田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

秋の花:富士薊&高薊

2020年09月10日 | 花さんぽ・花めぐり

日本の夏~秋の野山を彩る草花「アザミ(薊)(アザミ属)

棘があり近寄りがたい存在ですが、花は大変美しい紅紫色の植物。

日本では古くから親しまれてきた花です。

日本全土、低地~高地まで、ありとあらゆるところに生えています。

国立科学博物館植物研究部(アザミ図鑑)によると、

日本列島には、150種以上の「アザミ(薊)」が分布。

うち、「タカアザミ(高薊)(最下段参照)」など5種はアジア大陸と共通した種類。

残りの145種以上が日本の特産種(固有種)というから驚きです。

アザミは見た目が似ていて種類が多いので見分けが難しく私は殆ど同定できません。

しかし、この「フジアザミ(富士薊)」は、なんとか見分けがつきます。

’060915 山中湖テディベアワールドミュージアム(山中湖村)

根生葉が花期にも残り、花は日本最大(直径5~10cm)であり、花を下向きに咲かせるアザミだからです。

キク科の多年草で富士山周辺の砂礫地に多いことから名付けられました。分布は本州(東北~中部、北陸地方)

白山山系とその周辺(富山・石川・岐阜)に分布し、「フジアザミ」に似て大型の頭花をつけ、

総苞が手毬状になる「テマリフジアザミ」という新称もあるそうですが、総苞片は反曲し、

総苞全体は球形となるそうなのでたぶん見分けがつくと思います。

花期は8~10月。草丈は20~100cm、葉の長さは30~70cmと大型。

小花は細い筒状花で紅紫色(稀に白花)をしており、総苞片は紫色で、先端は鋭く尖っている。

 

因みに「アーティチョーク」(別名:朝鮮薊)は「アザミ」とは別属。

花色は紫色で「アザミ」とそっくりで大きくしたような形。

蕾は8~15cmと「フジアザミ」よりも大きいが、花は上向きで開花時期が6〜8月。

カールドン」(アーティチョークの原種)もほぼ同様です。

 

タカアザミ(高薊)」(別名:エゾノタカアザミ)

こちらは比較的判別がつきやすいアザミの一種です。花期:8~11月。

白花の「シロバナタカアザミ」という品種もあるそうです。

’060916 山中湖交流プラザきらら(山中湖村)

高さ3 mにもなり、多数の頭花を下向きに懸垂させて咲かせます。

分布は本州(長野県以北)とのことですが、神奈川や静岡にも生えていました。

花が下垂する「マアザミ(キセルアザミ)」に似ていますが、草姿がかなり違います。

 

 

 


春~秋:アカシア・デアネイ

2020年09月09日 | 花さんぽ・花めぐり

'190905 筑波実験植物園

アカシア・デアネイ」(マメ科)オーストラリア原産の常緑小高木。

ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)」の四季咲き品種で、「四季咲きミモザ」とも呼ばれます。


開花期:四季咲き性で芳香があります。花は主に5月~10月が盛期。

花径は3~6mm。ポンポンの様な球状の可愛らしいクリームイエローの花をつけます。

銀葉アカシアよりも成長が遅く、葉は緑色で細長く、繊細な印象です。

【参考】「銀葉アカシア

木全体が黄色く染まったように見えます。

花期は2月~3月。芳香のある球形の鮮黄色の小さな花を多数咲かせます。

写真のせいもありますが、本種とは花色(濃さ)がかなり違います。


秋の花:黄金狸豆

2020年09月08日 | 花さんぽ・花めぐり

一昨日から1泊2日でフルハウス(BOSOの古家のこと)の草刈りに行って来ました。

あまりの暑さにグズグズしていたら、一か月以上経ってしまいました。

猛暑でも草は元気。草原(写真:最下段)のようになっていました。

何とか目立つ所だけ刈り終え、バテバテで帰って来ました。

 

昨日の続き、マメ科の「コガネタヌキマメ(黄金狸豆)」です。  

原産地はインドなど。「サンヘンプ」同様、日本には緑肥として導入されました。

花期は7~10月。蝶形花の花色はサンヘンプより淡い感じです。

また、九州・沖縄では逸出して野生化しています。

葉が倒狭卵形で幅広く、果実は無毛です。この点が「サンヘンプ」と違います。

豆果の長さは5cmほど。 

草丈はサンヘンプ(1~3m)よりも小さく、1~1.5mほど。

到着した時、ちょうど雨が降り、つち煙がたたずすみました。

栗は来週あたりが収穫時期ですが、イガがかなり落下してしまいました。


秋の花:サンヘンプ

2020年09月07日 | 花さんぽ・花めぐり

先日、久しぶりに「筑波実験植物園(通称:つくば植物園)」に行って来ました。

最高気温34℃の予報なので、暑さは覚悟していたつもりですが、あまりの暑さにグロッキー。

熱帯系の温室は窓が開いていますが、水を撒いていたので湿度が高く、(;'∀')ダラダラ。

カメラにも汗がボトボト。ハンカチはビショビショ。それでも9:00~14:00まで昼飯も食べずにウロウロ。

この時期は花が少ないので、観葉植物や夏野菜などもパチパチ。ブレブレ写真ばかりでした。

結構歩いて運動になったと思っていましたが6,000歩程度。体重も変化なし。ガックリ!

 

マメ科の一年草「サンヘンプ」インド原産です。

別名:コヤシタヌキマメ(肥し狸豆)、クロタラリア、アサタヌキマメ(麻狸豆)、ベビーマラカス

花期は夏~秋。茎の先端30cmほどの部分に鮮やかな橙黄色の蝶形花を10~20個つけます。

草丈は1~3m。麻の代用に茎から繊維を採り、縄、袋、製紙原料として、熱帯から亜熱帯で栽培。

日本には緑肥(鍬込んで肥料に)として導入され、逸出し野生化しています。

豆果は長さ3cmほどで白色の軟毛が密生している。

葉は互生し、長さ4~12cm。褐色の短毛が密生する。茎は稜があり、有毛。

花の似た「コガネタヌキマメ(黄金狸豆)」は葉が倒狭卵形で幅広く、先が丸い。

豆果が無毛で、花色も淡黄色です。(明日、掲載します)

同じ仲間で日本在来種の「タヌキマメ(狸豆)」、青紫色のマメ科特有の蝶形花が咲きます。

 


夏~秋の花:南蛮煙管

2020年09月06日 | 花さんぽ・花めぐり

先月、肺ドックを受けると書きました。その結果が4日に届きました。

開封する時はドキドキです。身に覚えがあるので。結果は「異状なし」でした。ホ!

禁煙も間もなく2年。禁煙したからといって肺はもとに戻りません。トホホ!

過去最強クラスの「台風10号」。昨年の「房総半島台風」のような甚大な被害が出ないことを願っています。

 

’040905 今回は肺ドック→喫煙→煙草→煙管、つながりで「ナンバンギセル(南蛮煙管)」です。

イネ科の※単子葉植物の根に寄生する植物。※イネ、ススキ、サトウキビ、ショウガ、ミョウガなど

インドから日本まで熱帯から温帯までに広く分布するハマウツボ科の一年草。

’060902 花が開花した時の状態が煙管(キセル)の形に似ているからこの名前になったようです。

花期は8~10月。15cmほど花茎を伸ばし、先端に淡い赤紫色の花を1個つけます。

花冠は筒型で長さ2~3cmで唇形になります。

’060909 これは「ススキ」に寄生。光合成は行わず、養分は完全に宿主頼りなので、

寄生された方は少しずつ疲れていき、次第に弱るそうです。

’050911 こちらは「ミョウガ(ショウガ?)」に寄生しています。

日本に生えるものは茎が赤茶色か、薄黄色の地に赤茶色の細かな縞状の模様が入ります。

’051015 同属に花冠の長さが4~6cmで太い筒型の「オオナンバンギセル」や、

花の先端が青紫色を帯びる変種の「ヒメナンバンギセル」があります。

まだ、私はお目にかかったことはありません。