいつものような如く問題行動をとる。
猛スピードで進んでは、バトロイドに変形したりとやりたい放題。
小隊隊長はなんでこんな奴が軍人になれたのか、疑問に思う。

むしろ

なんでこんな問題児を軍に入れようと思ったのか?
上の人間の気持ちが全然分からない。

そう思っていると・・・・・

『こちら第2小隊、メーデーメーデーはぐれゼントラーディと遭遇。救援を・・・・ぐぁぁぁ』

「何!?」

イサム「こいつは?」

第2小隊が救援要請を出した直後、通信が途絶した。

通信内容にははぐれゼントラーディと言う用語があった。
敵と遭遇し戦闘し、全滅したのか孤立したのか・・・・・

小隊隊長は直ぐ様他の小隊へ通信を行った。

『こちら第4小隊、ヌージャデル・ガーの編隊だ!現在交戦中。』

『こちら第5小隊、交戦中!』

各所ではぐれゼントラーディと遭遇し戦闘が始まったようだ。
現在、交戦状態ではないのは・・・・・
クラッド隊長直属の第1小隊とイサム達第3小隊だけである。

数はどのくらいいるのか分からないが・・・・
各小隊が個別に展開するのは危険。

「ダイソン、編隊行動をとるぞ!続け!」

イサム「りょ~かいです、やっときたスコアを稼ぐ時一番手は任せてくださいよ!」

「馬鹿野郎遊びじゃねぇ、9はバカを支えろ!」

「ラジャー」

イサム達は味方を救援すべく動く。

隊長からはお目付け役としてイサムに僚機のサポートがついた。
イサムがバカな規定違反を犯さないかの監視。
普段のイサムは自由奔放な事ばっかりやっており、周りはかなり不安視している。

「ダイソン少尉。よろしくお願いします。」

イサム「よろしくな!」

イサムのサポートについた僚機は取り敢えず挨拶をする。

正直、サポートにつきたくはなかった。
どんな問題行動を起こすのか、それに伴う処分はどんな物になるのか・・・・
不安でしょうがなかった。

なんてイサムは今回が初の実戦・・・・・浮かれ過ぎなければいいがと思った。

「くそ、数が多すぎる。」

「増援はまだなのか?」

戦闘エリアでは第4小隊と第5小隊がはぐれゼントラーディ部隊と交戦していた。
既に各小隊は損耗が出ており、第4小隊は1機.第5小隊は2機だけの状態。

既に戦闘続行するには第1小隊やイサム達第3小隊の到着が必要である。

「うわぁぁぁぁぁぁ」

1機のVF-11Bがヌージャデル・ガーに背後をとられる。
そのパイロットは死の恐怖で顔が歪み、いつ失神してもおかしくない状態になった。

後ろからヌージャデル・ガーが狙っている。

もうダメだとパイロットは怯えており、精神的に不安定になった。

ズカァン

イサム「待たせたな!」

「クソガキ」

イサム「クソガキじゃねぇ、イサム・ダイソン少尉だ!」

「ダイソン少尉すまない、助かった。」

そんな時・・・・

救援に駆けつけたイサムらが到着。
背後にいたヌージャデル・ガーはイサムからの一撃で撃破された。

イサムに助けられたパイロットは戸惑いながらも感謝の言葉を述べる。
忌み嫌う奴に助けられるのは複雑であるが、助かったし感謝していた。
感謝の言葉を聞いたイサムは次の敵を求め戦場に舞う。

ズドドドドドド

イサム「案外当たらんな、これが戦場と言う奴か・・・・」

最初の1機を撃墜したイサムだが・・・・・

他の機体に攻撃を与えられず、戦場の実感を初めて感じた。
相手には技量の高いパイロットがおり、自分より強い相手がいることが・・・・
イサムはにっと笑い、ヌージャデル・ガーに照準を合わせトリガーを引く。

イサム「ひゅ~一丁あがり、お次は!」

トリガーを引いた銃弾はヌージャデル・ガーに命中。
蜂の巣になり、潰れるかのように爆散した。
2機目のスコアにイサムは興奮し、次の敵を狙う・・・

それを見ていた僚機は・・・・・

「初の実戦なのに凄いな。」

「あれで協調性があれば、昇進間違いなしだ!」

と畏怖を感じる。

今までやる気のなかった奴の以外な戦果に味方とは言え怖さを感じてしまう。
本気を出したらとんでもないエースパイロットになるのではないかと・・・・

そして

敵に回したら厄介な相手になるのではないかと・・・・・

イサム「おっあいつが指揮官機だな!」

「やらせるかマイクロン!」

イサムは敵の指揮官機のシュルベル・ガーとぶつかった。

敵指揮官は大勢の同胞の命を奪ってきたイサムに対し復讐心を抱いており・・・・
イサムの乗るVF-11Bに対し猛攻を仕掛ける。

シュルベル・ガーはヌージャデル・ガーより強力であり・・・・・
VF-11Bより圧倒的な戦闘力を誇る。
そのためか、イサムは押されている。

クラッド「ダイソン!無茶をするな!」

イサム「いえ隊長らは他の敵を!俺はこいつを仕留める!」

クラッド「命令違反を犯すつもりか!ダイソン!」

クラッドから無茶をするなと言う命令されるが・・・・・
イサムはクラッドからの命令を無視し、敵指揮官を仕留めようとする。
命令違反をするイサムにどなるクラッドだが・・・・・

イサムはシュルベル・ガーと激しい戦闘を行い始める。

「隊長。」

クラッド「やめろ、あいつの好きにさせる。いいな。」

「ハッ」

もう止めても無駄と判断したクラッドは他の敵と戦う事を集中することを決める。

何度も言ってもダメなら、勝手にやらせる。
確かに仲間の命を救ったが、軍人としてのモラルが足りなすぎる。
もっとモラルを持てば編隊長になれるだけの人材なのに・・

クラッドはイサムを非難しつつも、人材としての才能を惜しんだ。

「マイクローンが!」

イサム「へっこいつ、ガルドみたいにしつけねぇな!それじゃあ女にはモテないぜ!」

イサムは焦る敵指揮官に煽るような事を言った。

相手が焦れば戦闘力が低下する事を知っていた。
焦ってしまえば、隙が出来て撃墜するチャンスができる。

「ぐぉぉぉぉ」

イサム「へっ一丁あがり、ざっとこんなもんかな。」

「指揮官が・・・・」

「そんな馬鹿な」

とうとうイサムは敵指揮官のシュルベル・ガーを撃墜した。
敵指揮官の撃墜により、はぐれゼントラーディ部隊は戦意を損失する。

戦闘力を損失したゼントラーディ兵は武器を捨てる。

クラッドは戦意を損失したゼントラーディ兵を見て戦闘終了を確認した。
これで一段落がついたと・・・・・・

クラッド「ダイソン、よくやったな。」

イサム「お褒めに預り光栄であります。」

クラッド「しかし、命令違反を犯すのはよくない。今後気をつけるように。」

イサム「ハッ申し訳ございません。」

戦闘が終わるとイサムはクラッドに誉められるのと注意の両方を言われた。
今回の戦闘でイサムに対する評価は誉められるものでも、悪くもない・・・・・・・

敵指揮官を打倒し、敵を降伏へ導いた。

が・・・・・・・
それを台無しにするかのような命令違反。

こうした事もあってか、上記のイサムの評価に繋がった。

【惑星ダッシュレート.衛星基地シューラート】

イサム達は任務を終え衛星基地シューラートへ帰還した。

シューラートに到着すると・・・・・・
戦死した隊員の名簿が入った書類を人材課に渡した。
イサムは他の隊員と共に戦死した隊員の名簿に向けて敬礼し・・・・
戦死した隊員の冥福を祈った。

その後

イサム「転属?自分がでありますか?」

クラッド「実はな、貴様にははぐれゼントラーディとの激戦区に行ってもらう事にした。」

イサム「左遷でありますか?今回の命令違反に関して、激怒したとか・・・・」

クラッド「そうじゃない、まぁ話を聞いてくれ。」

イサムはクラッドのいる隊長室に呼ばれた。

呼ばれた理由は転属命令を伝える為。
イサムは命令違反に関する左遷かと考えたが、クラッドの話ぶりではどうやら違うよう。
一体何の理由で転属させられるのか?イサムはじっとクラッドの顔を見る。

クラッド「激戦区のある惑星トラードにて優秀なパイロットが欲しい、今回優秀な成績を残した貴様を派遣する事に決めた。」

イサム「なるほど・・・・・えぇ!」

クラッド「まぁ頑張りたまえ、貴様なら出来るはずだ。」

イサム「分かりました・・・・イサム・ダイソン少尉しっかり勤めさせてもらいます。」

クラッド「うむ、期待しているぞ。まぁ貴様が簡単に死ぬ玉じゃないから心配せんよ。」

イサム「はははは(少しは心配してくださいよ)」

ただ単に優秀なパイロットが欲しい。
それだけであった。

いつも左遷族であるイサムからしたら拍子抜けした理由であった。
クラッドから激励されるが、簡単に死ぬような奴じゃないから心配されず・・・
イサムは失笑しながら心の中で少しは心配してくれと呟く。

イサム「まぁ今後も戦場でスリリングな事に遭いそうだし、頑張りますか。」

クラッドの部屋から出たイサムは自室へ戻った。

イサムはこれからのスリリングな展開に期待を寄せながら、転属される日を楽しみにした。

しかし

それがイサムがスーパーノヴァ計画までの過酷な軍生活の始まりを意味しており。
イサムの苦しい辛い物語の始まりであった事を・・・

イサムはまだ知らなかった。
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ラウラのタメ口

2019-04-18 02:35:30 | マクロス短編
【西暦2021年】

月面クラビウス基地から惑星マリトラーンへ向けて出港した・・・・
ARMD級宇宙空母アルタミラは護衛艦隊と共に何事もなく航行していた。
アルタミラの乗員に加え、ミリア・ファリーナ.星村絵里と言ったVF-Xがおり・・・・

物々しい雰囲気に包まれていた。

ラウラ「ミリア!勝負しろ!」
新統合宇宙軍ラウラ・ベルタリア准尉

ミリア「へぇ勝負ね、何回負けているのかしら?」
新統合宇宙軍VF-Xダンシング・スカル.ミリア・ファリーナ・ジーナス中尉

ラウラ「何回でもいい必ず勝つ!」

ミリア「はぁ。」

今日もラウラはミリアに勝負を仕掛けていた。
惑星エデンの模擬戦で後一歩の所まで追い詰めたが、ミリアに反撃され敗北。
あれ以来、ラウラはミリアに勝つ事を拘り始め・・・・・
任務のためアルタミラに同乗したミリアに毎日のように勝負を挑んだ。

星村絵里「同じミリア隊の私には勝負しないんだね。」
新統合宇宙軍VF-Xシーアンタレス.星村絵里中尉

カゴメ「ラウラはミリア打倒に一点張りだから。
新統合宇宙軍オペレーター.カゴメ・バッカニア少尉

星村絵里「ふ~ん少しは私に目を向けてくれたらいいのになぁ。」

そんなラウラとミリアの様子をオペレーターのカゴメ・バッカニアと・・・・
ミリアの元部下でシーアンタレス隊副隊長である・・・・
かつてはモーア・カリダムの星村絵里は様子を見ていた。

絵里からすれば自分にも勝負を挑んで欲しいと思っていた。
一方のカゴメはゼントラーディ人は何故こんなに戦いが好きなのかと呆れる。
二人はそれぞれ考えている中で、ラウラとミリアの言い争いは続く。

ダンッ

ラウラ「また負けた!?」

ミリア「これで何連敗かしら?かなりの場数負けているよね~」

ラウラ「もう一回だけやらせてよ。」

ミリア「どうせ負けるでしょ、惑星エデンの時はドキッとしたけど・・・私がその時のミスをカバーしないと思った?確かに
ラウラの動きは良くなったけどまだまだね。」

バルキリーのシュミュレーションでラウラはミリアに何連敗もしていた。
最初はミリアが不利でラウラは調子に乗って攻めるが、罠であり・・・・・
調子に乗って攻めてくるラウラに対し突然本気になり、撃墜また撃墜を繰り返す・・・・

負けず嫌いの性格のラウラは何度も勝負を挑むも・・・
またミリアにボロボロにされ負けるを繰り返す・・・

もはや情けないと言いようがない程に・・・・

星村絵里「もうやめたらど~お~?」

ラウラ「うるさいモーア、ミリアに勝たないといけないんだ!」

ミリア「もう諦めたらどう?さ~て戻りますか~」

ラウラ「待て!」

何度も敗北するラウラ・・・・
絵里からやめたらどうだと勧告されたり、ミリアに逃げられる。
ラウラは追いかける姿がなんとも情けない。

吉野大樹「今日もラウラの奴、ジーナス中尉に勝負挑んだのか?」
新統合宇宙軍.吉野大樹.大尉

カゴメ「はい、負けず嫌いなので今日も・・・・」

呆れながら見ていたカゴメの背後から・・・・
ラウラの所属するアンサーズの副隊長吉野大樹がやってきた。

カゴメは驚かず淡々と今の状況を話す。

話を聞いた大樹だが、ラウラの今の様子を見て・・・・・

吉野大樹「まったくラウラの奴、一応上官なのにタメ使って・・・」

カゴメ「夢華や美弥も上官で、タメ使ってますしこれぐらい・・・・」

吉野大樹「バッカニア少尉、うちは秩序ある軍隊だぞ。友達だから許せるが、知らない上官だったら?どうする?」

カゴメ「確かに気まずいです。」

吉野大樹「だろ。」

平気でミリアや絵里にタメ口を使っているラウラに関する愚痴を言ってしまう。

今まで惑星エデンやフォークランド基地に行ってきたが・・・・
ミリアや絵里に対してのタメ口が酷い・・・
流石に上官だし、特殊部隊の幹部だから流石に不味い

ロザ「別にいいんじゃないですかね、私も含めゼントラーディ人だし。」
新統合宇宙軍ロザ・べサーズ准尉

カゴメ「確かに。」

吉野大樹「確かにじゃない!まずいだろ!」

同じメルトランのロザはいいと言って、カゴメも同調するが・・・・
大樹はそれを否定する。

なんせ

今回の任務は議員候補の護衛であり・・・・・・
その一人は初のゼントラーディ候補かつメルトラン候補のフェアリ・ラカジーラ。
ロザは普通に敬語を話すからいいが・・・・・

ラウラは危険・・・・・
いやミリアと絵里も危険・・・・・・

吉野大樹「今回、議員候補に不敬な事をしたら懲戒免職じゃすまんぞ。」

カゴメ「ぐっ・・・・・」

吉野大樹「ロザ君、君は出世して幹部士官になりたいんじゃないのかな?」

ロザ「なりたいですよ、勿論。」

吉野大樹「だったら協力してくれるな。」

大樹は今回、敵からの攻撃以外の問題点・・・・・・
議員候補に対して不敬な事をしない為に、カゴメとロザに協力を迫る。

議員候補に対する不敬な事をした結果がどうなるかを挙げ・・・・
カゴメとロザに半分脅しみたいに協力を迫る結果になったが・・・・
二人は大樹の要請に答える。

ミリア「吉野大尉、これはなんです?」

星村絵里「私、部下と打ち合わせしたいんですけど。」

ラウラ「これは何の集まりで!カゴメ、ロザ・・もいるし。」

吉野大樹「今回は注意事項を伝えにな、心して聞くように・・・・」

ブリーフィングルームを借りてラウラ達を集める。
カゴメとロザが大樹の左右に立ち、ラウラと対峙していた。

ミリアと絵里は不満げな表情を浮かべ・・・
ラウラは不思議そうな表情を浮かべる。
一体何の集まりなのか?一体何をするのか?

吉野大樹「今回集まってもらったのは、議員候補に不敬な態度を取らないようにとお願いするためです。」

ミリア「取らないわよ。そのくらいは分かってます。」

吉野大樹「果たしてそうかな?」

ミリア「何ですって?」

吉野大樹「自由共和党議員候補フェアリ・ラカジーラ議員に会った時はどうする?」

ミリア「それは・・・・」

大樹が説明するとさっそくミリアががっついて来た。
ミリア本人からすれば、大樹の説明のあった議員候補への不敬はないと言うが・・・・
議員候補の一人フェアリ・ラカジーラを・・・・・
ゼントラーディ軍時代のノリで話しかけてしまう事を指摘され、ミリアは何も言えなくなり・・・・

同じように反応しようとしていた絵里も同じような表情を浮かべる。

吉野大樹「特に一番問題なのはラウラ、お前なんだよなぁ。」

ラウラ「何よ。」

吉野大樹「ジーナス中尉、星村中尉にミリア!モーアとタメ口を使う。ラカジーラ議員候補にそのような事をする、その意味分かるな?」

ラウラ「分からない。」

吉野大樹「だはぁ、分からないのか?お前はその勢いで、ラカジーラ議員候補にタメ口を使う事を言っているの!」

ラウラ「なるほど!」

一番の問題はやっぱりラウラ。

一番タメ口を使いそうな予感しかしない問題児。
案の定、分からないと答えた・・・・・・

大樹の口調は荒くなりながらラウラに注意勧告すると笑顔で納得するような表情を浮かべる。

ロザ「ラウラ、本当にラカジーラ議員候補にタメ口はダメだよ。ラカジーラ議員候補が大丈夫でも、他の党幹部や別の候補から怒られるよ。」

ラウラ「エスケスタ、エスケスタ。」

吉野大樹「本当に分かっているのか、ラウラ・ベルタリア君。」

ラウラ「大丈夫よ大樹、そんなへまをするような真似はしないから。」

ロザからも一声入れられ、ラウラは分かった分かったを連呼した。
大樹からすれば、なんか信用出来ないような表情を浮かべたラウラを信用してない。

一度確認するが、ラウラは笑顔で大丈夫だと再度言う。

それでも大樹はラウラを信用出来ない。

カゴメ「あの吉野大尉、休憩時間。安野希世乃さんの歌聞きたいので、いいですか?」

吉野大樹「そうだったな、話は以上だ!解散。」

話は休憩時間ともあってか、終わり解散する。
ラウラはロザと一緒に出て、カゴメは一人で別のところへ向かう。
ミリアと絵里は一緒に食堂へ向かう。

部屋には大樹だけが残された。

吉野大樹「さて」

大樹は自分の部屋に戻り、隊長桐原茂人の元へ向かった。
今回のラウラ達に関して・・・・

いやラウラについて・・・・

桐原茂人「何、ベルタリア准尉が?」
新統合宇宙軍桐原茂人.予備役少佐

吉野大樹「ラウラはジーナス中尉と星村中尉にタメ使って、大丈夫だと言ってますが心配で・・・・」

桐原茂人「そうか・・・・・・確かにベルタリア准尉だと心配だな。ベサーズ准尉は?」

吉野大樹「ベサーズなら大丈夫です、根は真面目ですし。しっかりしてます。」

大樹は茂人の部屋に入るとラウラの事を話す。

マリトラーンについた時、フェアリに失礼な事をしないか・・・・
それに伴う各党の議員候補からの不評を買わないか・・・

茂人は大樹の話を聞いた茂人は同じメルトランのロザについて聞くと・・・・
ロザは真面目であり、大丈夫だと大樹は答えた。
すべての話を聞き終えた茂人・・・・じっくり考え・・・・・・

桐原茂人「ベルタリア准尉をサポートしろ!」

吉野大樹「はぃ?」

桐原茂人「積極的にではなく、時折な・・メルトランは何か抑えようとすると社会不安障害になる。だから、落ち着いて見守り不備があればサポートすればいい。」

大樹にラウラをサポートするように命令した。

まさかのラウラのサポート命令に大樹は驚く・・・・・
驚く暇もなく、茂人は積極的にではなく時折サポートするようにと命令内容を言った。

ゼントラーディ人は命令に従うが、強く抑えるような事を嫌う。
その特性を妻がメルトランである茂人は思いだし・・・・
大樹にラウラを時折サポートするような命令を出した。

吉野大樹「そんなんでいいんですかね?」

桐原茂人「いいさ、安心して見守ってあげた方が彼女のためになる。ただしアドバイスは忘れるなよ。」

吉野大樹「はい、でもなんか頼りないような。」

不安に大樹は茂人を見ると・・・・・・
茂人は満面の笑みで大丈夫的な事とアドバイスするように言う・・・・・

が・・・・・

その笑みが頼りないような感じがして不安。

吉野大樹「ラウラの奴治るかな、あいつたまに口悪いし。」

ラウラ「よっ大樹。誰が口悪いですって!?」

吉野大樹「おわっラウラ!」

ラウラ「覚悟いいわね、フンッ!」

ボカッ

廊下でラウラのタメ口が治るか心配ながら考えていると・・・・
うっかりラウラが気にするワードを発してしまう。

この時大樹は背後にラウラがいないと思っており・・・・
無意識に今の気にするワードを発しても大丈夫だと思っていた。
その大丈夫さが油断を生み・・・・

背後にラウラがいる事に気がつかなかった。
その結果、ラウラのパンチが大樹の顔に命中した。

ラウラ「口悪くてわるぅございんした。」

吉野大尉「痛な~、ラウラ、マリトラーンについたら議員候補に失礼な態度とるなよ!」

ラウラ「分かっている、今勉強しているから!」

吉野大尉「本当か~?」

ラウラ「そんじゃ、じゃあな!」

吉野大樹「その口を治せ!馬鹿野郎!」

ラウラはそのまま去っていく。
本当にタメ口治せるのか?と大樹は不安になる。

ゼントラーディ人だからしょうがないでは片付けられない。

社会人としてまずい・・・・・・
大樹はなんとしても・・・・・・
ラウラに議員候補に対しての失言やタメ口を言わせないように全力でサポートする事をに決めた。

実際にラウラが議員候補に失礼な態度をとったかに関しては本編にて
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メディック

2019-04-15 23:59:51 | マクロス短編
【惑星ピースミリオン衛星軌道上】

複数のカプセルが惑星ピースミリオンに向かっていた。
新統合宇宙軍艦隊は隕石だと思い、一応警戒していたが燃えつきると判断し・・・
何も対策しなかった。

複数のカプセルは成層圏に到達すると、各地域に別れて分散する。

「新統合軍の奴らの度肝を抜いてやれ!」

分散したカプセルは飛行を続けた後、突然崩壊し・・・・
その中から多数の可変戦闘機が出てくる。

出てきた可変戦闘機はステルス性を生かし、目標の統合軍基地へ向かう。

「リーダー、レーダーサイトを確認しました。」

「よし地球人に戦争とやらを教えてやれ!」

レーダーサイトを確認した可変戦闘機達はロックオンしミサイルを発射した。
発射されたミサイルは水平にレーダーサイトへ向かって行く・・・

新たな戦争を作るための灯火にするために

「班長、レーダーに反応。これは飛翔物。」

「何処に向かっている?何処に向かっているんだ?」

「それが我がレーダーサイ・・・・・」

ズガァァァァァン

ミサイルはレーダーサイトに命中する。
レーダーサイトは爆炎をあげ空を黒く染める。

近くの第5航空基地はその爆炎を見て悲鳴をあげ、パニックになった。
パニックになった第5航空基地に向かって可変戦闘機部隊が飛ぶ。

「総員戦闘配備!急げ!VF-15部隊も出せ!あげろ!」

「サンダーボルトやナイトメアを早く出せ!エクスカリバーもだ!」

吉野朝灯「くっ一体何処の国の可変戦闘機なの?」
新統合軍衛生.生吉野朝灯伍長

衛生兵の朝灯は犬猿の仲で後の夫になるライト・インメルマンと別れた後・・・・
衛生兵としての任務を果たすべく救護室へ向かった。

しかし

道中は基地を攻撃する未確認機が飛んでおり・・・・・
当たりはミサイルの爆風や銃撃が飛び交い・・・・
目の前で大勢の人間が傷つき死んでいった。

「ぎゃぁぁぁぁぁ」

「熱い熱いぐぁぁぁぎゃぁぁぁ」

吉野朝灯「くっ」

死んでいく姿、苦しむ姿・・・・・息絶える姿・・・・
戦場が初めての朝灯からすれば見るに絶えない光景であった。

これが父や母が言っていた戦場・・・・・

朝灯は銃弾や爆発が絶えない基地を危険を回避しながら歩く・・・・

吉野朝灯「あれはライトのバルキリー、あいつ上手く飛べたんだ。あいつが上手く行ったならあたしだって。」

危険を回避しながら歩く朝灯の目にライトのバルキリーが離陸する姿を見る。
上手く敵に破壊されず上手く飛び立てた。

だったら自分も上手く救護室に向かい衛生兵の役目を果たそうと朝灯は燃える。

とは言えであるが・・・・・
危険なのは代わりはない

救護室に間に合わないなら・・・・
地下への入り口に向かわないといけない。
そこにたどり着くまで後少しだが、砲撃が激しい。

このまま行けば自分が爆死するのが目に見える。

吉野朝灯「行くしかない!」

朝灯は意を決し危険地帯へ乗り出した。

そこを乗り越えれば一応の安全地帯に乗り出す事が出来る。
必死に爆風を掻い潜りながら走る朝灯、途中爆風で出来たらクレーターに入り・・・
塹壕代わりにし、死んだ兵士のヘルメットと防弾チョッキをつけ・・・・

再び危険地帯へ向けて走り出す。

「そこの兵士、こっちだ!急げ!」

「早くしろ!危ないぞ!」

ようやく地下への入り口へ近づいた。

朝灯は一気に走りだし地下への入り口へ突入する。
突入しても朝灯は走りだし奥へ進む。

入り口付近にいたら外からの爆風に曝されるかも知れない。

身の安全のため、奥へ進まないといけない。

しばらく朝灯は救護室へ向かうと・・・・

「吉野伍長か、無事だったか・・・」

吉野朝灯「はい」

「早く来てくれ衛生兵の数が足りない、手をしてくれ」

医療品を持った同僚の衛生兵に出会いすぐ来てくれと言われた。

現在、戦闘が始まり多数の死傷者が出ており・・・・
救護室はかなり血の臭いが充満していた。
そして激痛による負傷した兵士の呻き声、悲鳴、叫びが・・・・

そんな中で戦友の細川志乃と合流すると、衛生兵の衣類を渡され・・・
更衣室に向かい着替え、医療現場に入る。

格好は歩兵と変わらないが、頭には十字マーク。
腕章に十字マークと誰が見ても衛生兵に見える。

「吉野は経験が薄い、いろいろと指示するからやってくれ。」

吉野朝灯「はい。」

朝灯は経験の薄い衛生兵なので軽い仕事しか出来ない。
軽い仕事だが、やる人間からすれば軽い仕事と言えないようなものであった。

それは・・・・

「痛てぇぇぇぇぇよ、母さぁぁぁぁぁん」

「吉野抑えていろ!」

吉野朝灯「はい。」

負傷兵を抑える仕事や、助からない負傷兵に安楽死するための薬を投与する事。
朝灯の制服や手袋には大量の血が付着している。

そして耳が壊れそうな程の負傷兵の叫び声・・・・

初めての現場の朝灯からすればかなり精神的に負担を感じる。
いつもの男嫌いな性格の朝灯の表情はかなり暗めになる。

それに目の前で脚を切断する場面まで・・・・

吉野朝灯「死なないで・・・・」

朝灯は目の前の負傷兵を抑え、軍医の治療を手伝う。
しかし、その兵士は暴れた事により精神が破綻し・・・・

結局絶命してしまった。

「衛生兵(メディック)!衛生兵(メディック)はまだか!」

救護室で叫ばれる衛生兵を呼ぶ声・・・
殺してくれと叫ぶ兵士の声、大事な人が死んで泣き叫ぶ声・・・
ここの地獄に朝灯は必死に耐える・・・

ガシッ

吉野朝灯「あっ」

「リアンナ、俺は待ってくれ。待ってくれ!リアンナ!何処だ!」

吉野朝灯「あっ・・・・あぁぁぁ」

ブラックリボンをつけた負傷兵が朝灯の脚を掴む。
掴んできた負傷兵の目端恐ろしく・・・

朝灯の顔は顔面蒼白になり、動けなくなる。

「こいつ!」

パンッ

吉野朝灯「あぁぁぁ」

「しっかりしろ!貴様!衛生兵だろ!」

掴んできた負傷兵は安楽死遂行人の歩兵に射殺された・・・・
恐怖に怯える朝灯はその歩兵に怒られる。

朝灯は歩兵の言葉を聞いてハッとした。
今の自分は衛生兵・・・・
こうなる事が分かって入った・・・・

吉野朝灯「ぐっ・・・・・こうなる事は分かってたんだ。やってやる、私は衛生兵・・・軍人の医者なんだ!」

朝灯は自分の舌を噛み千切らない程度にかんだ。
少しでも多くの兵士を救ってやろうと・・・・

そう決意し現場へ戻るが・・・・・

この後、朝灯が自分自身に悲劇が起ころうとはこの時分からなかった。

「吉野、モルヒネの箱と包帯の箱を倉庫から持ってきてくれないか?」

吉野朝灯「は.はい。」

朝灯は軍医からの命令で向かい側にある倉庫まで向かった。
一回地上に出た所にあり、距離的にもそんなに遠くはない。
そう簡単に壊れそうな構造じゃないので、直接攻撃による被害の心配はない。

吉野朝灯「よし手に入れた。」

倉庫に到達した朝灯はモルヒネの箱と包帯の箱を持って救護室に走る。
外の様子は紅蓮の炎に包まれていた。
いくら近くて向かい側にあるとは言え、砲弾が飛び交う中を横断しなければならなかった。

目の前にはガトリング砲を搭載しているデストロイド・トマホーク局地型が・・・・・・
上空に飛び交う所属不明の可変戦闘機を相手している。

吉野朝灯「来ないでよ砲弾・・・・・・・・・・来ないで・・・・・・」

朝灯は必死に積み重なったモルヒネと包帯の箱を抱えながら医療テントまで走る。
半分地下である医療テントまでいけば安全である。
朝灯は走りながら、向かった。

ヒュゥゥゥ

吉野朝灯「えっ・・・・・・・・・」

自分の後ろにいたデストロイド・トマホーク局地型が・・・・
ガウォーク形態である所属不明の可変戦闘機にレーザー砲を撃たれた。
最初は物凄い音をたてながら小さな爆発をしたが・・・・・・
全体的に爆発の導火線に火がついていたようであり・・・・・・・

バタン

吉野朝灯「がはっ。」

朝灯は吹き飛ばされ後ろの3mぐらい叩き飛ばされてしまった。
ヘルメットと防弾チョッキを着ていたのと・・・・
爆風に混ざっていた熱風の被害を殆ど受けなかったが・・・・・
朝灯は頭から血を流し気絶する。

全身打撲かつ、肩から・・・大量出血・・・・

「吉野!!」

医療テントで治療に当たっていた衛生兵が偶然倒れている朝灯を見つけ。
危険な戦場の中を走り朝灯を担ぎこんで、医療室まで連れていった。

リボンレベルレッド
緊急治療者と判断され直ぐ様朝灯の治療が始まった。
下手すれば死ぬ可能性がある・・・

軍医は必死に朝灯を治療した。

それからしばらく・・・・・

吉野朝灯「ここは・・・・」

朝灯は病室で目覚めた、自身の頭には包帯が巻かれている。
だけど、上手く体が動かせそうにない。
この時、朝灯は悟った・・・・・自分が生きてにると・・・・・

頭の髪の毛はある・・・・・

吉野朝灯「あたしは何で・・・・」

朝灯は自分が何が原因でここに運ばれたのか疑問に感じる。
体は動きづらいし、いつものように強気に慣れない・・・・

辺りを見渡すと、誰かが自分を守るように座りながら寝ている。

よく見たら・・・・・

吉野朝灯「ライト・・・・・」

犬猿の仲のライト・インメルマンがいた・・・・

まさか・・・・看病してくれたのか・・・
朝灯はライトを見て複雑ながらも、悪くないと感じる。

献身になって看病してくれたんだ。
怪我をして死にそうになった私を見てくれたんだ・・・・
馬鹿な奴・・・・・

そんな馬鹿な奴の気持ちが知りたい・・・・・

朝灯は目が覚めないようにぐっすり寝た。
ライトの本音を知るためには、意識不明な不利をしなくてはいけない。

ライト・・・・あなたは私の事をどう思っているの?

その後・・・・

ライトは軍医から伝えられた朝灯の目覚めなければ危険の最終期限の前日・・・・
朝灯に対する気持ちをぶちまけた。

その気持ちを受け取った朝灯はライトをびっくりさせる為に起きてびっくりさせる。

ライトの言った気持ち・・・・・

なんか嬉しく感じてしまう・・・・

ライト「朝灯、立てるか?」
新統合宇宙軍ライト・インメルマン中尉

吉野朝灯「なんとかね、見てよほら!この通り!あたぁ!」

ライト「危ない!まだ立てないじゃないか!」

吉野朝灯「うるさい、少し油断しただけよ。」

朝灯は退院後、ライトと共にリハビリを行っている。
少しは歩けるようになったけど、体がふらつく・・・・・

ふらつくたびに、ライトに抱えられ・・・
プライドに触れたのか、朝灯はライトに抗議した目で見る。
と言っても、朝灯は・・・・

-自分が目覚めるまで看病してくれたし・・・
-まぁいいか

と照れながら前を向いた。

「吉野伍長、ここにいたか!」

吉野朝灯「なんです?」

突然、佐官クラスの士官が来た。
何やら笑顔であり、ライトは何かあるなと悟った。

何か少し嫌な予感がするほどの・・・・

「君をパープルハート章(名誉戦傷章.名誉戦死傷章)の受賞が決まった、君の両親の元へ帰れるぞ!」

ライト「どう言う事です?」

「吉野朝灯伍長を軍曹に昇進し、予備役編入。つまり事実上の除隊だな。」

吉野朝灯「えっ」

それは朝灯の除隊。

パープルハート章を授章し、父吉野大樹と母ラウラ・ベルタリアの元へ返すと言う。
今回の負傷と医療現場の様子を見て精神的に耐えられないと上が判断・・・・
朝灯を除隊する事を決定した。

ライト「良かったな朝灯・・・・帰れる・・・」

吉野朝灯「お断りします。」

「?」

ライト「どうして?」

除隊の決定・・・・・・朝灯は拒否した。

朝灯の拒否にライトと佐官クラスの士官は不思議そうに朝灯の顔を見る。
普通だったらこの場で喜ぶはずだが・・・・
一体何故断るのか?

吉野朝灯「私は衛生兵です、戦場で命を救うために志願しました。除隊して帰れなんて出来ません。」

「死ぬかも知れないのだぞ、それに精神的に病むことになるんだぞ!」

吉野朝灯「大事な人が近くにいます、もう大丈夫です。私は戦場のリアルから逃げたくありません、だから私は故郷へ帰りません。父や母、そして姉達に心配されても・・・・どうか、私を衛生兵として使ってください。」

「・・・・・・」

断る理由は、朝灯には戦場で命を救うため衛生兵に志願した事。

精神的に辛い現場ではあるが、絶対にやり遂げたい事だし。
今では大事な人がいる・・・・・

たった一度の戦闘があったくらいで除隊なんてしたくないし。
戦場のリアルから逃げたくはない・・・・・
朝灯は決意の目を佐官クラスの士官に向ける。

「分かった、パープルハート章を受領するが、除隊するチャンスはないぞ。その覚悟でいいんだな?」

吉野朝灯「はい」

「よし上に伝える。死んでも文句言うな。」

佐官クラスの士官は朝灯の決意を理解し・・・・
除隊は辞めてそのまま衛生兵として活動できるようにするため上に報告する事を決めた。

むしろ

男嫌いで決めた事はやり通す朝灯を止めても無駄だろうと・・・・

ライト「本当に良かったのか?除隊しなくて?」

吉野朝灯「いいのよ、あたしの希望だし・・・・・それにあんたの監視役として残らないとね~」

ライト「それはど言う事だよ!」

吉野朝灯「な~いしょ、別にいいでしょ。」

朝灯はライトと共に病室へ向かう。

ライトから本当に除隊しなくて良かったのか聞かれるが・・・・・
朝灯は良かったと答える・・・・・

自分の希望だし・・・・
それにライトは自分にとっては大事な人・・・・
あの時・・・・・・


「朝灯・・・・・・・・聞こえていないだろうが、俺もお前の事が好きだ。お前が死ぬならば、俺が死んだ後来世で再び・・・・・・・そうならないためにも、どうか目覚めてくれ朝灯・・・・・・・」


自分の事を好きだと言ってくれた。
来世で再び会う気満々なのは置いて、震えながら言ってくれたのは凄く嬉しかった。
そんな人を戦場に置いて故郷へ帰れない。

朝灯はライトと一緒に生死を共にしたい。
そう考えていた。

【惑星シェルバン】

惑星シェルバン、星間国家シェルバン共和国が統治する惑星であり・・・・
数年前に新投合政府とその同盟国と戦争した国家である。

シェルバン周辺には多数の艦隊が展開しており、領土問題の地惑星ホリップへ向かう。



惑星ホリップには新投合政府と同盟関係のフェリバ連邦軍が展開している。
それに加え新投合軍艦隊も展開しており・・・・・・
領土問題はまるで火薬庫のようにいつ爆発炎上してもおかしくない状態であった。

そんな惑星ホリップに向けてシェルバン軍の艦隊が進撃。

その目的は・・・・・・

開戦

惑星ピースミリオンを襲ったのはシェルバン軍であり・・・
相手に混乱を生み出すために行われた作戦であった。

西暦2043年惑星ホリップにて・・・・・新たな戦争の影が蠢く。
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コミリアの一日

2019-04-14 10:13:22 | マクロス短編
これはコミリアが士官学校を卒業し・・・・・・
月面アポロ基地航空基地に配属される数ヵ月前の話である。

【西暦2030年】

第1次星間大戦の動乱から20年後の・・・・・・
2030年.地球.マクロスシティーで2度目のゼントラーディ人の反乱が起きた事による・・・・
第二次マクロスシティー攻防戦が勃発した。

この事件を契機に地球から巨人ゼントラーディ人がいなくなるなど・・・
歴史的にも大きな変化が起きていた。
更に新型のマクロス移民船団の出港もあり・・・・・
2030年は地味にも世の中の移り変わりが激しく年なっていた。

コミリア「ふう課題多すぎ、次の部隊まで備えないと。」
新統合宇宙軍コミリア・マリア・ジーナス曹長

そんな年を過ごすコミリアは実戦部隊配属までの間、官舎で課題をやっていた。
バルキリーの実戦部隊配属前には課題が出されており・・・・
その課題を配属先の実戦部隊に提出しなければならない。

コミリアも例外ではなく、1パイロットとしての課題をやっている。

コミリア「やっと終わった、早く寝よう。」

課題は終わる寸前であったためか、コミリアはすぐに終わらせ・・・・

服を脱ぎノーブラなタンクトップとパンツだけの姿になりベッドに転がる。
結構座って課題をやっていると疲れてしまう。
コミリアはそのまま眠りにつく。

明日は更に大変な課題をやらなくてはならない。

コミリア「ふぁぁぁぁなんだラッパ前か・・・・・・ラッパ前だけど、起きなきゃ。」

コミリアはラッパが鳴る前に起床する。
すぐさま作業服に着替え、身嗜みを整える。

それから30分後にラッパが官舎内に鳴り響く。
鳴り響く官舎を多くの兵士達が慌てて起き出し騒がしい。
そんな騒がしい中をコミリアは悠々と集合場所へ向かった。

数分後・・・・
点呼と準備運動を行った・・・後・・・・

フェイ「おはよう、マリア。体調はどう?」
新統合宇宙軍フェイ・サーフィル曹長

コミリア「バッチリよ、でも昨日の課題の疲れが少しあるかな。そっちは?」

フェイ「こっちもなのよ、でも特に問題はないわ。」

瀬名サチ「マリア、フェイおはよう。」
新統合宇宙軍瀬名サチ

コミリア「サチおはよう。」

コミリアは同期のサチとフェイと合流し食堂へ向かう。

本日の業務前の楽しみは食事と・・・・
食事しながらする世間話のセットである。
コミリアはサチやフェイ以外にも友達はいるが・・・・
この二人と一緒になる事が多い。

コミリア「課題は終わった?」

瀬名サチ「終わったよ、戦術学が難しかったけど。」

フェイ「終わったか、あたしはまだまだよ。間に合うかもしれないけど、難しかしいから油断出来ないわ。」

コミリア「皆大変ね~、私は昨日終わったわ。」

フェイ「凄い流石はマリアね。」

食事する時の世間話は時による。
彼氏が出来たとか、世間のニュースに対してだったりとか・・・・
最近の文化についていろいろ・・・・・

更には軍人をやるについての考えとか話し合う。

と言っても彼女らは年頃の女の子なので・・
文化つまりファッションや恋愛関係の話が多い。

軍人としての生活の中でも、年頃の女らしく生きたい。
コミリアやその友人達いや同年代の若い女性兵士は皆思っている。

食事が終わると格闘訓練があり・・・・
コミリア達は必ず参加しないといけない・・・・

コミリア「行くわよ!タァッ」

「くぁぁ!」

コミリア「トヤァァァ」

フェイ「流石マリア!」

瀬名サチ「どんどんやれ!」

格闘訓練はいつもコミリアが上位で活躍している。
1位まではいかないも、ベスト10には必ず入っており・・・

向かう所敵無しの強さであり、同性は勿論・・・・
男性の兵士から恐れたり、尊敬されたりしている。
とは言え、ベスト10に入っている同士の戦いは激しく・・・・
コミリアも油断出来ない程の戦いであり・・・

1度の隙が上か下の順位に落ちたり上がったりする。

コミリア「やぁぁぁ!」

「かかったわね、タァッ!」

コミリア「ぐっあぁ。」

「勝者、リアンナ・ガースキー曹長。」

この日は一つの下の順位のリアンナ・ガースキーと言う同期の女性兵士に負けた。
敗因はコミリアが作ってしまった僅か1秒の隙であった。
これを突かれてしまった事により、コミリアはリアンナに負けてしまった。

コミリアは立ち上がると、リアンナと握手し待機席に戻る。

フェイ「お疲れ様。」

コミリア「ありがとう。」

負けは負け、次こそは負けたりしない・・・・
コミリアはフェイから貰った栄養ドリンクを飲み次の戦いに向けて敗因を分析する。

この格闘訓練の順位戦対決は実戦部隊配属になるまである。

その間に1度でもいいからランキング1位になりたいとコミリアは思う。

そして

ランチを迎え、いつも通りのガールズトークをした後・・・
午後は・・・・・・

「ジーナス曹長、あなたに来ている配属先部隊の候補です。」

コミリア「ありがとうございます。」

配属先の部隊の選定。

士官学校や兵訓練所から出たばかりの兵士の元に・・・・
配属先部隊候補の書類が送られてくる。

兵士は自分が好む部隊に配属を希望し、入隊する事が出来る。

配属先希望の部隊が希望者が多ければ技量訓練試験を行い。
技量訓練の結果で部隊配属の合否が決まる。

昔は人員不足により、出来なかったが・・・
働ける労働者人口が安定し始めた2030年代から可能になった。

コミリア「火星方面軍・・・・土星方面軍・・・月面方面軍。いろいろあるな~。」

コミリアに届けられた配属先部隊の候補はいろいろとあった。

火星方面軍
=環境が安定した火星防衛の統合軍

土星方面軍
=土星のコロニー防衛の統合軍

月面方面軍
=統合宇宙軍総司令部のある月面アポロ基地を本拠とした統合軍

エデン防衛軍
=惑星エデン防衛の統合軍、エデン軍と言われる。

各方面軍のうち、更に細かい航空部隊。
これらの部隊のうちを希望するわけであり、結構選択肢は多い。

コミリア「私はこれにしよう。」

コミリアは各方面軍のうち希望したのは月面方面軍。
新統合宇宙軍のお膝元の部隊・・・・・

その月面方面軍に属するSVF-678ムーンストライカー。
精鋭部隊と知られるバルキリー中隊であり・・・・
はぐれゼントラーディとの戦闘では数々の実績を積んでいる。

そのため入隊希望者が多く、入隊者試験がかなり厳しい。

コミリア「これでお願いいたします。」

「月面方面軍SVF-678ムーンストライカーでいいのか?この部隊は倍率が高いぞ。」

コミリア「覚悟の上です、どうか私にやらせてください。」

「流石はマクシミリアン・ジーナス中佐とミリア・ファリーナ・ジーナス中佐の御息女だ、分かった。厳しい事を覚悟して望んでくれ。」

それでもコミリアはムーンストライカーに入隊を希望し人材の士官に志願届けを出す。
最初は難しい顔をしていたが、コミリアの本気の顔を見て志願届けを仮の受理する。

後に正式に受理されたのは数時間後・・・

コミリアはそれを聞いた時は歓喜し跳び跳ねた。

その夕食

瀬名サチ「ムーンストライカー?」

フェイ「最大の精鋭部隊?凄い。」

コミリア「いやぁどうも。」

ムーンストライカーに入隊する事を友人達に伝えると驚かれる。
二人もムーンストライカーの事は知っており・・・・
入隊するための試験が厳しいと言う事を知っている。

どんなに俊才やいい腕の持ち主でも苦戦するような難関の部隊。
そんな難関な部隊にコミリアが入るのだから驚かない方がおかしい

コミリア「どうかな~」

フェイ「あのマクシミリアン・ジーナス中佐とミリア・ファリーナ・ジーナス中佐の娘だし、マリアの頭の良さや実力ならいけるんじゃない?」

コミリア「そう?」

瀬名サチ「二人の両親の名声がなくてもいけるくらいだしね、行けるわよ。」

コミリアも内心不安そうであったが、同期としてコミリアの活躍を見ていた二人は・・・・
合格するのは大丈夫だと激励した。

マックスとミリアの娘と言うのもあるかも知れないが・・・・
コミリア自身の実力は高いのは、間近で見ていた二人は知っている。
優秀で凄腕のコミリアなら必ず突破できる。

フェイとサチはそう考えていた。

コミリア「さてと終わったし、風呂に入りますか。」

フェイ「そうね。入りましょうか。」

食事を終えた3人は風呂場へ向かった。

今日もいろいろとやったので汗が出た。
出た汗をすっきり洗いたい、今の3人の心境であり・・・
一回自室に戻って風呂の道具を持ってくる。

自室に戻り風呂の道具を取ると風呂場へ向かう。

風呂場に入るとシャワーを浴びて体を清める。
体を清め終わると、お湯に入る。

コミリア「じゃあまた明日ね。」

『お疲れ様です。』

風呂から上がると、コミリアはフェイとサチと別れた。

もう既に業務終了時間な為自室やバーなどの娯楽施設に行くのも良しである。
普段なら遊びに行くコミリアではあるが・・・・
ムーンストライカーに入隊するための勉強をしなくてはならない。

帰りにPXへ寄り筆記用具や航空機の勉強本を買った。

コミリア「さてと勉強しないと、忙しくなるぞ。」

早速勉強を始める。
もう課題はないから好きに勉強をやってもいい。

コミリアは机の上に航空機や戦術などの勉強を始める。

バルキリーは戦術が必要になるから無学はいけない。
そう思いながらコミリアは必死に勉強する。

数時間後

コミリア「よし終わったインメルマンターン系統の戦術パターンと編隊行動の戦術方法のパターンが完成しまぞ。もうこんな時間だし寝ようかしらね。」

就寝時間になったので、コミリアは勉強を辞めて寝る準備をする。
タンクトップとパンツのみであり、そのままベッドの中に入って寝る。

しっかり睡眠をとって入隊試験に備えなければならない。

これにてコミリアの一日は終わる。

時は進み 2031年。

コミリア「でこれが私の学生時代の一日です。」
新統合宇宙軍ムーンストライカー中隊コミリア・マリア・ジーナス准尉

ロット「もっと詳しく言えないのか!色っぽい話とか!」
新統合宇宙軍ムーンストライカー中隊ロット・シーン准尉

コミリア「言えないわよ、詳しいエピソードとかはプライバシーだし。色っぽい話はダメ!」

コミリアは無事にムーンストライカーに入隊する事が出来た。
今ではバルキリーパイロットの一人として最前線で活躍している。

他の同期達も他の現場で活躍しているらしく無事であるらしい。

とは言え今はロット・シーンと言われる相棒と飛んでいる。
とんでもないお調子者であるが、背中を任せられる相手であり・・・・
なんだかんだ言って頼りになる。

どんな戦場でも生き残れそうな自信を持たせてもらう程に・・・・

コミリア「さぁてそろそろ食事しようかしら、行くわよロット。美味しい食事が食堂で待っているわ。」

ロット「おいマリア、俺の話を聞いているのか?色っぽい話を・・・・」

コミリア「それはセクハラよ、気をつけたら。行くわよ、ロット。」

ロット「おい待てよ!マリア!」

今は相棒もいて現場にいる。
あの頃とは大きく違うのだ、環境も人間関係も大きく違う。

最初は入隊した時は不安でいっぱいだった。
仲のいい同期と別れるのは辛かった。

だけど

今は・・・・・

コミリア「さぁて頑張るか、皆のためにっと!」

大満足している。

自分のやりたい事をやっていれば、同期と別れても・・・
環境が違くても上手くやっていける。
どんなに大変な事になろうとも上手く乗り越えられそう・・・・

コミリアはそう考えており・・・・
今がまさにそんな感じである。

あの頃は楽しかったけど、帰りたいと思わない。
何故なら今があるから
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ライトと朝灯

2019-04-09 00:56:18 | マクロス短編
【西暦2043年.惑星ピースミリオン】

第2次シェルバン戦争が始まる前。
ライト・インメルマンが着任してから数日が経った。
地球から左遷されてもなお、ライトはグータラしており・・・
訓練をたまにサボるなど問題行動を起こしていた。

ライトを止められる人はおらず・・・上官達は頭を悩ませている。

怖いもの知らずな態度を取り続けるライトだが・・・
ある天敵がいる。

その天敵とは・・・・・・

ライト「俺が原始人だと!?」
新統合宇宙軍ライト・インメルマン中尉

吉野朝灯「そうよ非文明的な原始人よ!あんた・・・・グータラしてよく懲戒免職にならないよね!」
新統合宇宙軍吉野朝灯.伍長

吉野朝灯・・・・後の妻になるアサヒ・インメルマン。

彼女はこの頃、男嫌いで・・・・特にライトを毛嫌いしていた。
会うたびには喧嘩、喋るたびには口喧嘩と・・・

ライトとはいろいろと喧嘩する。

細川志乃「アサヒちゃんもういいじゃない。」
新統合宇宙軍細川志乃.伍長

吉野朝灯「まだこいつには言いたいことあるのよ、止めないでよ!」

朝灯は真面目な性格であり・・・・
グータラで税金泥棒なライトを許せないと思っており・・・
上記の喧嘩の原因はそこから来ていると言ってもいい。

ライトは反省する気もなく、懲りずに怠ける。

ケビン「ライト、またアサヒちゃんと喧嘩したな。」
新統合宇宙軍ケビン・バードロフ少尉

ロバート「下手したら結婚したくない男性士官ランキング上位になるぜ。」
新統合宇宙軍ロバート・キノ中尉

ライト「うるせぇなぁ。」

ケビンやロバートと言った同僚はそれをネタにしてからかう。
なんたってライトは朝灯に片思いしており・・・・
その片想いの相手と喧嘩するライトの話は爆笑物・・・

ライトはそのからかいに反論しながらも、なんだかんだ楽しんでいる。

ロバート「しかしよぉ、このままアサヒちゃんといい関係にならんとな。」

ライト「下手したらストーカーと思われ嫌われる。」

ケビン「ストーカーねぇ、その辺は厄介だな。」

とは言え、いつまでも野郎だけの関係は嫌だ。
ライトとしては、朝灯を彼女にしたいと思っている。

あの気の強い所がチャームポイント、なんとしての彼女にしたい。

とは言え、朝灯は男嫌いな性格。
下手したらストーカー扱いになり、女の敵にされる可能性が高い。
朝灯を彼女にするならば、かなり高いハードルを越えなくてはならない。
が・・・・・・

そのハードルは高すぎる。

ライト「何かきっかけがあればと思っているが・・・」

ロバート「きっかけねぇ、そいつはかなり厳しい問題だな。」

ケビン「あの朝灯を喜ばせる物ってあるのか?」

なんたって男嫌いな印象の強い女。

吉野朝灯は勝ち気であり、医療専門の衛生兵。
一体何をしたら喜ぶのか分からない。

更に言ってしまえば・・・・

下手に動いて朝灯を怒らせる要因になる可能性もある。
結構その点はアサヒにとってはデリケートな事であり・・・
その事を考えるとむやみに動く事が出来ない。

ライトはいろいろと考えている中で・・・・
内心振られてしまうのではないかと考える。

本当になんだかなぁ・・・・・

いろいろと考えた結果、ライトはため息を吐いた。

細川志乃「アサヒちゃん、確かにインメルマン中尉と喧嘩するのやめたら?」

吉野朝灯「やだっあいつ大嫌い、本当に大嫌いだよ。あの男ライト・インメルマン・・・生意気だし大嫌い、原始人・・・ナマケモノ!」

細川志乃「む・・・むきになっちゃって。」

朝灯はライトに対し敵意を剥き出しに悪口を言う。
それほどまでにライトの事を嫌っており、かなり荒れる。

親友の細川志乃は朝灯のライトへの嫌悪感に引いてしまう。
まぁ分からなくもないが・・・・・流石にやりすぎだ思うから控えて欲しい。
と毎日のように思ってしまう。

翌日・・・・・

吉野朝灯「おいこら!私に嫁の貰い手がいないですって!?」

ライト「この際に言ってやる、男嫌いでツンツンしまくりな朝灯君には結婚相手が出来ないって言っているの!」

吉野朝灯「なんですって!?あんたこそ結婚相手いないんじゃないの!男嫌いなのはダメな男が対象、普通で真面目な男は大好きなの!お姉ちゃん達だってそんな相手出来たし、私だって出来るわ!あんたは人の事言えないのバーカ。」

ライト「生意気なじゃじゃ馬め!そんな事を言っているうちは男は近寄らんぞ!生意気な小娘は男が嫌う女の一例なんだ!分かったか!」

吉野朝灯「分からないわよ!むしろ理解したくないわ。」

相変わらず喧嘩はする・・・

朝灯がライトに向けてビンタをかましそうな勢い。
ケビンやロバートそして志乃ら周りの兵士達はおとなしく見守る。

その反面、心の中ではまるで夫婦喧嘩に見えると感じていた。

いつ手を出しそうな雰囲気の状態の二人・・・・・
いつまで喧嘩を続けるつもりなのか?
周りはそう思ってしまう。

そんなある日・・・・・

【基地内部ダンススクール用ルーム】

朝灯はタンクトップとハーフパンツに着替えてダンスをしていた。
ダンスは母ラウラからの趣味であり・・・・・・
小さい頃から姉2人共にダンスに励んでいた。

衛生兵ではあるが、一応兵士なので・・・・・体力は必要。

業務が終わればすぐダンスするためダンスルームに入ってダンスをしている。

ライト「へぇ、あいつダンス好きなのか?」

ダンスルームでダンスしている朝灯を偶然見たライト。

ダンスが好きと言う朝灯に、ライトは感心する。
結構可愛い趣味をしている、可愛い所あるんだなと・・・

流石は地球人とゼントラーディ人のハーフ。
感心するライト・・・・

だけど

朝灯はダンスを止めてライトのいる方向を見る。

吉野朝灯「そこでこそこそ見ているのは誰?出てきなさい。」

ライト「はいはい。」

吉野朝灯「ライト・インメルマン・・・・」

朝灯に発見されたライトは大人しく出てくる。

出てきたライトを敵を睨むような目で見る朝灯。
流石に近寄りがたいし、なんか気不味い雰囲気だとライトは思った。

吉野朝灯「何しに出てきたのライト・インメルマン?」

ライト「偶然通りかかったんだよ、そしたら君がいてね。」

吉野朝灯「へぇ偶然ね。」

不味い雰囲気のままライトはありのままを喋る。

喋ったらかなり激怒するかと思ったが・・・
朝灯は目を鋭くするだけで何もしない。

案外、怒鳴りそうだなぁと構えていたライトだが・・・
少し一安心する。

吉野朝灯「何のようなのかは知らないけど、パイロットは早めに寝た方がいいんじゃない?結構Gのかかる職種だし、明日パトロールでしょ。」

ライト「あぁ・・・・ってなんで、怒らないで心配するんだ?」

吉野朝灯「怒っているわよ・・・あんたの顔を見て腹がたっているけど、衛生兵として明日のあんたの体調が心配。だから早く寝て。」

衛生兵として心配している、怒っているが・・・・
心配してくれている・・・・・ありがたい事だ・・・・・
ライトはそう感じた・・・

だったら・・・・

ライト「お前も早く寝ろよ、衛生兵いや若い娘が寝不足になると肌に悪いぜ!」

吉野朝灯「なっ・・・・余計なお世話よ、バーカ。あんたなんて大嫌いよ!原始人、ナマケモノ!」

ライト「はいはいっと、おやすみ!」

吉野朝灯「顔見せんなバーカ。」

こちらもお返しに心配してあげる。
朝灯はライトから心配され、顔が赤くなる。

顔を赤くながら、悪口を言われるもライトは平気な顔をしてその場から去った。

吉野朝灯「なんなのよ、あいつ・・・・優しくして・・・・もう。」

ライトの態度に朝灯は戸惑う。

嫌なのに胸がドキドキしてくる、一体なんだろうかこの気持ち。
まさか・・・・・「自分がライトに好意を抱いている」のだろうか?

朝灯は全力で否定しようとするが、どうやっても消えない。

吉野朝灯「ライト・インメルマン、私を変なドキドキさせて許せないから。」

朝灯は顔を赤くしながら、今の状況を悔しく感じる。

今まで真面目ではない男性が大嫌いだった。
衛生兵としてライトの心配したら、まさかのカウンター。
しかも、自分を戸惑わせるのに効果的な言葉で・・・・

翌日・・・・

吉野朝灯「ってな事あったのよ。」

細川志乃「へぇ、面白いわね。」

吉野朝灯「面白くないわよ、全然。ドキドキしたけど、あいつの事は大嫌い。天地がひっくり返っても大嫌い。」

細川志乃「なるほどね~、ますます面白いわ。」

志乃にそんな事を話したら、興味を持たれてしまった。

完全に勘違いされそうなパターン。
朝灯は焦り始め、全力で否定するも・・・・
説明の仕方がなってないのか、更に志乃に興味を持たせてしまう。

細川志乃「でもいいんじゃない、インメルマン中尉は真面目ではなく、勤務態度は悪いけど。腕前もいいし、かつては地球本国軍のエース。それに人間的にも優しいから、いい旦那さんになるんじゃない?」

吉野朝灯「いい旦那さんって、あいつとは結婚しない!」

細川志乃「言葉ではそう言っているけど、顔を見たら説得力ないわよ。」

吉野朝灯「うっ・・・・」

志乃は朝灯のライトへの想いについて指摘すると・・・・
朝灯は顔を赤くして反論する。

しかし

直後の志乃の指摘により自分の反論が説得力がないと言われ・・・
何も言えなくなる。

ライト「よっ吉野君。」

吉野朝灯「あわわわわわわ、脅かすなよ!」

ライト「悪い悪い。」

そんな状態の朝灯にライトがやってくる。
あまりにも突然すぎたライトの訪問に朝灯は慌ててしまい。
手に持っていたコーヒーを危うくこぼす所であった。

なんとかこぼれなかったが、朝灯はライトを睨み抗議。
ライトは朝灯の抗議を笑顔で回避する。

ロバート「結構いい関係になったな、何か変わったのか?」

ケビン「さぁな、でもいい関係になれた事はめでたい事だな。」

ライトと一緒に来ていたケビンとロバートは今のライトと朝灯の関係を見て・・・・
いい関係になれた事を祝福した。

このままいい関係になってくれたら、少しはライトは真面目になる。
朝灯はしっかり者なので上手くコントロール役になってくれる。

と二人は考えていた。

吉野朝灯「まったくあんたはいつも能天気な顔をしているよね。なんでかしら?」

ライト「生まれつきですからよ。」

二人が仲良くなってくれればそれでいい。
ケビンやロバートそして志乃は今の二人の様子を見守った。
このまま恋人同士になってくれたら相当面白い事になる。

三人はそう思っていた。

が・・・・・・翌日

吉野朝灯「やいやいやい、バカインメルマン。私のマグカップ割ったでしょ、あれお気に入りだったのに!どうしてくれんのさ!」

ライト「わざとじゃないんだってね、今度新しいのを・・・・・」

吉野朝灯「知るか!あんたなんて・・・・・あんたなんて・・・・」

大嫌いよ!

ケビン「結局。」

ロバート「二人は・・・・」

細川志乃「これですか・・・・」

結局

ライトと朝灯の関係は振り出しに戻る。
二人は再び険悪な関係に戻り、対立を始める。

そんな光景を見て三人は呆れてため息を吐いた。

なんでこうなるのやら・・・・

とは言え・・・・

これは二人の関係の種は植え付けられており・・・・・
数日後に勃発する第二次シェルバン戦争で更に関係は縮まるのだが・・・・
それはそれはで、別の物語で語られる。

イメージ声優

ライト・インメルマン
荻野晴朗

吉野朝灯/アサヒ・インメルマン
三浦理恵子

ケビン・バードロフ
佐々木望

ロバート・キノ
千葉一伸

細川志乃
鈴木真仁
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恨まれし母

2019-04-03 00:10:57 | マクロス短編
【西暦2048年】

銀河は繁栄の時代を迎えていた。

フロンティアを手入れ、数々の入植惑星と・・・・
新統合政府に参加した星間国家と、国交を結んだ国家が増え・・・・

人類はかつてない繁栄を迎えていた。

その繁栄の影で・・・・
新統合軍並びに新統合政府は地球至上主義者と地方分権主義者の対立が日々増していった。

地球至上主義の中心はラクテンス。
地方分権主義の中心はビンディランス。

同じ新統合軍ではあるが・・・・
地球本国軍と自治政府軍と言う外だけ同じ軍隊であり・・・
まったくの別物であった。

そんな中・・・

テレーズ「あの人が残した双子の娘が産まれたか・・・・」
元新統合軍軍人テレーズ・マリアフォキナ・ジーナス

ジーナス姉妹の一人で元新統合軍軍人テレーズ・マリアフォキナ・ジーナスは二人の娘を産んだ。

一人目はライザ・ギルマー、二人目はミュレリル・ギルダー。
二人は同じ日に産まれた双子であり、どっちがライザかミュレリルか区別がつかない。
テレーズはそんな双子の娘を可愛がり、頭を撫でる。

自分も同じ双子として産まれ、姉ミューズと区別がつかない程似ていた。

この可愛らしい双子の娘も他人から見たら区別がつかない程似たような姉妹になるだろうと思った。

今後もこの可愛らしい双子の姉妹を育てようと思うが・・・・・

テレーズ「ごめんね、私はこれからやらなくてはならない事があるの・・・・だから、いい所で育ててくれる場所に預けるわ。」

テレーズにはやらなくてはならない事がある。
そのやらなくてはならない事は産まれたばかりの双子の娘を何処かへ預けなくてはならない。

なんせ・・・・
このまま自分の元へ置いといたら命の危険性がある。
その危険性だけじゃない、二人の今後の未来に大きな支障が出るかも知れない。

テレーズは髪の毛を緑色に染めて、髪を散髪する。
口紅を塗り、スーツ姿で双子の娘を抱えながら何処かへ向かう。

【2048年.火星】

地球に近い入植惑星火星。
ここは入植作業が完了し、宇宙服が無くても生活できるようになり・・・
銀河系第二の経済圏と言われる程豊かな惑星である。

それもあってか火星は新統合軍部隊が配備されており・・・
2040年代最新鋭可変機VF-19エクスカリバーと・・・
最新鋭可変主力機VF-171ナイトメアプラスが最優先配備されている。

コミリア「ナイトメアプラスの追加分の納品済んだ?」
新統合宇宙軍コミリア・マリア・シーン大佐

「はい、3個中隊分のナイトメアプラスを運んだ輸送艦到着しました。」

コミリア「そしたらVF-11からの機種転換訓練始めるわよ!」

火星の新統合軍の軍人にコミリア・マリア・シーン。
いやコミリア・マリア・ジーナスがいた。

コミリアは相棒のロットと結婚後、火星に配属。
ロットは火星軍の参謀、コミリアは火星第1航空団の司令官になり・・・・
地球防衛と火星防衛を担っていた。

「シーン大佐、来客が来てます。」

コミリア「来客?誰かしら?」

「なんでもテレーズと言う名前の方です、ジーナスと名乗ったから大佐の妹さんか親戚かと・・・・」

コミリア「テレーズ・・・・?テレーズは私の妹よ、分かったわ・・・・・・対応します。」

そんなコミリアの元にテレーズが訪れる。

テレーズの訪問にコミリアは戸惑うも、何かあるので対応しないわけにはいかない。
制帽を整え、ナイトメアプラス受領手続きを副官に任せ出向く。
一体何のようで訪ねてきたのか?しっかり問いたださないと気がすまない。

コミリア「テレーズ、久しぶりね。」

テレーズ「久しぶり、折り入って頼みがあるんだ。」

コミリア「へぇ頼みがあるんだ・・・・だったら・・・・その頼みとやらを聞かせてもらおうかしら。」

コミリアはテレーズの待つ部屋に入る。

テレーズは何か大きな物を抱えており、コミリアは・・・・ん?となるも・・・
平常心を保ちながら、テレーズの言う頼みを聞こうと思った。

それにあの大きな物の正体も知りたいし。

テレーズ「預かってもらいたい物があるの、いいかしら?」

コミリア「あぁあの大きな物ね、いいわよ。何かしら?」

テレーズ「双子の娘よ!」

コミリア「む・・・娘!?ダメダメ!!」

いざ聞いてみると、お願い事は預り物のようであり・・・
預り物は双子の娘ライザとミュレリルの二人・・・

最初は預かってもいいと了承したコミリアだが・・・
ライザとミュレリルを預かって欲しいと聞いたら手の平裏返して断る。
娘を預かって欲しいだなんて異常・・・・・

コミリアはテレーズを睨む。

育てられないから預かって欲しいと・・・・

ただでさえ、子供多いのに・・・・・
10年でかなり産んで疲れているのに・・・・仕事だって

コミリア「育てられないから、子供産むな馬鹿。」

テレーズ「それはないよ、マリアお姉ちゃん。私にはあるやらないといけない事をあるのよ、子供を危険な目に遭わすかも知れない危険な・・・」

コミリア「なんだそれ・・・・」

娘二人を預けようとするテレーズにコミリアは馬鹿と言うが・・・・・・
テレーズは甘え顔でお願いをする。

これから危険な事をするとだから、預かって欲しいと・・

そんなテレーズのお願いにコミリアは呆れる・・・・
本当にそんな事をするなら、子供を産むなと・・・・・・

呆れたコミリアであるが・・・

コミリア「分かった、分かった私がなんとかするよ。」

テレーズ「サンキュー、マリアお姉ちゃん。ライザとミュレリルを頼むわね。」

コミリア「二度とするんなよ、それに終わったらすぐこの娘達を迎えに来てね。」

妹にも何か事情があり、娘達を危険に晒さないように私に預けようとしている。
何か政治的な争い、軍事的な争いなど様々・・・・・

コミリアはテレーズの気持ちを察しはじめ・・・
最終的に2人の娘を預かる事を決めた。
一体どんな事をするのか知らないけど・・・・・

その後

ライザとミュレリルはコミリアとその夫ロット・シーンに預けられ・・・・
コミリアの娘と息子達と仲良く暮らした。

一方のテレーズは・・・・
マリアフォキナ・バーロンズと名乗り・・・・
ビンディランスを率いてラクテンス打倒を目指す。

結果

テレーズ率いるビンディランスはラクテンスに勝利し・・・
銀河の地方分権が進むのである。

ただ

戦いが終わってもテレーズは2人を迎える事なく、統合軍へ復帰・・・・
バーロンズ機関を率いる士官になった。

【西暦2062年】

ライザとミュレリルは母テレーズに似た美人に成長した。
軍幼年学校に入りしっかり軍士官になるために勉強している。
2人とも正格には特徴の違いは多いが・・・・

真面目であり、仲良く過ごしている。

ライザはかなり優しい娘であり、ミュレリルは健気で真面目な性格であり・・・
コミリアとロットの子供たちと上手くやっていけている。

しかし

ライザ「マリアさん、一つ聞いていい?」
テレーズの娘ライザ・ギルマー

コミリア「何かしら?」

ライザ「なんで私たちのママは迎えに来てくれないのかしら?」

ある日突然にライザはコミリアに何故テレーズが迎えに来てくれないのかを聞いた。

ライザの言葉にコミリアはなんとも言えないような表情を浮かべる。
テレーズとはあれ以来会ってないし、バーロンズ機関機関長になったと噂で聞いたまで・・
それにテレーズとは連絡がつかない・・・

ライザ「なんで会えないのよ?なんで迎えにきてくれないのよ?」

コミリア「知らないわ・・・・テレーズが会ったのはライザ達を出迎えた時しか・・・・今でも通信は繋がらないし・・・」

ライザ「そう・・・・・・・分かったわよ・・・諦める・・・」

それをライザに説明すると、あっさり諦めてしまい・・・・
ショックを受けたかのように自室へ戻っていく・・・

なんせ仲のいい従兄弟には両親がおり・・・
自分達にはそれがいない・・・
存命だけど、迎えに来てくれない・・・
下手したら捨てられたのかも知れない・・・

ライザにそんな印象をずっと抱かせてしまったのだろう・・・・・
コミリアはなにもフォローする事が自分が情けないと感じた。

ミュレリル「姉さん・・・・」
ライザの娘ミュレリル・ギルマー

ライザ「・・・・」

ライザの母への疑念はこの日より強まる。

一体なんで迎えに来てくれないのか?何故会いに来てくれないのか?
ライザはライザなりに考える・・・・
妹のミュレリルは特に深く考えてないが、ライザは一人だけ母テレーズについて苦しむ。

その日よりいろいろと母の事を調べるが・・・・

ライザ「裏切り者のテレーズ・マリアフォキナ・ジーナス!」

ミュレリル「姉さん、母さんに何を・・・」

ライザ「分からないのあの女は思想や主義の為に私達を裏切った!ビンディランスと言う組織を率いたマリアフォキナ・バーロンズが、私の母なんて!何が地方分権主義よ、政治のために私達を切り捨てて・・・」

ある日・・・・
ライザは母テレーズがビンディランスのマリアフォキナバーロンズと知った。
調べていくうちに母が主義思想のために自分達を捨て・・・・
中央至上主義ラクテンスと戦い、打ち勝って・・・
地方分権主義を確立させた・・・・

その事実にライザを激怒するのには十分で・・・
壁を殴りながら、母テレーズに対し罵声を浴びせる。

ミュレリル「姉さん落ち着いて、母さんが私達を捨てたのに事情があるじゃない。」

ライザ「どんな事情よ、今まで会いに来ないのは私達を捨てた証拠でしょ。私達がここまで成長しても会いに来ないなんて、どんな最低な親なんだよ!父さんは死んで、母さんには捨てられる・・・許せるのミュレリル。」

ミュレリル「許せないわよ、でも何か真意あるじゃない。」

ライザ「どんな真意であれ、私はテレーズ・マリアフォキナ・ジーナスを母と認めない。敵にまわるなら、殺してやる。」

ミュレリル「そんな・・・・」

ライザの母テレーズへの憎悪は激しかった。
自分達を捨てた親を許せない、ライザはそう考えており・・・
更に殺意まで抱くようになっていた。

妹のミュレリルは許せないのはライザ同様だが・・・
何か事情があるかも知れないと思っており・・・
もし会えるならば真意を聞きたいと思っていた。

ただ、ライザの母テレーズへの憎悪にはドン引きしていた。
なんでそうなるのか?・・・と

ライザ「これから軍の試験・・・頑張らないと・・・・」

ミュレリル「うん・・・・・」

ミュレリルは姉ライザの母への憎悪を見て、ドン引きから・・・悲しみへと変わる。
辛くてしょうがない、なんでそうなるのかと・・・

憎悪に燃え母に殺意を抱く姉を見ていると辛くなる・・・・
本当に親子が殺しあいになったらどうしよう・・・・
泣きながらライザを見続けるミュレリル。

その後・・・・

ライザとテレーズが和解したのかは・・・別の物語になる・・・・

【地球.マクロスシティー.バーロンズ機関】

スケアクロウを前身とするVF-X統括機関バーロンズ機関。
ここから全銀河に展開しているVF-X部隊を統括している。

その指揮官を務めているのはライザとミュレリルの母テレーズであり・・・・・

表向きはマリアフォキナ・バーロンズとして活動している。

テレーズ「すまん、ライザ.ミュレリル・・・・・・お前たちが幸せに暮らすにはこうするしか・・・・」

バーロンズ機関の一室でテレーズはこう呟く・・・・

何やら罪悪感があるかのように・・・・・
娘たちに申し訳ないと言う気持ちの表情を浮かべている。
本当に申し訳ないと・・・・・

テレーズはライザとミュレリルの生まれた時の写真をずっと見ながらそう思った。

本当に申し訳ないごめんなさい・・・
テレーズは涙を浮かべ、遠くにいる娘たちに詫びた。
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